浅羽祐樹
浅羽 祐樹(あさば ゆうき、1976年 - )は、日本の政治学者。専攻は、韓国政治[1][2]・比較政治学[1][2]・国際関係論[1]・日韓関係[1]・司法政治論[2][3]。同志社大学グローバル地域文化学部教授。
来歴
編集大阪府生まれ。立命館大学国際関係学部卒業、ソウル大学校社会科学大学政治学科博士課程修了(政治学博士)[1]。九州大学韓国研究センター研究員、山口県立大学国際文化学部准教授、新潟県立大学政策研究センター准教授、同教授を経て[4]、2019年4月から現職[5]。
他に北韓大学院大学校(韓国)招聘教授、早稲田大学韓国学研究所招聘研究員を歴任[1]。
現代韓国朝鮮学会賞(小此木賞)を2009年に受賞した。
韓国政治に関するコメンテーターとしてメディア出演も多く、その際には若者文化や、誤解が生じない程度にかみ砕いた比喩表現で説明することもあり、評価を得ている[6][7]。
2024年度はソウルの統一研究院に招聘研究委員として在籍[8]。
人物
編集機能不全家庭で育ったアダルトチルドレンを自認する[9]。過去にはパワーハラスメントを受け、うつ病と適応障害を併発した経験を持つ[9]。
紗倉まなの大ファンで[10]、2018年にAbemaPrimeで初共演した[11]。2023年のTwitterでは専門分野を「まなてぃ作品(映像及び文学)」と記述している[12]。
著作
編集単著
編集- 『したたかな韓国―朴槿恵時代の戦略を探る』NHK出版〈NHK出版新書 402〉、2013年3月。ISBN 978-4-14-088402-7。
- 『韓国化する日本、日本化する韓国』(講談社、2015年)
- 『比較のなかの韓国政治』(有斐閣、2024年)
共著
編集- 浅羽祐樹、木村幹、佐藤大介『徹底検証 韓国論の通説・俗説:日韓対立の感情vs.論理』中央公論新社〈中公新書ラクレ 439〉、2012年12月。ISBN 978-4-12-150439-5。
- 『戦後日韓関係史』李鍾元、木宮正史、磯崎典世との共著(有斐閣、2017年)
- 「だまされないための「韓国」――あの国を理解する「困難」と「重み」』木村幹、安田峰俊との共著(講談社、2017年)
- 『知りたくなる韓国』新城道彦、金香男、春木育美との共著(有斐閣、2019年)
編著
編集- 『環日本海国際政治経済論』猪口孝・鈴木隆・袴田茂樹との共編(ミネルヴァ書房、2013年)
- 『日韓政治制度比較』康元澤、高選圭との共編(慶應義塾大学出版会、2015年)
- 『韓国語セカイを生きる 韓国語セカイで生きる――AI時代に「ことば」ではたらく12人』朴鍾厚との共編(朝日出版社、2024年)
- 『はじめて向きあう韓国』(法律文化社、2024年)
- 『韓国とつながる』(有斐閣、2024年)
共訳
編集論文
編集- “Bringing people's voices back in Japan–South Korea relations” Japanese Public Sentiment on South Korea: Popular Opinion and International Relations, Edited By Tetsuro Kobayashi, Atsushi Tago, Routledge, 2021
- “When will Japan's apology lead to reconciliation with South Korea?”(Tetsuro Kobayashi, Atsushi Tago, Kyu S. Hahnとの共著)前掲 Japanese Public Sentiment on South Korea
- “38 seconds above the 38th parallel: how short video clips produced by the US military can promote alignment despite antagonism between Japan and Korea” International Relations of the Asia-Pacific, Volume 20, Issue 2, May 2020, Kyu S Hahn, Seulgi Jang, Tetsuro Kobayashi, Atsushi Tagoとの共著
- 「韓国憲法裁判所における大統領弾劾審判の比較研究:盧武鉉と朴槿恵」『年報政治学』69 巻 (2018) 1 号
- 「Ⅶ-1章 韓国における1987年憲法の持続と憲法体制の変化』駒村圭吾・待鳥聡史編著『「憲法改正」の比較政治学』弘文堂、2016年
- 「韓国の政治と外交―秩序構成の重層的リベラル相関」山本吉宣・黒田俊郎編『国際地域学の展開―国際社会・地域・国家を総合的にとらえる』(明石書店、2015年)
- “Korean Parliamentary Politics,”Takashi Inoguchi (ed.), Japanese and Korean Politics : Alone and Apart from Each Other (Palgrave Macmillan,2015)
- 「第3章 自己拘束的制度としての選挙管理システム──韓国とフィリピンの比較研究」(川中豪との共著)大西裕編『選挙管理の政治学――日本の選挙管理と「韓国モデル」の比較研究』有斐閣、2013年
- 「第8章 韓国における選挙区画定の政治過程──選挙区画定委員会と政治改革特別委員会の間」前掲『選挙管理の政治学』
- 「選挙制度の影響」山田真裕・飯田健編著『投票行動のフロンティア』おうふう、2009年
- 「韓国における政党システムの変容: 地域主義に基づく穏健多党制から2大政党制・全国政党化へ」『山口県立大学学術情報(国際文化学部紀要)』2、2009年 (2009年現代韓国朝鮮学会賞受賞論文)
- 「分裂と統合の韓国政治: 第17代大統領選挙(2007年12月)に対する分析」『選挙研究』24-2、2009年 (朴賛郁との共著)
- 「한국에서의 대선후보선출과 정당정치: 제17대 대선을 중심으로」『한국정치연구』17-1、2008. (「韓国における大選候補選出と政党政治: 第17代大統領選挙を中心に」『韓国政治研究』)
- 「집합자료를 사용한 17대 대선에 관한 종합적 분석」박찬욱편『제17대 대통령선거를 분석한다』제4장. (「アグリゲートデータを用いた17代大選に関する綜合的分析」朴賛郁編『第17代大統領選挙を分析する』第4章)
- 「ハンナラ党は自民党の前轍を踏もうとしているのか: 中選挙区制における候補者擁立戦略と2006年韓国地方選挙の分析」『山口県立大学学術情報(国際文化学部紀要)』1、2008年
- 「覇権と国際政治経済秩序: 覇権安定論の批判的評価」『立命館国際研究』20-3、2008年(白昌宰・中戸祐夫との共著)
- 「Three-tier model of linkage failure in Duverger's law: regionalism in Korean parliamentary elections in comparative perspectives」『選挙研究』23、2008年
- 「民主化以降の民主主義と立憲主義: 盧武鉉政権における「憲法問題」と民主政20年の持続」『韓国研究センター年報』 7、2007年
- 「日韓の自治体間交流と姉妹都市提携: 福岡市と釜山広域市との姉妹都市化を事例に」『財団法人福岡アジア都市研究所若手研究者研究活動助成報告書』、2006年
- 「被治者間の政治的な平等: 韓国における票の等価性についての実証研究」『現代韓国朝鮮研究』5、2005年
- 「盧武鉉権下[ママ]のナショナル・アイデンティティをめぐる国内論争:韓国における「東北アジア」地域構想」『宇都宮大学国際学部研究論集』20、2005年(中戸祐夫との共著)
- 「民主化以降韓国の国会議員選挙: 小選挙区比例代表並立制の制度的効果を中心に」『現代韓国朝鮮研究』4、2004年
- 「二重の民主的正統性における代理人間問題:韓国の盧武鉉大統領弾劾という事例」『現代思想』32-12、2004年
- 「韓国憲政史における自己拘束的な憲法: 1948年憲法・1962年憲法・1987年憲法の比較」『比較法学』38-1、2004年(水島朝穂との共著)
メディア出演
編集- 朝ズバッ!(TBS)
- NEWS WEB(NHK)
- 日曜討論(NHK)
- プライムタイム(BSフジ)
- 荻上チキ・Session-22(TBSラジオ)
- BSフジLIVE プライムニュース(2017年1月27日、BSフジ)
脚注
編集- ^ a b c d e f “浅羽祐樹”. SYNODOS. 2024年12月22日閲覧。
- ^ a b c 浅羽祐樹「著者紹介」『比較のなかの韓国政治』有斐閣、2024年、奥付頁。
- ^ “アジア・太平洋コース 教員 浅羽 祐樹(アサバ ユウキ)”. 同志社大学 グローバル地域文化学部. 2024年12月22日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年1月18日). “日韓「根本的に違う世界観」浅羽祐樹・新潟県立大教授”. 産経ニュース. 2023年5月18日閲覧。
- ^ “浅羽 祐樹(グローバル地域文化学部グローバル地域文化学科) | 同志社大学 研究者データベース”. kendb.doshisha.ac.jp. 2021年1月4日閲覧。
- ^ TIMES編集部, ABEMA (2023年5月18日). “「文政権は中国で8回も“ぼっち飯”だった」険悪ムードから一転…韓国・尹大統領が日本との関係改善を進める理由 | 国際 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ”. ABEMA TIMES. 2023年5月18日閲覧。
- ^ TIMES編集部, ABEMA (2023年5月18日). “G7広島サミット「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」共同参拝の意味は? 専門家「オバマ大統領の時と同じ効果が」 | 国際 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ”. ABEMA TIMES. 2023年5月18日閲覧。
- ^ “『比較のなかの韓国政治』(@thishereandnow)さん / X https://x.com/thishereandnow”. 2024年12月15日閲覧。
- ^ a b 浅羽祐樹・同志社大教授: “韓国の2冊の本が私を救ってくれた | | 浅羽祐樹”. 毎日新聞「政治プレミア」 (2023年4月13日). 2023年5月18日閲覧。
- ^ 浅羽祐樹@『知りたくなる韓国』7/11刊行 (2018年2月7日). “【速報 Just In】オレせんせい、紗倉まなと共演することになりました。ついにデビューです。”. @yukiasaba. 2019年8月2日閲覧。
- ^ 浅羽祐樹@『知りたくなる韓国』7/11刊行 (2018年2月9日). “まなてぃ、7年目、おめでとうございます♡♡♡♡♡♡♡ #アベプラ”. @yukiasaba. 2019年8月2日閲覧。
- ^ “https://twitter.com/thishereandnow”. Twitter. 2023年5月18日閲覧。
外部リンク
編集- K-Studies[リンク切れ] - 個人ブログ
- 浅羽祐樹 (@thishereandnow) - X(旧Twitter)