ステファン・サグマイスター
ステファン・サグマイスター[注 1](Stefan Sagmeister、1962年 オーストリア・ブレゲンツ - )は、現在アメリカ合衆国ニューヨーク市を拠点に活動しているグラフィックデザイナーである。デザイン事務所「Sagmeister Inc.」主宰。音楽関連の仕事がよく知られ、ルー・リード、ローリング・ストーンズ、デヴィッド・バーン、エアロスミス、パット・メセニーのCDカヴァーなどを制作している。
経歴
[編集]サグマイスターはウィーン工芸大学(University of Applied Arts Vienna, Universität für angewandte Kunst Wien)に応募するも入学を果たせず、私塾で学習した。その後フルブライト奨学金を得てニューヨークのプラット・インスティチュートで学んでいる。
1991年、香港に移ってレオ・バーネット(Leo Burnett)の香港事務所で働く。1993年、ニューヨークに戻り、ティボー・カルマン(Tibor Kalman)のデザイン事務所M&Coで働くが、カルマンがその後すぐに引退してローマのベネトン・グループの雑誌Colorの編集者となったため、サグマイスターも長くこの事務所で働くことはなかった。
1993年、ニューヨークを本拠にSagmeister Inc.を設立。以来、ローリング・ストーンズ、HBO、グッゲンハイム美術館、タイム・ワーナー社など多岐にわたるクライアントに対してブランディング、グラフィックス、パッケージ・デザインなどを行っている。Sagmeister Inc.出身のデザイナーにはマーティン・ウトゥリ(Martin Woodtli)や、「Karlssonwilker」を設立したヒャルティ・カールソン(Hjalti Karson)、ジャン・ウィルカー(Jan Wilker)などがいる。
デヴィッド・バーンやルー・リードと長年にわたってコラボレーションを行っている。またBooth-Clibborn社から刊行されたデザイン・モノグラフMade You Lookの著者である。
チューリヒ、ウィーン、ニューヨーク、ベルリン、東京、大阪、プラハ、ケルン、ソウルで個展を開催。ニューヨークのスクール・オブ・ビジュアル・アーツ大学院で教鞭を執り、また同じくニューヨークのクーパー・ユニオン・スクール・オブ・アートのフランク・スタントン・チェア(Frank Stanton Chair)に任命されている。
2005年にグラミー賞ベスト・ボックスト・オア・スペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ賞を受賞。これはトーキング・ヘッズのボックスセット『ワンス・イン・ア・ライフタイム』(Once in a Lifetime)に対する賞であった。
英語版Wikipediaの本項目で作品の一部を見ることができる。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 姓の本来の読みは「ザグマイスター」であると思われるが、「サグマイスター」も一般的となっているので本記事では後者に準じた。
出典
[編集]参考文献
[編集]- ロンドン・デザイン・ミュージアムによる紹介
- hillmancurtis'によるインタビュー
- Artist Series
- レクチャー - "How Good is Good?"
- “Visiting Stefan Sagmeister” (英語). PingMag (2005年9月27日). 2008年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年4月30日閲覧。
- ScribeMedia.orgによるインタビュー
- 2007年9月のPICNIC07(アムステルダム)でのプレゼンテーション動画