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ソケイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ソケイ
ソケイ
ソケイ
分類APG IV
: 植物界 Plantae
: 維管束植物門 Tracheophyta
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: シソ目 Lamiales
: モクセイ科 Oleaceae
: ソケイ連 Jasmineae
: ソケイ属 Jasminum
: ソケイ J. grandiflorum
学名
Jasminum grandiflorum L. (1762)
シノニム
  • Jasminum officinale L. f. grandiflorum (L.) Kobuski (1932)[1][2]
  • Jasminum officinale subsp. grandiflorum (L.) E.Laguna (2006)[1][2]
  • Jasminum officinale var. grandiflorum (L.) L.H.Bailey[2]
  • Jasminum officinale var. grandiflorum (L.) Stokes (1830)[1][2]
  • Jasminum floribundum f. decipiens DiCapua
  • Jasmin aureum D.Don (1825)[2]
和名
ソケイ
オオバナソケイ
英名
Spanish jasmine
Royal jasmine
亜種
  • Jasminum grandiflorum L. subsp. grandiflorum
  • Jasminum grandiflorum L. subsp. floribundum (R. Br. ex Fresen.) P. S. Green

ソケイ(素馨、学名Jasminum grandiflorum)は、モクセイ科ソケイ属(素馨属)の植物の一種。落葉性灌木である。ソケイ属の名前のもとになっている。オオバナソケイ(大花素馨)とも呼ばれる。

1762年カール・フォン・リンネ植物種誌』第2版にて記載された[3][1][2][4]。英名は Spanish jasmine[2], royal jasmine[2]、中国名は素馨、素馨花、素英、耶悉茗花、野悉蜜、玉芙蓉、素馨针などである。

特徴

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ソケイの花

植物は登攀性低木[1]、1–4 mメートルの高さに成長する。

は5–12 cm の奇数羽状複葉になる[5]。小葉は5–11枚で、卵状楕円形である。

花序集散花序[5]、枝先や上部の葉腋につく。開花時期は7–11月、独特で甘い芳香を放つ[5]は直径約3.5 cmセンチメートル。花の長さは13–25 mmミリメートル筒状花冠[5]、色は白く、先は4–5裂し、平開する。花冠の裂片は 13–22 mm[5]雄蕊のうち、2本が花冠から少し突き出る。

分布

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主に亜熱帯地域でよく生育する[1]。自生分布は、アフリカ大陸エリトリアからルワンダアラビア半島パキスタンから中国中南部までとされるが[1]、中国の分布は移入によるともされる[3]南アジアパキスタンでは、ソルトレンジ英語版ラワルピンディ地区英語版の標高 500–1,500 m に自生している[5]

ヨーロッパへは古代ペルシャを通じて、日本へは中国を通じて伝わった。

亜種

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以下の2亜種が認識されている[1][4][2][3]

  • Jasminum grandiflorum L. subsp. grandiflorum
  • Jasminum grandiflorum L. subsp. floribundum (R. Br. ex Fresen.) P. S. Green (1986)

基亜種の自生地はサウジアラビア(中央部、ヒジャーズアスィール)、オマーンドファール)、イエメンパキスタンネパールブータンインドアルナーチャル・プラデーシュ州アッサム州グジャラート州ヒマーチャル・プラデーシュ州ジャンム・カシミールマディヤ・プラデーシュ州メーガーラヤ州オリッサ州ラージャスターン州タミル・ナードゥ州ウッタラーカンド州)、バングラデシュミャンマーとされる[3]。多くの国に移入されている[3]

亜種 J. g. ssp. floribundum の分布は、エジプト南東部、ルワンダスーダンエチオピアエリトリアソマリアウガンダケニアサウジアラビアオマーンとされる[3]

利用

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温帯から亜熱帯にかけて、庭木観賞植物として広く栽培されている[5]

インドでは、葉がアーユルヴェーダ生薬などに広く使用されている[5]。花は女性のヘアスタイルを飾るために利用される[5]。花からとれる香油ジャスミンといい、香料として使用される。

語源

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和名の「ソケイ」の語源は以下の2つが知られる。

  • 中国、五代十国時代劉隠、その侍女に素馨という名の少女がいて、死んだ彼女を葬った場所に素馨の花が咲き、いつまでも香りがあったという伝説が由来という説[6]
  • 花の色が白く(素)、良い香り(馨)がする花という意を語源とする説[6]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h Jasminum grandiflorum L.”. Plants of the World Online. Kew Science. 2024年12月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i Jasminum grandiflorum L.”. GBIF. Global Biodiversity Information Facility. 2024年12月12日閲覧。
  3. ^ a b c d e f Hassler, Michael (1994–2024). “World Plants. Synonymic Checklist and Distribution of the World Flora. Version 24.12; last update December 6th, 2024”. 2024年12月12日閲覧。
  4. ^ a b Taxon: Jasminum grandiflorum L.”. Germplasm Resources Information Network. Agricultural Research Service. United States Department of Agriculture. 2024年12月12日閲覧。
  5. ^ a b c d e f g h i Jasminum grandiflorum”. ClipArt ETC. Florida Center for Instructional Technology. 2024年12月12日閲覧。
  6. ^ a b 加納喜光『動植物の漢字がわかる本』山海堂、2007年1月10日、127, 129頁。ISBN 9784381022004 

参考文献

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  • 林弥栄 編『日本の樹木』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1985年9月1日。ISBN 4635090175 

関連項目

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外部リンク

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