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ブラマプトラ級フリゲート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ブラマプトラ級フリゲート
艦級概観
艦種 フリゲート
就役期間 2000年 - 就役中
前級 16型 (ゴーダーヴァリ級)
次級 露1135.6型 (タルワー級)
性能諸元
排水量 基準:3,850トン
満載:4,450トン
全長 126.4 m
全幅 14.5 m
吃水 4.6 m
機関 ボイラー (38.7 kgf/cm2, 450℃) 2缶
蒸気タービン (15,000 shp) 2基
スクリュープロペラ 2軸
速力 最大 28 kt
航続距離 4,500海里 (12kt巡航時)
乗員 313名(士官40名、航空要員13名含む)
兵装 76 mm単装速射砲 1基
AK-630 30mmCIWS 4基
バラク短SAM VLS (8セル) 3基
KT-184 4連装ミサイル発射機
3M24 SSM
4基
324mm3連装魚雷発射管 (A.244/S ないし NST-58 魚雷)
2基
艦載機 チェタクまたはシーキングヘリコプター 2機
C4I IPN-10戦術情報処理装置
FCS シカリ 砲射撃指揮用 2基
EL/M-2221 短SAM射撃指揮用 1基
レーダー RAWL-02 対空捜索用 1基
RAWS-03 対空・対水上捜索用
EL/M-2238へ後日換装
1基
ガルプン 長距離対水上用 1基
RASHMI 航海用 2基
ソナー HUMSA 船底装備式 1基
電子戦
対抗手段
アジャンタ電波探知装置
TQN-2電波妨害装置
DESEAVER デコイ発射機 2基
曳航式対魚雷デコイ装置

ブラマプトラ級フリゲート(ブラマプトラきゅうフリゲート、英語: Brahmaputra-class frigates)は、インド海軍フリゲートの艦級。インド海軍での計画番号は16A型[1][2]

設計

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先行するゴーダーヴァリ級(16型)をもとに、センサーおよび兵装を更新したものとなっており、アメリカ海軍協会USNI)では「改ゴーダーヴァリ級」(Improved Godavari-class)として扱っている[2]

基本設計は16型のものがほぼ踏襲されたため、1990年代に就役した艦であるにもかかわらず、ステルス性への配慮はほとんどない。中央船楼型という船型も踏襲された。主機関も同構成で、ボイラーはバブコック・アンド・ウィルコックス社製の三胴式で、蒸気性状は圧力550 lbf/in2 (39 kgf/cm2)、温度450℃である[1]蒸気タービンボーパール・エンジニアリングによるY160蒸気タービンである。なお安定化装置として、非収納式のフィンスタビライザーを装備している[2]

装備

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C4ISR

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戦闘システムの中核となる戦術情報処理装置は、16型で採用されたイタリア製のIPN-10、あるいはこれをバラート社がライセンス生産したものとされている。またこのほか、日本無線インマルサット衛星通信装置も搭載された[1][2]

またレーダーも、おおむね16型の搭載機をもとに国産化されており、対空捜索用としてはRAWL-02(LW-02または08のインド版)、低空警戒用としてはRAWS-03(DA-05または08のインド版)、対水上捜索および航海用としてはRASHMI(ZW-06のインド版)が搭載された。このほか、長射程の艦対艦ミサイルの搭載に伴い、その測的用として、ロシア製のガルプン-E(NATO名「プランク・シェイヴ」)をライセンス生産したアパーナ長距離対水上捜索レーダーも追加されている[1]。また個艦防空ミサイルの換装に伴い、RAWS-03からEL/M-2238 STAR 3次元レーダーへの換装も行われている[2]

ソナーとしては、バラート社の中周波ソナーであるHUMSA(APSOH)を搭載する。またタレス社の曳航ソナーの装備も予定されている[1][2]

武器システム

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16型と比して、最大の変更点が艦対艦ミサイルであり、16型では比較的旧式のP-15M「テルミートM」が採用されていたのに対し、本級では、新型の3M24「ウラン」に更新された。これは同時期に建造されていた15型駆逐艦(デリー級)とあわせたものであった[1][2]

一方、個艦防空ミサイルとしては、当初は国産開発されていたトリシュル英語版の後日装備を予定されていた。これは16型で搭載されていた4K33 オサーMと同様の昇降式連装発射機を用いる予定であったが、コスト超過のために同ミサイルの開発そのものが中止された。このため、かわりにイスラエル製のバラクが搭載されている[1][2]

対潜兵器ILAS-3 3連装魚雷発射管艦砲76mmスーパーラピッド砲CIWSもAK-630 30mmガトリング砲と、いずれも改修後の16型の装備が踏襲された[1][2]

航空艤装も16型を踏襲しており、フランスアルエットIIIライセンス生産したチェタクまたはシーキングヘリコプター2機を搭載できる[1][2]

同型艦

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# 艦名 起工 進水 就役
F31 ブラマプトラ
INS Brahmaputra
1989年 1994年
1月29日
2000年
4月14日
F39 ベトワ
INS Betwa
1994年
8月22日
1998年
2月26日
2004年
7月7日
F37 ベアス
INS Beas
1998年
8月22日
2002年 2005年
7月15日

上記のトリシュル個艦防空ミサイルの開発遅延・計画中止や、計画途上での設計変更、造船所の労働問題のために、建造は全体に遅延した。

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i Stephen Saunders, ed (2009). Jane's Fighting Ships 2009-2010. Janes Information Group. p. 336. ISBN 978-0710628886 
  2. ^ a b c d e f g h i j Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. p. 279. ISBN 978-1591149545 

外部リンク

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