経埋ムベキ山

宮沢賢治の手帳に遺された、埋経を示唆する32の山々

経埋ムベキ山(きょううずムベキやま)とは、宮沢賢治の手帳に遺された、埋経を示唆する32の山々のことである。

詳細

編集

雨ニモマケズ」の記された手帳に、「経埋ムベキ山」と題された、岩手県内の32の山々(駒ヶ岳は厳密には秋田県にもまたがる)の名前が記されたページが発見され、タイトルから埋経の箇所を示唆すると言われている。 選考にあたって推敲の跡が残っており、推敲途中の可能性もある。 内容は次の通りである。

※手帳での配列に従う(実際は縦書き。また1行目と2行目の間、4行目と5行目の間、8行目と9行目の間にはやや空白が取られている)。

経埋ムベキ山

旧天山、胡四王、観音山、飯豊森、物見崎、
早池峯山、鶏頭山、権現堂山、種山岩手山駒ヶ岳姫神山六角牛山仙人峠束稲山、駒形山、
江釣子森山、堂ヶ沢山、
大森山、◎八方山、松倉山、黒森山、上ン平、東根山、南昌山、
毒ヶ森、鬼越山、
岩山、愛宕山、蝶ヶ森、
篠木峠、
沼森

エピソード

編集
 
経埋ムベキ山の図の一例 (星座の一部が欠け、星と対応しない山がある)

賢治の死後、親族や友人の手によって、経埋ムベキ山に実際に埋経が行われている。

畑山博の研究よって、山々は、はくちょう座わし座たて座いて座を表していることが指摘されている。 山の同定や賢治が参考にした星図が特定されていないため、研究者によって図の詳細にはバリエーションがある。

関連項目

編集
  • 経塚 - 一般的な埋経についての説明。