ガヴィーノ・レッダ
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ガヴィーノ・レッダ(Gavino Ledda、1938年‐)はイタリアの言語学者[1]。サルデーニャ島シリゴ生まれ。
羊飼いの家に生まれ、小学校の教育を受けたのち、父親の羊番を手伝うことになる[2]。
その後、ドイツに出稼ぎに行こうとしたが文盲のためその意図を果たせず。イタリア陸軍に兵士として入隊し、中学校卒業資格を得て、ローマ大学で言語学を学び、1969年、32歳で卒業、サルデーニャ島のサッサリ大学で講師の職を得、方言学の研究に携わる。
1975年Padre Padroneを出版し、ヴィアレッジョ賞を受賞。この小説は『父 パードレ・パドローネ』[3]としてパオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ監督により映画化された。この映画はカンヌ映画祭でグランプリを受賞している。その後、レッダは、大学の教職を退き、故郷のシリゴに土地を購入して、農業と牧畜に携わっている[4][5]。
著書
[編集]- ガヴィーノ・レッダ『父 パードレ・パドローネ ある羊飼いの教育』朝日新聞社 1995年(平凡社 1982年の再版、原著は1975年の刊行) - ヴィアレッジョ賞受賞
- ガヴィーノ・レッダ『鎌の言葉』(1977年、前書の続編、レッダ自身の監督、主演でフランス=イタリアの合作映画とし、『イブリスというタイトルで』映画化された。)
- ガヴィーノ・レッダ『黄金の大地』(1991年)
脚注
[編集]- ^ 写真などは、シュニエット主催のブログ「寄り道カフェ」2007年5月16日の記載。https://yorimichim.exblog.jp/5378640/
- ^ 詳細は、竹山博英の「時の澱む島 がヴィーノ・レッダを訪ねて」『月刊百科』平凡社 1983年7・8・10月号三回連続連載を見よ。
- ^ パードレは「父親」、パドローネは「主人」の意
- ^ ガヴィーノ・レッダ『父 パードレ・パドローネ ある羊飼いの教育』朝日新聞社版の竹山博英の選書版へのあとがき、p.280
- ^ Giulio Angioni, Il figlio di Abramo: in Il dito alzato, Palermo, Sellerio, 2012