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アフラハト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アフラハト: Aphrahat, 270年-345年)は、メソポタミアの北部アディアベネシリア教父。著作は死後に知られるようになる。

ペルシャの賢者(シリア語:ܚܟܝܡܐܦܪܣܝܐ、ḥakkîmâp̄ārsāyā)とも呼ばれる[1]ローマ帝国の東側の境界を越えた地域における、初期キリスト教の姿を今日に伝えてくれている[2]

解説について

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アフラハトは、23の『解説』を著した[3][4]。それらは単純な散文の形式であるが、しばしば表現には詩的なリズムとイメージで表現されている。

1–22の『解説』は、シリア語のアルファベット(22文字ある)のそれぞれの文字で始まる。 これらの『解説』は、すべてが一度に著された訳ではなく、3つの異なる時期に著されたと考えられる。最初の10節は西暦紀元337年までに、迫害、秩序及びキリスト教的生活について記述されている。

11–22節は344年までの著作である。

上記はいずれもキリスト教について書かれているが、うち4つの『解説』は、ユダヤ教ついても言及がある。それは、(現地の旧宗教である)ユダヤ教とキリスト教の間の関係・影響についてである。 アフラハトは割礼過越安息日の意味を説明することによって、その立場(ユダヤの伝統を受け継ぐキリスト教徒という立場)を表している。

第23の『解説』は初期の作品の(上述の)アルファベット形式ではなく、恐らくアフラハトの人生の終わり近くにの著作であると思われる。

翻訳について

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『解説』は、もともとシリア語で著されていたが、すぐ他の言語翻訳された。

解説の表題

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以下『Demonstration』とあるのは『解説』のこと。

  1. Demonstration on faith — 解説の1–10節は恐らく336–7年の間に著された
  2. Demonstration on charity
  3. Demonstration on fasting
  4. Demonstration on prayer
  5. Demonstration on wars
  6. Demonstration on members of the covenant (en)
  7. Demonstration on penitents
  8. Demonstration on resurrection
  9. Demonstration on humility
  10. Demonstration on pastors
  11. Demonstration on circumcision (en) — 同上11–22節は344年までに著された
  12. Demonstration on the Passover (en)
  13. Demonstration on the Sabbath (en)
  14. Demonstration on preaching
  15. Demonstration on various foods
  16. Demonstration on the call of the Gentiles
  17. Demonstration on Jesus the Messiah
  18. Demonstration on virginity
  19. Demonstration on the dispersion of Israel
  20. Demonstration on almsgiving
  21. Demonstration on persecution
  22. Demonstration on death and the last days
  23. Demonstration concerning the grape — 23節は344–5年の冬に著された

脚注

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  1. ^ 教皇『教父』 p. 223.
  2. ^ ギリシャ思想の影響を受けていない教会が栄えていた地域。教皇『教父』 p. 222.
  3. ^ 『解説』ないし『説明』の名で知られる…論考、とある。本項では『解説』で統一する。教皇『教父』 p.223.
  4. ^ 訳語に関しては差異があるようである。『論証』『訓戒』などとしているサイトもある。

参考文献

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 この記事にはアメリカ合衆国内で著作権が消滅した次の百科事典本文を含む: Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Aphraates". Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 2 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 165-166.

  • Editions by W. Wright (London, 1869), and J. Parisot (with Latin translation, Paris, 1894); the ancient Armenian version of 19 homilies edited, translated into Latin, and annotated by Antonelli (Rome, 1756).
  • Besides translations of particular homilies by Gustav Bickell and E. W. Budge, the whole have been translated by G. Bert (Leipzig, 1888).
  • C. J. F. Sasse, Proleg, in Aphr. Sapientis Persae sermones homileticos (Leipzig, 1879)
  • J. Forget, De Vita et Scriptis Aphraatis (Louvain, 1882)
  • F. C. Burkitt, Early Eastern Christianity (London, 1904)
  • J. Labourt, Le Christianisme dans l'empire perse (Paris, 1904)
  • Theodor Zahn, Forschungen I.
  • "Aphraates and the Diatessaron," vol. ii. pp. 180–186 of Burkitt's Evangelion Da-Mepharreshe (Cambridge, 1904)
  • articles on "Aphraates and Monasticism," by R. H. Connolly and Burkitt in Journal of Theological Studies (1905) pp. 522–539, (1906) pp. 10–15.
  • Urdang, Laurence. Holidays and Anniversaries of the World. Detroit:Gale Research Company, 1985. ISBN 0-8103-1546-7.
  • M. Lattke, "„Taufe“ und „untertauchen“ in Aphrahats ܬܚܘܝܬܐ (taḥwyāṯā)”, in Ablution, Initiation, and Baptism: Late Antiquity, Early Judaism, and Early Christianity = Waschungen, Initiation und Taufe: Spätantike, Frühes Judentum und Frühes Christentum, ed. David Hellholm, Tor Vegge, Øyvind Norderval, Christer Hellholm (BZNW 176/I–III; Berlin/Boston: De Gruyter, 2011) 1115–38.
  • 教皇ベネディクト十六世 著、カトリック中央協議会司教協議会秘書室研究企画 訳『教父』カトリック中央協議会〈ペトロ文庫〉、2009年3月。ISBN 978-4-87750-143-3 

外部リンク

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