かに座HM星は、かに座の方向に地球から1600光年[2]離れた位置にある白色矮星連星である。

かに座HM星
HM Cnc
星座 かに座
天文学上の意義
意義 最も強い重力波源候補
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  08h 06m 22.84s[1]
赤緯 (Dec, δ) 15° 27′ 31.5″[1]
年周視差 (π) 20 ミリ秒[1]
距離 1600 光年
(490 pc)[2]
軌道要素と性質
平均公転半径 7万4800 km
軌道長半径 (a) 0.0005 AU
公転周期 (P) 5分21.5秒[3]
平均軌道速度 1462 km/s
物理的性質
半径 推定1 RE(9.2×10-3 R)
質量 0.5 M ×2
自転周期 5分21.5秒(同期回転)[4]
スペクトル分類 DB
表面温度 25万 K[3]
発見
発見日 1994年[4]
発見者 ROSAT[4]
他のカタログでの名称
RX J0806.3 1527
J0806
RX J0806
INTREF 343
1BMW J080622.8 152732
Template (ノート 解説) ■Project

概要

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かに座HM星は、質量が太陽の半分程度の白色矮星が2つ、重力で結合した連星系である。公転周期と同じ周期でX線を放出している。

軌道

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かに座HM星系の公転半径は約7.5万kmと地球-間の20%程度しかなく、公転周期は5分21.5秒と、知られている中で最も短い公転周期を持つ連星系である。白色矮星は互いの重心の周りを1462km/sの速度で公転している。

重力波の放出による公転周期の短縮が顕著で、1年あたり1.2ミリ秒公転周期が短くなっていると考えられている。1日あたり61cm(2ft)公転半径が縮んでおり、34万年ほどで合体することになる。この時に超新星になると予測されている。重力波のエネルギーは、銀河系の中で最も強力ではないかという説もある。

歴史

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この星は、1994年にドイツのX線観測衛星ROSATによって、X線源として発見された。その後、このX線が周期的に変化することがわかり、チャンドラによる2004年1月5日から同年11月22日の6回計19時間のX線観測が行われ、X線を放出する周期から、連星であることが推定された[2]。その後、2005年3月15日VLT望遠鏡TNG望遠鏡英語版によって白色矮星の連星系であることが判明した。

関連項目

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出典

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  1. ^ a b c SIMBAD
  2. ^ a b c チャンドラ
  3. ^ a b ESO
  4. ^ a b c AstroArts