NTTファイナンス
NTTファイナンス株式会社(英: NTT FINANCE CORPORATION)は、東京都港区に本社を置くNTT(日本電信電話)グループの金融会社である。NTTグループ全体の資金運用及びグローバル投資案件へ資金融通を行うキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)や、ビリングサービス、クレジットカード、アカウンティングサービスを主な事業としている。
本社が入居する品川シーズンテラス | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒108-0075 東京都港区港南一丁目2番70号 品川シーズンテラス 北緯35度37分57.5秒 東経139度44分35.74秒 / 北緯35.632639度 東経139.7432611度座標: 北緯35度37分57.5秒 東経139度44分35.74秒 / 北緯35.632639度 東経139.7432611度 |
設立 | 1985年(昭和60年)4月11日 |
業種 | その他金融業 |
法人番号 | 8010401005011 |
事業内容 |
営業貸付事業 クレジットカード業 ベンチャーキャピタル事業 |
代表者 | 伊藤正三(代表取締役社長) |
資本金 | 167億7096万円 |
発行済株式総数 |
5万1,960株 (2023年3月31日現在)[1] |
売上高 |
連結: 2,264億300万円 (2023年3月期)[1] |
営業利益 |
連結: 109億4,800万円 (2023年3月期)[1] |
経常利益 |
連結: 137億5,100万円 (2023年3月期)[1] |
純利益 |
連結: 99億4,900万円 (2023年3月期)[1] |
純資産 |
連結: 870億7,800万円 (2023年3月31日現在)[1] |
総資産 |
連結: 9兆2,545億1,300万円 (2023年3月31日現在)[1] |
従業員数 |
連結: 4,012名 (2023年3月31日現在)[2] |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | 有限責任あずさ監査法人[1] |
主要株主 | 日本電信電話(株) 100% |
関係する人物 | 坂井義清(元社長) |
外部リンク |
www |
概要
編集NTT民営化後、第一号のグループ会社として設立されたNTTグループにおける金融の中核企業であり、NTTグループの余剰資金を管理するキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を運用している。
2007年(平成19年)頃からの金融不安と景気後退及び2008年(平成20年)のリーマン・ショック後の金融危機の影響を大きく受け[3]、貸倒損失や引当金繰入等の費用計上が膨らんだことで、2009年3月期は223億の赤字、2010年3月期も143億円の赤字となる等、収益面・財務面共に内容が大きく悪化した。2009年(平成21年)3月に日本電信電話(株)が約200億の第三者割当増資を全額引き受ける等、NTTグループによる支援体制は万全であり、2011年3月期には黒字決算に回復している。
2012年7月請求分(6月利用分)より、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモの料金収納業務を開始した[4]。これにともない、NTTグループ4社の代金請求を一本化できるサービス、おまとめ請求とWebビリングを開始。同時に、インターネットサービスプロバイダーをはじめとする加盟店の料金を、NTT通信サービス等料金の請求に「たばねて」支払える、tabalまるごと決済も開始された。
(tabalまるごと決済は2020年9月末サービス終了)
2020年6月まではグループ内外の企業に対するリース事業や割賦事業を行なっていたが、同事業は2020年7月に、当社・日本電信電話・東京センチュリーの合弁企業であるNTT・TCリースに譲渡された。
2021年7月にNTTビジネスアソシエからアカウンティング事業を継承した。
沿革
編集- 1985年(昭和60年) 4月 - エヌ・ティ・ティ・リース株式会社発足(資本金:2.5億円)。
- 1986年(昭和61年) 8月 - 国際ファイナンス事業の開始。
- 1987年(昭和62年) 1月 - 本社を豊島区東池袋に移転。
- 1989年(平成元年) 7月 - NTT Leasing(U.S.A),Inc.の設立。
- 1990年(平成2年) 4月 - 増資(資本金10億円)。
- 1994年(平成6年)12月 - 本社を港区芝浦に移転。
- 1995年(平成7年) 1月 - クレジットカード事業の開始。
- 1996年(平成8年)12月 - 日中合弁リース会社「環宇郵電国際租賃有限公司」の設立。
- 1997年(平成9年)
- 5月 - NTTグループカードの発行開始。
- 7月 - ベンチャーキャピタル投資の開始。
- 1998年(平成10年)12月 - 増資(資本金 67.7億円) 。
- 1999年(平成11年) 3月 - ABSの発行。
- 2000年(平成12年)11月 - 電子商取引(EC)企業の決済代行事業を開始。
- 2005年(平成17年) 4月 - 株式会社エヌ・ティ・ティ・ファイナンス・ジャパンを吸収合併。
- 2006年(平成18年) 7月 - NTTファイナンス株式会社に社名変更。
- 2007年(平成19年)11月 - イーバンク銀行と業務提携。
- 2009年(平成21年)
- 1月 - イーバンク銀行との提携カード(VISAデビットカード)、ネクストマネーカードの発行開始(2010年3月31日にVISAデビットカード・キャッシュカード共にサービス終了[5])。
- 3月 - 増資(資本金167億円)。
- 2012年(平成24年) 7月 - 2012年7月請求分(6月利用分)より、NTT東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモの料金収納業務を開始。同時に、おまとめ請求、Webビリング、tabalまるごと決済も開始された。
- 2015年(平成27年)9月 - NTTグループのファイナンス(資金調達・管理)業務を一元化。
- 2016年(平成28年)5月 - 本社を港区港南に移転。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 3月 - NTTドコモが発行した社債に係る資産・債務を継承。
- 7月 - NTTビジネスアソシエからアカウンティング事業を継承。
- 2023年(令和5年) 7月 - 「NTT グループカード」のサービス終了[6]。
- 2023年(令和5年)11月 - パーパス、ビジョン、バリューズを制定[7]。
主な事業
編集ビリングサービス
- おまとめ請求
- Webビリング
- 法人向け一括請求サービス"ビリングONE”
- 楽々クラウド決済サービス
- 楽々クラウド電子帳簿保存サービス by ClimberCloud
- 回収代行サービス
クレジットカード
- NTTファイナンスBizカード
- NTTグループカード (2023年7月31日 サービス終了)
- Paysol
アカウンティング・グループファイナンス
- 経理業務コンサルティング
- 経理業務アウトソーシングサービス
- NTTグループファイナンス
- ベンチャーキャピタル
グループ企業
編集- NTTファイナンスインベストメント(株)
- NTTグローバルデータセンター(株)
- NTT・TCリース(株)
- NTT Finance Americas Inc.
- NTT Finance UK Limited
- NTT Finance Germany GmbH
- NTT Finance Israel L.P.
- 環宇郵電国際租賃有限公司
脚注
編集- ^ a b c d e f g h NTTファイナンス株式会社『第38期(2022年4月1日 - 2023年3月31日)有価証券報告書』(レポート)。
- ^ https://www.ntt-finance.co.jp/company/outline/index.html
- ^ 2009年6月11日付日本経済新聞「NTT金融事業、今期も営業赤字」参照
- ^ 通信サービス等料金の請求・回収業務の開始について NTTファイナンス株式会社 日本電信電話株式会社 2012年2月2日
- ^ 楽天銀行株式会社 (2010年1月22日). “「ネクストマネーカード」サービス終了のお知らせ”. 2021年1月26日閲覧。
- ^ “「NTT グループカード」サービス終了のご案内”. NTTファイナンス. 2023年6月1日閲覧。
- ^ “パーパス、ビジョン、バリューズの制定について | 新着情報 | NTTファイナンス株式会社”. www.ntt-finance.co.jp. 2023年11月6日閲覧。