Apple A5
Apple A5はAppleによって開発および設計が行われたPoPである。CPUコアとGPUなどの周辺回路を集積したSoCにDRAMダイを重ねたパッケージになっている。本項では、メモリ帯域とGPUの性能を向上させたApple A5Xもまとめて記載する。
生産時期 | 2011年3月から |
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設計者 | Apple |
生産者 | サムスン[1] |
CPU周波数 | 800 MHz から 1 GHz |
プロセスルール | 45nm から 32nm |
命令セット | ARM v7-A |
コア数 | 1 - 2 |
前世代プロセッサ | Apple A4 |
次世代プロセッサ | Apple A6 |
採用製品
編集- Apple A5 - iPad 2、iPhone 4S、Apple TV(第3世代)、iPod touch(第5世代)、iPad mini (第1世代)
- Apple A5X - iPad (第3世代)
チップ単体での販売はされていない。
概要
編集CPUコアは32ビットARMアーキテクチャベースで、 A4のARM Cortex-A8からCortex-A9へ置き換えられた。iPad 2、iPhone 4S、iPod touch (第5世代)、iPad (第3世代)、iPad mini (第1世代)はデュアルコア。Apple TV第3世代はシングルコア。
GPU は Apple A5 は PowerVR SGX 543MP2 (2コア) 200MHz[2]、Apple A5X は PowerVR SGX 543M4 (4コア) 200MHzを採用している。それぞれ、12.8 GFLOPSと25.6 GFLOPS。
メインメモリは、LPDDR2-800。バス幅はApple A5が64ビット(デュアルチャネル)、Apple A5Xが128ビット(4チャンネル)。メモリ帯域はApple A5が6.4GB/sec、Apple A5Xが12.8GB/sec[3]。メモリ容量は、Apple A5 搭載商品が512MB、Apple A5X 搭載商品が1GB[4]。
電力管理回路を搭載したことによって、A4ではクロック周波数が常時1GHzで動作していたのに対し、A5はアプリケーションの動作によって、クロック周波数を切り替えられ、搭載機器の稼働時間を高めることが可能になった。Apple A4と性能を比較すると、処理性能が2倍、グラフィック性能が9倍とパフォーマンスが大幅に向上している[5]。
製造は、Apple A5の初期版とApple A5XはSamsungの45nmプロセス。45nmのApple A5Xは同プロセスのApple A5と比較して電力消費およびダイサイズは増大しているとみられる。2012年4月以降のApple A5は32nmプロセスで省電力化が図られている[6]。
類似プラットフォーム
編集関連項目
編集- ジム・ケラー:開発者の1人。
脚注
編集- ^ https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1103/22/news109.html
- ^ Anand Lal Shimpi (2011年3月12日). “Apple iPad 2 GPU Performance Explored: PowerVR SGX543MP2 Benchmarked” (英語)
- ^ “【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】 解像度を高めたAppleの新iPadとそのコア「Apple A5X」のポイント”. (2012年3月8日)
- ^ James Trew (2012年3月13日). “New iPad gets benchmarked: 1GB RAM confirmed, no boost in CPU speed” (英語)
- ^ RENE RITCHIE (2011年3月3日). “TiPb Answers: Apple A5 chip -- what we know and what we guess” (英語)
- ^ Anand Lal Shimpi (2012年5月4日). “The iPad 2,4 Review: 32nm Brings Better Battery Life” (英語)