プリンアラモード
表示
(プリン・ア・ラ・モードから転送)
プリンアラモード(Pudding a la mode)とは、カスタードプリンとバニラアイスを皿に盛りつけ、色とりどりのフルーツを盛りつけた料理である[1]。
概要
[編集]かつての日本では、喫茶店での定番デザートであった[5][6]。
カスタードプリンを中心に、カットされたフルーツが脇に並び、濃厚な生クリームで飾られ、真っ赤なチェリーが添えられる[5]。
類似する形状(横長の器に盛られた)デザートにアメリカ合衆国ペンシルバニア州で20世紀初頭に発祥したされるバナナスプリットがある[6]。
発祥
[編集]ホテルニューグランド(横浜市中区)は、第二次世界大戦後は連合国軍最高司令官総司令部の将校宿舎として接収されていた。その期間中にホテルに宿泊していた甘いものを好むアメリカ人将校夫人のために考案された[1][7]。横長の「コルトンディッシュ(クルトンディッシュ[4])」という前菜用の器が使われ、使用されるフルーツはアメリカ軍が持ち込んだものが多く使用されている[1][7]。ホテルニューグランドでは今日でもコルトンディッシュに当時と同様のフルーツを盛り付けて提供している[1]。
「ア・ラ・モード」は「洗練された」[1]、「流行の」[3]を意味するフランス語から取られている[1][3]。この名称は、件の将校夫人によるもので。当時のリンゴは矢羽根を模した「アローカット」で提供されており、初めて見る繊細な技術に感動したためとされる[4][7]。なお、今日のホテルニューグランドではリンゴはウサギ形に切って提供されている[4][7]。
当時のホテルニューグランドにはパティシエの役職は存在しておらず、シェフのデザート担当者が考案したものと推測されている[7]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f 「発祥HISTORY」『J16 地球の歩き方横浜市 2025~2026』地球の歩き方、2024年、349頁。ISBN 978-4059223153。
- ^ 阿古真理「東京オリンピックの厨房を指揮」『日本外食全史』亜紀書房、2021年。ISBN 978-4750516837。
- ^ a b c 島田みゆ (2021年9月12日). “プリンアラモードの発祥「ザ・カフェ」に聞いた!誕生秘話やおいしく作るコツ|愛されグルメのふるさと #10”. macaro-ni. p. 1. 2024年8月16日閲覧。
- ^ a b c d “プリンアラモード発祥の地をご存じですか? ヒントは「横浜の老舗ホテル」”. 家庭画報.com (2020年10月27日). 2024年8月16日閲覧。
- ^ a b T.O.ジャスミン (2019年3月28日). “週末レシピ 昭和カスタードプリンVS平成とろプリン”. NIKKEI STYLE. 日本経済新聞. 2024年8月16日閲覧。
- ^ a b 奥田ユキコ (2016年7月3日). “パフェ・アラモード・サンデー、ひんやり甘~いその歴史とは”. tenki.jp. 2024年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e 島田みゆ (2021年9月12日). “プリンアラモードの発祥「ザ・カフェ」に聞いた!誕生秘話やおいしく作るコツ|愛されグルメのふるさと #10”. macaro-ni. p. 2. 2024年8月16日閲覧。
外部リンク
[編集]- ホテルニューグランド発祥の伝統料理 - ホテルニューグランド公式サイト