コンテンツにスキップ

オリバー・チェスラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
オリバー・チェスラー
基本情報
出生名 Oliver Chesler
別名 The Horrorist
DJ Skinhead
生誕 非公開
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 ニューヨーク
ジャンル テクノ
ハウス
職業 DJ
プロデューサー
活動期間 1992年
レーベル Things To Come Recordsなど
公式サイト オフィシャルサイト

オリバー・チェスラー(Oliver Chesler)は、アメリカ合衆国ニューヨーク市を拠点に活動しているハードコアテクノプロデューサー、およびDJである。本名での活動よりも変名での活動のほうが有名で、中でもザ・ホラリスト(The Horrorist)やDJスキンヘッド(DJ Skinhead)という変名が広く認知されている。

経歴

[編集]

高校時代にはゴシック・ロックに傾斜しており、特にフロント242、ニッツァー・エブ、スキニー・パピーなどのバンドを好んで聴きながら過ごした。

大学に入った頃には、頻繁にレイヴへ行くようになる。そこで彼は、後にダイレクト・ドライブやインダストリアル・ストレングスなどのレコードレーベルから作品をリリースする事となるジョン・セルウェイ(John Selway)と知り合う。この時期から、次第に音楽性がハードコアな方向へと変わって行く。また、その当時1989年に、D.A.ペネベイカー(D.A. Pennebaker)が作成したデペッシュ・モードのコンサート・フィルム「101」へ、デペッシュ・モードのファンの一人として出演した。

1992年からはテクノ・レーベルから徐々に自作の曲をリリースするようになり、特にインダストリアル・ストレングスから1994年にリリースした、DJスキンヘッド名義の"Extreme Terror"は、現在でもテラーコアの曲として有名である。

音楽活動を始めてから数年後、オリバーの音楽スタイルが、それまでと比較してテンポの遅い曲調へヴォーカルを乗せたスタイルへ変化した時、ジョン・セルウェイが難色を示し始めた。このため、1996年レコードレーベルThings To Come Records」を発足し、リリースを行うようになった。このレーベルは現在に至るまで運営もオリバー自身が行っている。

2001年には、ジャーマン・ダンスチャート(DDC)でザ・ホラリスト名義の"One Night in NYC"がヒットを記録し、更に2004年には、ジャーマン・オルタネイティブチャート(DAC)でアルバム「Manic Panic」によるヒットを出した。

現在、ニューヨーク市の他に、ドイツベルリンにもオフィスを持っており、これら地域を活動ベースとして、主にザ・ホラリスト名義で広く活動を行っている。尚、作曲活動はシンセサイザーのElectrocomp-101と、シーケンスソフトCubaseで殆ど行っているという。

主要作品

[編集]

加入ユニットや名義によってスタイルが異なるため、ここでは分けて記述している。

ザ・ホラリスト

[編集]

英語名は、The Horrorist。近年はこの名義での活動がメインとなっており、最も広く知られている変名でもある。作品の大半は、Things To Come Recordsからのリリースとなっている。

他の名義でリリースしていた1990年代前半の高速BPMスタイル、かつノイジーなスタイルとは異なり、ダークコア路線の作品が多い。オリバー自身、かつての高速ハードコア路線を否定するコメントもしていた事があるが[1]、その後もDJスキンヘッド名義などでは、かつてのスタイルでのリリースを継続している。

  • One Night In NYC (1996年, TTC-002)
  • Flesh Is The Fever (1997年, 2.003.468)
  • Run For Your Life (1997年, TTC-004)
  • One Night In NYC(Remixes) (2001年, SUPER DJ2012DMD)
  • The Virus (2001年, 0133350A45)
  • Mission Ecstasy 2003 (2003年, ACA 2017.004/12)
  • Sex Machine (2003年, TTC-009)
  • Manic Panic (2003年, TTC-001) アルバム
  • Body To Body (2005年, TTC-012)

DJスキンヘッド

[編集]

英語名は、DJ Skinhead。 主にインダストリアル・ストレングスで活動する際に使用している名義。スタジオに置かれていた、毛髪の抜け落ちたバービー人形が、この名前の由来である。また、一般的にはオリバー・チェスラー個人の変名という扱いにされているが、実際はSal Mineoが加わったグループでの活動であると言われている。[2]

  • Extreme Terror (The Temper Tantrum Mixes) (1994年, IS026)
  • DJ Skinhead III (1996年, IS039)
  • Extreme Terror (Remixes) (2000年, CEW001)
  • Extreme Terror (2004年, ISR51CD) アルバム
  • The Ultimate Cumshot (2005年, IS058)

DJサイバースナッフ

[編集]

英語名は、DJ Cybersnuffインダストリアル・ストレングス傘下のラフビーツレコードで活動する際に使用している名義。

  • Hard Beats For A Ruff World (1996年, RB008)
  • T.V. Land (1997年, RB015)

DJサイレンス

[編集]

英語名は、DJ Silence。 ラフビーツレコードで活動する際に使用しており、上記のDJサイバースナッフ名義を止めた後は、こちらを使用するようになった。

ザ・ナーカノシス

[編集]

英語名は、The Narcanosisモクム・レコード系列のレーベルで活動する際に使用している名義。

  • The Night Of The Monkeys(1997年, MOK69)

テンパー・タントラム

[編集]

英語名は、Temper Tantrum。 ロブ・ライアン(Rob Ryan)、そして実兄であるアレキサンダー・チェスラー(Alexander Chesler)とのユニット。インダストリアル・ストレングスで活動する際に使用していた。

  • Uncontrollable Fit EP (1994年, IS023)
  • Take Care Comb Your Hair (1995年, IS034)
  • Destroy The Earth (2001年, ISE002)

ディスインテグレーター

[編集]

英語名は、Disintegrator。 ジョン・セルウェイ(John Selway)とのユニット。主にインダストリアル・ストレングス系列のレーベルで活動する際に使用していた。

スーパーパワー

[編集]

英語名は、SuperpowerMiroslav Pajicとのユニット。(他の作品と比較すれば)ややテンポを落とした曲調が多い。

  • The Future Crusade (1997年, TTC-003)
  • In The Midnight Hour (2000年, DR0026-1)
  • S.T.R.O.B.E. (2002年, ACA2017.003/12)

脚注

[編集]
  1. ^ village voice: The Horrorist: electronica Americana by Simon Reynolds (英語サイト)
  2. ^ signal-zeroの解説 (フランス語サイト)

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]