馬場雄二
馬場 雄二(ばば ゆうじ、1938年1月19日[1] - )は、日本のビジュアルデザイナーである。馬場雄二デザイン研究室代表。東北芸術工科大学名誉教授。
人物
編集長野県上田市出身。野球好きの少年であったが、馬場が小学校に通っていた当時は野球ボールが簡単には手に入らず、よく自分でユニークなボールを手作りしていたという。馬場はこのときの経験が自身の創造性を養う結果につながったという[2]。
上田高校時代は、美術班に所属した[3]。東京芸術大学大学院(第1期生)で、デザインを学び、漢字のビジュアル化を自身のテーマとしてきたという[4]。1965年大学院修了後は、デザイナーとしてCI(ブランディング)・グラフィック・ロゴ・ゲーム・商品開発などを手がけるかたわら、漢字パズルなどの書籍・玩具を100点以上制作・出版している。1990年代からは、20年間全国紙(朝日新聞・産経新聞など)でパズルを連載してきた。多摩美術大学助教授を経て1993年4月から東北芸術工科大学情報デザイン学科グラフィックコース教授に就任。現在、同大学の名誉教授である。2男の父であり、阪神タイガースのファンである[5]。
1985年8月に『目玉マーク』を主要素としたフジサンケイグループ視覚統一計画をディレクションし、統一ロゴタイプ(フジテレビジョン・産経新聞社・ニッポン放送・ポニーキャニオン・箱根 彫刻の森美術館など120社が1986年4月1日から使用)をデザインしたことでも有名。フジネットワーク(FNS)に属する岩手めんこいテレビ、さくらんぼテレビジョン、高知さんさんテレビのロゴも手掛けた。なお、岩手めんこいテレビはフジサンケイグループと同一のロゴタイプで、さくらんぼテレビと高知さんさんテレビは、両社とも独自に別の書体で製作された。
馬場の出身である長野県で1998年に開催された長野オリンピックの際は、長野五輪のデザイン検討委員長を嘱託された[6]。
玩具や文具、その他雑貨などの開発も手がけている。ミリオンセラーになっている「漢字博士」(学研・西武百貨店・奥野かるた店)は1976年におもちゃ大賞、コクヨと共同で開発した消しゴム「ミリケシ」は2010年のグッドデザイン賞を受賞している[7]。 日本テレビ「世界一受けたい授業」などにも適時出演している。
2015年に第4回 白川靜漢字教育賞の特別賞を受賞した。
連載
編集著書
編集- (漢字パズル以外)
- 『ベーシックデザイン』ダヴィッド社(1967年)
- 『ロゴタイプのデザイン計画』ダヴィッド社(1968年)
- 『文字遊び百科』全5巻 東京堂出版(1984~1985)
- 『中学美術教科書/共著『美術』日本文教出版(1984~2010)
- 『誤字等[ゴジラ]の本』仮説社(1993年)
- 『和英ことわざ遊字図鑑』仮説社(2000年)
- 『漢字のサーカス』岩波書店(2002年)
- 『漢字クイズ絵本』全6巻 偕成社(2004年)
- 『試してナットク!錯視図典』講談社(2004~2005年)
- 『漢字遊び解体新書』大修館書店(2007年)
- 『大人の授業』角川マガジンズ(2008年)
- 『脳活!漢字遊び』NHK出版(2009年)
- 『漢字のサーカス・常用漢字編1・2』岩波書店(2010~2011年)
- 『この字なんの字不思議な漢字』大修館書店(2011年)
- 『漢字算』仮説社(2013年)
- 『直感を裏切るデザインパズル』講談社(2015年)
脚注
編集- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.489
- ^ 「日本テレビ『世界一受けたい授業』に出演中 ビジュアルデザイナー 馬場雄二」(城宝命人)『上田Navi』第31号、2010年1月9日。6-9頁。
- ^ 「美術班OB会の紹介」長野県上田高等学校、2011年6月7日閲覧。
- ^ 「ビジュアル化で漢字を楽しく学ぶ方法提言、馬場雄二氏」(発流行人)『日経流通新聞』1994年4月21日付、23頁
- ^ 「人物概要」(発流行人)『日経流通新聞』1994年4月21日付、23頁
- ^ 「長野五輪 デザイン検討委員長、馬場氏に NAOCが委嘱」『信濃毎日新聞』1996年2月29日付。
- ^ 2010年度グッドデザイン賞(受賞番号:10C02008)日本産業デザイン振興会。2010年6月7日閲覧。
外部リンク
編集- 人物紹介 - 世界一受けたい授業 - ウェイバックマシン(2008年9月18日アーカイブ分)
- 講師紹介 - テレビ寺子屋
- 馬場雄二のデザイン - ウェイバックマシン(2006年10月19日アーカイブ分)(公式サイト)
- 馬場雄二の漢字遊び(旧公式サイト)