荒地の恋』(あれちのこい)は、ねじめ正一恋愛小説である。

荒地の恋
著者 ねじめ正一
イラスト ヤマモトマサアキ
発行日 2007年9月30日
発行元 文藝春秋
ジャンル 恋愛小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判上製カバー装
ページ数 320
公式サイト books.bunshun.jp
コード ISBN 978-4-16-326350-2
ISBN 978-4-16-755904-5文庫本
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文藝春秋発行の『オール讀物』に、2003年2月号から2007年1月号まで不定期に掲載された。2007年9月27日単行本[1]2010年7月9日文春文庫版が発売された[2]2008年に第3回中央公論文芸賞を受賞[3]2016年WOWOWテレビドラマ化された[3]

詩誌『荒地』のメンバーであった詩人の北村太郎が、同じく詩誌『荒地』のメンバーであった詩人の田村隆一の妻・和子(彫刻家・高田博厚の娘[4])との恋愛関係を巡ってトラブルになった件が物語のモチーフになっている。

あらすじ

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戦争の爪痕が色濃く残る1947(昭和22)年、詩誌『荒地』創刊のために、北村太郎田村隆一、そして鮎川信夫が集まった。

それから29年後の1976(昭和51)年、北村は新聞社の校閲部で働きながら、細々と詩作を続けていた。妻の治子、娘の優有子、息子のと共に、平凡だけれどもとても幸せな生活を送っていた。しかし、そんな北村に大きな転機が訪れる。友人である田村の妻・明子と頻繁に会うようになり、恋をしてしまったのだ。明子に対する感情を抑えきれなくなった北村は仕事も家庭も全て捨てて、同じように家を出た明子と共に暮らすようになる。明子との暮らしの中で、これまで寡作だった北村は多くの詩を生み出していく。

登場人物

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本書では漢字にルビが振られていないため、登場人物名の読みがなは不明。

北村太郎
詩人。29年前、田村隆一、鮎川信夫らとともに詩誌『荒地』を刊行する。53歳になった現在は朝日新聞社の校閲部に勤めながら、細々と詩作を続けている。猫が好き。
田村明子[注釈 1]
北村の友人である田村隆一の妻。夫である隆一の態度に辟易し、頻繁に夫の友人である北村と接触を持つようになる。
鮎川信夫
詩人。北村の親友であり、詩誌『荒地』のメンバー。北村の詩を厳しいながらも温かく評価をしている。
松村治子
北村の妻(「北村太郎」は筆名であり本名ではないため、治子の苗字は「北村」ではない)。夫の不倫を知り、精神を病むようになる。しかし、離婚には断固反対している。
松村優有子
北村と治子の娘。出版社に勤めている。父を慕っている。
阿子
北村と明子の関係が終わった後に北村にできた恋人。ファンとして初めて北村と出会ったときは高校生だった。その後、看護婦になる。
田村隆一
詩人。詩誌『荒地』のメンバー。カリスマ性はあるが、自己中心的な性格。最近は泥酔状態で明子をなじり、明子に辟易されている。
本庄梢
明子が家を出た後に田村隆一にできた愛人。出版社の事務員。家事が苦手。
松村尚
北村と治子の息子。大学生。
田所稔・みち代
加島匡夫の友人の夫婦。稔は漫画家。
加島匡夫
加島祥造の次男で、北沢の友人。
最所フミ
英米語学者。
加島祥造
詩人。詩誌『荒地』のメンバー。『荒地』を刊行していた頃、最所フミと同棲していた。
三好豊一郎
詩人。詩誌『荒地』のメンバー。『北村太郎詩集』の編者。
中桐雅夫
詩人。詩誌『荒地』のメンバー。

テレビドラマ

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連続ドラマW 荒地の恋
ジャンル テレビドラマ
原作 ねじめ正一
『荒地の恋』
脚本 黒沢久子
渡邊孝好
監督 渡邊孝好
出演者 豊川悦司
鈴木京香
田口トモロヲ
富田靖子
川島海荷
村川絵梨
松重豊
音楽 大島ミチル
製作
プロデューサー 青木泰憲(CP
植田春菜
清水啓太郎
森重晃
制作 ステューディオスリー(制作協力)
製作 WOWOW
松竹撮影所
放送
放送チャンネルWOWOWプライム
放送国・地域  日本
放送期間2016年1月9日 - 2月6日
放送時間土曜 22:00 - 23:00
放送枠連続ドラマW
放送分60分
回数5
公式サイト

特記事項:
初回はノンスクランブル放送。
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2016年1月9日から2月6日まで毎週土曜 22時 - 23時にWOWOWプライムの「連続ドラマW」で放送された。全5話[5]豊川悦司鈴木京香のダブル主演[5]

キャスト

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スタッフ

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放送日程

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各話 放送日 サブタイトル
第一話 1月09日 終りのない始まり
第二話 1月16日 シャビー・ニューイヤー
第三話 1月23日 悪の花
第四話 1月30日 犬の時代
最終話 2月06日 すてきな人生
WOWOW 連続ドラマW 土曜オリジナルドラマ
前番組 番組名 次番組
5人のジュンコ
(2015年11月21日 - 12月19日)
荒地の恋
(2016年1月9日 - 2月6日)
きんぴか
(2016年2月13日 - 3月12日)

脚注

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注釈

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  1. ^ モデルは彫刻家・高田博厚の娘である田村和子。

出典

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  1. ^ 『荒地の恋』単行本”. 文藝春秋. 2018年11月19日閲覧。
  2. ^ 文春文庫『荒地の恋』”. 文藝春秋. 2018年11月19日閲覧。
  3. ^ a b “豊川悦司と鈴木京香が禁断の恋に落ちるドラマ「荒地の恋」、来年1月スタート”. 映画ナタリー (ナターシャ). (2015年10月24日). https://natalie.mu/eiga/news/163831 2018年11月19日閲覧。 
  4. ^ 田村和子 (1985). 『幸福のかたち』. 海竜社 
  5. ^ a b “豊川悦司、鈴木京香と禁断の愛 「2度目のデビューのつもりで」と意気込み”. ORICON NEWS (oricon ME). (2015年10月24日). https://www.oricon.co.jp/news/2061252/full/ 2018年11月19日閲覧。 
  6. ^ a b “豊川悦司、親友の妻・鈴木京香と許されざる恋に生きる詩人に…「荒地の恋」”. シネマカフェ (イード). (2015年10月24日). https://www.cinemacafe.net/article/2015/10/24/35119.html 2022年8月22日閲覧。 

外部リンク

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