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テレビ証券

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

テレビ証券』(テレビしょうけん)とは、エンタテインメント集団「指南役」による『日経エンタテインメント!』(日経BP社)の連載。連載期間は2000年4月号から2020年7月号まで。略称は「テレ証」。連載回数の数え方は「Vol.○○」。

概説

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世界唯一[注釈 1]テレビ専門バーチャル証券会社という設定で、テレビ番組を銘柄、その視聴率株価に置き換え、番組運用のトレードを斡旋している。トレーダーは証券取引所(ビデオリサーチ)が発表する株価(視聴率)の数字を参考に、テレビ証券を通じ、1週ごとに番組株を運用する。

当初は実際に番組運用トレードの模様が連載内で紹介されていた。読者からトレーダーを募り、トレーディングを競う企画をおこなったこともある。だが、運用紹介のコーナーは2002年頃に消滅。単行本(後述)でも、番組運用トレード紹介に関する記述は大幅に削られている。

見開き2ページで、誌面の後方に掲載される場合が多い。「号外」と題したスペシャル版が通常連載とは別に掲載されることがあり、これは2ページ以上で誌面中央付近に掲載されることが多い。1ページ目の下部に「お願い/このページはテレビ通向けの内容になっているため、番組の放送時間などは大幅に割合しています。詳しいデータは日本経済新聞テレビ欄などで(!)お確かめください。視聴率はビデオリサーチ関東地区調べのものを、テレ証が加工、作成。」という注意書きがある。

構成

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運用報告
連載のメイン企画で、トレーダーたちの座談という形式でのテレビ番組・テレビ業界時評。ページの最後には「○○月○○日、テレビ証券社食にて」と書かれる(日付は座談会当日)。
ΤOPICS
テレビ番組に関わるトピックスやニュースを紹介する。指南役による書籍はこの欄で紹介される。
テレビ証券推奨銘柄
テレビ証券が推奨する銘柄(テレビ番組)を紹介する。3行にまとめられた推奨理由がある。
今月の注目銘柄
ある番組・人物に焦点を当てたコラム。
年間MVP
2000年から始まった、「今月の注目銘柄」に掲載される企画。MVPは「Most Viewer Program」の略で1年を通して最も見られた番組のことである。算出方法はレギュラー番組を対象にした年間の積算視聴率(累積視聴率)による(帯番組に関しては、2004年までは週平均の積算、2005年以後は対象外。ビデオリサーチ・関東地区調べ)。2005年から2009年まで連続でNHK大河ドラマが1位になっていた。
歴代の年間MVP[1]
番組名 放送局 累積視聴率 備考
2000年 サザエさん フジテレビ 1034.7%
2001年 SMAP×SMAP フジテレビ 1019.5%
2002年 SMAP×SMAP フジテレビ 965.7% 2年連続2度目
2003年 サザエさん フジテレビ 936.2% 3年ぶり2度目
2004年 SMAP×SMAP フジテレビ 979.7% 2年ぶり3度目
2005年 義経 NHK総合 951.7%
2006年 功名が辻 NHK総合 1025.2%
2007年 風林火山 NHK総合 934.2%
2008年 篤姫 NHK総合 1222.2%
2009年 天地人 NHK総合 991.9%
2010年 笑点 日本テレビ 974.1%
2011年 サザエさん フジテレビ 950.8% 8年ぶり3度目
2012年 サザエさん フジテレビ 852.1% 2年連続4度目
2013年 笑点 日本テレビ 875.6% 3年ぶり2度目
2014年 笑点 日本テレビ 875.3% 2年連続3度目
2015年 笑点 日本テレビ 836.1% 3年連続4度目
2016年 笑点 日本テレビ 921.8% 4年連続5度目
2017年 笑点 日本テレビ 842.6% 5年連続6度目
2018年 笑点 日本テレビ 841.8% 6年連続7度目
2019年 ポツンと一軒家 テレビ朝日 777.2%

トレーダー

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バラエティ先読みの「企画千里眼」。「指南役」の代表。放送作家の仕事もしている
  • 津田真一
マイナー銘柄発掘の「青田の貴公子」
  • 小田朋隆
底値買いの「ドラマ王」
  • 上島正明
BSデジタルも有する「デジタルの剣士」。一時期、海外へ旅立った津田の代わりに座談会に参加していた。

※この他、ディーラーとして「指南役」を名乗る謎の人物が、座談の進行役を務めている。

作品

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  • 『テレビ証券―データで読み解くテレビウラ事情 (単行本)』日経BP社(2003.10)ISBN 4-8222-1735-3
  • 『キミがこの本を買ったワケ』(扶桑社

後継連載

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「テレビ証券」の後継連載として、2020年8月号からは放送作家のカツオと宮地ケンスケ(ニブンノゴ!)による連載「テレビ業界メッセンジャー」が掲載されている[注釈 2]

脚注

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注釈

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  1. ^ 自称である為、実際に世界唯一かは不明。
  2. ^ 第1回ではタイトルに「(仮)」が付いていた。2020年8月号|日経エンタテインメント! - 2020年12月21日閲覧。

出典

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  1. ^ 『日経エンタテインメント!』2020年4月号、57頁。(2000年〜2019年)

関連項目

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外部リンク

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