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ヒア・カムズ・ユア・マン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピクシーズ > ピクシーズの作品 > ヒア・カムズ・ユア・マン
「ヒア・カムズ・ユア・マン」
ピクシーズシングル
初出アルバム『ドリトル英語版
B面
  • ウェイブ・オブ・ミューティレーション (UK Surf)
  • イントゥ・ザ・ホワイト
  • ベイリーズ・ウォーク
リリース
規格
録音
  • 1988年10月31日 - 11月23日
    • ダウンタウン・レコーダーズ
    • キャリッジ・ハウス・スタジオ
ジャンル
時間
レーベル
作詞・作曲 ブラック・フランシス
プロデュース ギル・ノートン
チャート最高順位
後述を参照
ピクシーズ シングル 年表
  • ヒア・カムズ・ユア・マン
  • (1989年)
ドリトル英語版 収録曲
アイ・ブリード
(4)
ヒア・カムズ・ユア・マン
(5)
デッド
(6)
ミュージックビデオ
「Here Comes Your Man」 - YouTube
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ヒア・カムズ・ユア・マン」(Here Comes Your Man)は、アメリカオルタナティヴ・ロック・バンド、ピクシーズの楽曲である。作詞作曲は、バンドのフロントマンであるブラック・フランシス、プロデュースはギル・ノートンが手がけた。本作は、1989年6月に2作目のアルバム『ドリトル英語版』からの第2弾シングルとして発売された。

「ヒア・カムズ・ユア・マン」は、フランシスが10代の頃に書いた楽曲で、1987年にデモ音源が制作されたが、リリースに対して消極的であったことから、1987年に発売されたEP『カム・オン・ピルグリム』や1988年に発売された『サーファー・ローザ』には未収録となっていた。アメリカの『ビルボード』誌が発表したモダン・ロック・トラックス・チャートでは最高位3位を獲得した[2]

背景・曲の構成

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ブラック・フランシスは、14歳から15歳の頃に「ヒア・カムズ・ユア・マン」を書いた[3]。1987年に入りデモ音源が制作されたが、「ポップすぎる」としてこの時点では正式なレコーディングは行われなかった[1]4ADレーベルの会長であるアイヴォ・ワッツ=ラッセルは、バンドのデビュー作『カム・オン・ピルグリム』の収録曲を決める際に、「明らかに商業的すぎる」として意図的に本作を除外した[4]

その後も未発表のままとなっていたが、1989年のアルバム『ドリトル』のレコーディング・セッション時に、プロデューサーギル・ノートンが曲を気に入ったことから、本作の正式なレコーディングが行なわれることとなった[3]。このレコーディング・セッションでレコーディングされた本作は、従来のデモ音源とは異なるアレンジになっており、フランシスによって新たなヴァースが追加されている[5]

曲は、ギタリストのジョーイ・サンティアゴが気に入っているドミナント7♯9コードから始まる[6]。曲中ではアコースティック・ギターでD-G-Aというコード進行を演奏していて、リッケンバッカー製12弦ギターとフェンダー・テレキャスターでギターリフを演奏している[7]

ミュージック・ビデオ

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本作のミュージック・ビデオは、ニール・ポロックとジョナサン・ベケマイヤーが共同で監督を務めた作品で、歪んだ魚眼レンズを通した演奏シーンで構成されている。マイム演奏となっており、フランシスとキム・ディールは音源に合わせて口パクをしているが、口の動きは楽曲に合わせたものではなく、無表情で口を大きく開くのみとなっている。ミュージック・ビデオのテーマは、フランシス曰く「脳水腫[8]

リリース

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「ヒア・カムズ・ユア・マン」は、1989年4月17日に発売された2作目のオリジナル・アルバム『ドリトル英語版』に収録され、同月6月1日にシングル・カットされた。シングルのジャケットには、写真家のサイモン・ラルバレスティエ英語版が撮影したブル・テリアの写真が使用された[9]

オールミュージックのスティーヴ・ヒューイは、本作について「1980年代後半の最高のオルタナティヴ・ロックの素晴らしさを象徴している」と評している[10]

シングル盤は、アメリカの『ビルボード』誌が発表したモダン・ロック・トラックス・チャートで最高位3位を獲得した[2]。また、『ローリング・ストーン』誌が行なった読者投票「The 10 Best Pixies Songs」では第6位にランクインした[11]

シングル収録曲

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全作詞・作曲: ブラック・フランシス
#タイトル作詞作曲・編曲時間
1.「ヒア・カムズ・ユア・マン」(Here Comes Your Man)ブラック・フランシスブラック・フランシス
2.「ウェイブ・オブ・ミューティレーション (UK Surf)」(Wave of Mutilation (UK Surf version))ブラック・フランシスブラック・フランシス
3.「イントゥ・ザ・ホワイト」(Into the White)ブラック・フランシスブラック・フランシス
4.「ベイリーズ・ウォーク」(Bailey's Walk)ブラック・フランシスブラック・フランシス
合計時間:

チャート成績

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チャート(1989年) 最高位
UK シングルス (OCC)[12] 54
US モダン・ロック・トラックス (Billboard)[2] 3
チャート(2014年) 最高位
ベルギー (Ultratop 50 Flanders)[13] 32

カバー・バージョン

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脚注

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出典

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  1. ^ a b Frank & Ganz 2005, p. 67.
  2. ^ a b c Pixies Chart History (Alternative Airplay)”. Billboard. 2020年11月28日閲覧。
  3. ^ a b Spitz 2013.
  4. ^ Frank & Ganz 2005, p. 82.
  5. ^ Frank & Ganz 2005, p. 142-143.
  6. ^ Sisario 2006, p. 82, 90.
  7. ^ Sisario 2006, p. 91.
  8. ^ Goldman, Marlene (September 1989). The Pixies: Here And There And Everywhere. IV. Alternative Press 
  9. ^ Frank & Ganz 2005, p. 148.
  10. ^ Huey, Steve. Here Comes Your Man - Pixies | Song Info - オールミュージック. 2020年12月4日閲覧。
  11. ^ 6. 'Here Comes Your Man' - Readers' Poll: The 10 Best Pixies Songs”. Rolling Stone. Penske Business Media (2013年10月9日). 2020年12月4日閲覧。
  12. ^ "Official Singles Chart Top 100". UK Singles Chart. 2020年11月28日閲覧。
  13. ^ "Ultratop.be – Pixies – Here Comes Your Man" (in Dutch). Ultratop 50. 2020年11月28日閲覧。
  14. ^ Phares, Heather. Where Is My Mind?: A Tribute to the Pixies - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年12月4日閲覧。
  15. ^ Phares, Heather. Tribute to the Pixies - Various Artists | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2020年12月4日閲覧。
  16. ^ Weeks, Isaac (2018年9月20日). “Pete Yorn has written his own memorable songs. But sometimes he just likes a good cover.”. The News & Observer (Sara Glines). https://www.newsobserver.com/entertainment/article218514390.html 2020年12月4日閲覧。 
  17. ^ Pete Yorn - “Here Comes Your Man” (Pixies Cover) (Feat. Liz Phair)”. Stereogum (2018年8月10日). 2020年12月4日閲覧。

参考文献

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  • Frank, Josh; Ganz, Caryn (2005). Fool the World: The Oral History of a Band Called Pixies. Virgin Books. ISBN 0-312-34007-9 
  • Sisario, Ben (2006). Doolittle. 33⅓. Continuum Intl Pub Group. ISBN 0-8264-1774-4 
  • Spitz, Marc (2013年6月16日). “Life to the Pixies”. Spin. Spin Digital Media. 2020年12月2日閲覧。

外部リンク

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