続後撰和歌集
鎌倉時代の勅撰和歌集
『続後撰和歌集』(しょくごせんわかしゅう)は、「二十一代集」第10番の勅撰和歌集。20巻。撰者は藤原為家[1]。収録歌集は1368首[1]
後嵯峨上皇の命により、宝治2年(1248年)7月25日、奉勅[1]。建長3年(1251年)10月27日、奏覧された[1]。部立は、春(上中下)・夏・秋(上中下)・冬・神祇・釈教・恋(1-5)・雑(上中下)・羈旅・賀である[1]。哀傷と無常の歌が雑下に収められるのが特徴[1]。主な歌人は、藤原定家(43首)、西園寺実氏(35首)・藤原俊成(29首)、藤原良経(28首)・後鳥羽上皇(27首)などである[1]。
歌風は、為家の父定家が選んだ『新勅撰和歌集』の歌風を受け継ぐ一方で[1]、平板で無気力という評もある[1]。『新古今和歌集』への回顧も見られる[1]。『続古今和歌集』序文によれば、当時『古今和歌集』から『続後撰和歌集』までを「十代集」と呼称したようである[1]。
冷泉家時雨亭文庫に撰者自筆本が伝存しており、昭和59年(1984年)に重要文化財に指定された[2]。『続後撰和歌集』は古写本の伝存が少なく、貴重な自筆本と位置づけられる[2]。