洛北出版
洛北出版(らくほくしゅっぱん)は、日本の出版社である。2004年創業。
本社所在地 |
日本 〒606-8267 京都市左京区北白川西町87-17 |
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設立 | 2004年 |
業種 | 情報・通信業 |
事業内容 | 出版社 |
代表者 | 竹中尚史 |
従業員数 | 1人 |
歴史
編集2004年、現代思想書などを手掛ける、京都市伏見区の松籟社より、同社の編集者である竹中尚史がアルフォンソ・リンギスの訳書を出版するため分社した[1]。1963年生まれの竹中は「ニューアカ」ブームを経験しているものの、当初現代思想にはあまり興味を持たず、高校時代はサルトルやカミュ、ドストエフスキー、マルクーゼ、オルテガなどを読んでいたという。高校卒業後は3年ほど「アルコールと睡眠薬でラリ」る日々を送っていたものの、「なにもすることがなかったので」大学に進学することとなる。大学ではフッサールやヘーゲルを読み、ハイデガーの授業を集中的に受講していた。卒業論文ではハーバーマスの討議理論をテーマとした。竹中は出版社に入社して1年ほど経つ1990年ごろより現代思想に興味を持ちはじめ、松籟社からフェリックス・ガタリ『闘争機械』、ジャン=クレ・マルタン『ドゥルーズ/変奏♪』、ピエール・クラストル『大いなる語り』といった人文書を立て続けに出版した[2]。
初刊行の書籍は中村裕子訳・田崎英明解説の『汝の敵を愛せ』で、これは日本では初めてのリンギスの邦訳であった[1][3]。リンギスの著作は「文学か思想か分類が難しい」ゆえに日本での出版が難しく、竹中は「会社に迷惑をかけたくない」がゆえに帰宅後に独力で編集をすすめ、4年がかりで自社からの刊行をおこなった[3]。個人出版社であり、本社所在地は竹中の自宅アパートであった[3]。同社は、ジュディス・バトラー『アセンブリ――行為遂行性・複数性・政治』(青土社)など、自社のみならず他社から刊行される書籍の装丁も手掛けている[4]。
出典
編集- ^ a b 「松籟社が「洛北出版」立ち上げ 「従来にない新しい試みを」」『京都新聞』2004年9月3日、朝刊、11面。
- ^ “■松籟社 編集部竹中尚史さんに聞く”. [書評]のメルマガ. [本]のメルマガ発行委員会 (2006年2月2日). 2006年2月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月13日閲覧。
- ^ a b c 「古都カオス 第4部 「反骨」の精神(4)こだわり 「出したい本」しぶとく」『京都新聞』2005年11月25日、夕刊、1面。
- ^ rakuhoku-kyoto. “『アセンブリ――行為遂行性・複数性・政治』(ジュディス・バトラー/著、佐藤嘉幸、清水知子/訳)の装幀を担当させていただきました。 - 洛北出版 ブログ”. 洛北出版 ブログ. 2023年10月13日閲覧。