フジヤマ・ママ
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「フジヤマ・ママ」(Fujiyama Mama) は、アメリカ合衆国のソングライターで、後におもにジャック・ハマーという名で知られたアール・ソロモン・バロウズ(Earl Solomon Burroughs) が、アール・バロウズ (Earl Burrows) 名義で書いた初期の楽曲。1957年に出たワンダ・ジャクソンのシングルがヒットした。
曲名に富士山を意味する「フジヤマ」が入っているだけでなく、英語の歌詞の冒頭には、地名としての「ヒロシマ」、「ナガサキ」への言及がある。
おもな録音
[編集]- アニスティーン・アレンは、1955年にこの曲をシングルとしてリリースした (Capitol 3048)(B面は「Wheels Of Love」)[1]。
- エイリーン・バートンも、1955年にこの曲をシングルとしてリリースした (Coral – 9-61377)(B面は「How-Ja Do, How-Ja Do, How-Ja Do」)[2]。
- ワンダ・ジャクソンは、1957年にロカビリー風にアレンジしたこの曲を吹き込み、シングル「哀れなジョー (No Wedding Bells For Joe)」のB面に収録したが[3]、結果的にはB面ヒットとなり、以降この曲は、ワンダ・ジャクソンを象徴するシグネチャー・ソングとなった[4]。日本盤はA面とB面を入れ替えて、「哀れなジョー」をB面に収録して、1958年4月にリリースされた[5]。
- パール・ハーバーは、1981年にイギリスでこの曲のシングルをリリースした (Warner Bros. Records – K 17741)(B面は「Nerves」)[6]。1982年のザ・クラッシュの日本公演の際に、パール・ハーバーはザ・クラッシュの演奏で「フジヤマ・ママ」を歌った。
- フランク・チキンズは、1984年にイギリスでインディーズ・レーベルを立ち上げて、両A面シングルで「We Are Ninja」とこの曲を収めたシングルをリリースした (Kaz Records – KAZ 10)[7]。この曲は、1984年のアルバム『We Are Frank Chickens』にも収録された[8]。
- トレイラー・ブライドは、2004年のワンダ・ジャクソンへのトリビュート・アルバム『Hard-Headed Woman: A Celebration Of Wanda Jackson』に参加し、この曲をカバーした[9]。
日本でのカバー
[編集]- 雪村いづみは、井田誠一による日本語詞の連を交え、英語と日本語の両方を盛り込んでこの曲を歌い、1958年にシングルとしてリリースした(B面は、朝比奈愛子の「シュガー・キャンデー」)。この曲は雪村の全盛期の代表曲のひとつとなり、後に歌手生活50年を記念して2002年に出された、全盛期の録音を集大成したCD3枚組のアルバムは『フジヤマ・ママ 雪村いづみ スーパーアンソロジー 1953-1962』と題された[10]。
- 沢たまきは、同じく1958年に、バッキー白片とアロハ・ハワイアンズの演奏をバックに、井田によるものとは別の日本語詞の連を加えて歌い、シングル「ロッカチッカ (Roc-a-Chicka)」のB面にこの曲を収録した。
- 細野晴臣は、「ハリー細野とイエロー・マジック・バンド」名義で出した1978年のアルバム『はらいそ』に、井田誠一による日本語詞の連を交え、さらに自身による補作詞を加え、英語と日本語の両方を盛り込んだ歌唱を収録した[11][12]。
- 相原勇は、1990年のシングル「ボクはパワー」の2曲目(B面に相当)に、Back Skippers による新たな日本語詞で歌ったこの曲を収録し、同年のアルバム『Hello Good-Day!!』にも収録した[13]。
- Petty Booka(ペティブーカ)は、1996年にインディーズから出したアルバムで、独自の日本語詞を交えたこの曲のカバーをタイトル曲としていたが、その後、メジャー(シスターレコード=日本クラウン)に移り、1997年にこの曲をシングルでリリースした。
- レッド・ペッパー・ガールズは、2008年のデビュー・アルバム『レモンティー 〜搾って、ボクのレモンを〜』に、亜蘭知子による新たな日本語詞で歌ったこの曲を収録した。
脚注
[編集]- ^ Annisteen Allen – Fujiyama Mama / Wheels Of Love - Discogs (発売一覧)
- ^ Eileen Barton – Fujiyama Mama/How-Ja Do, How-Ja Do, How-Ja Do - Discogs
- ^ Wanda Jackson – No Wedding Bells For Joe - Discogs (発売一覧)
- ^ Ellis, Iain (2008). Rebels Wit Attitude: Subversive Rock Humorists. Soft Skull Pr. p. 48. ISBN 978-1593762063 Google books
- ^ ワンダ・ジャクソン* – フジヤマ・ママ = Fujiyama Mama / 哀れなジョー = No Wedding Bells For Joe - Discogs
- ^ Pearl Harbour – Fujiyama Mama - Discogs (発売一覧)
- ^ Frank Chickens – Fujiyama Mama / We Are Ninja - Discogs (発売一覧)
- ^ Frank Chickens – We Are Frank Chickens - Discogs (発売一覧)
- ^ Various – Hard-Headed Woman: A Celebration Of Wanda Jackson - Discogs
- ^ “雪村いづみ、歌手50年 全盛期吹き込みのアルバム 8月にリサイタル開催”. 読売新聞・東京夕刊: p. 16. (2002年5月28日). "雪村いづみが、歌手生活五十年を迎えた。全盛期の一九五〇―六〇年代の吹き込みを集大成した三枚組みアルバム「フジヤマ・ママ」(ビクター)を出し、八月には記念リサイタルを開く。" - ヨミダス歴史館にて閲覧
- ^ Harry Hosono* And The Yellow Magic Band – Paraiso - Discogs (発売一覧)
- ^ Harry Hosono* And The Yellow Magic Band – はらいそ - Discogs
- ^ “相原勇 / Hello、Good-Day!! [廃盤]”. 音楽出版社/CDJournal. 2016年9月2日閲覧。