沢野ひとし

1944-, イラストレーター、エッセイスト、絵本作家。

沢野 ひとし(さわの ひとし、本名:沢野 公[1]1944年12月18日[1] - )はイラストレーターエッセイスト、絵本作家。愛知県名古屋市出身[1]さわのひとし名義でも活動している。椎名誠の著書ほか数多くの本の挿絵を担当[2]

経歴・人物

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千葉県千葉市立千葉高等学校では椎名誠と同級生であった[3]法政大学に進学するが中退[1]

20代で椎名誠、木村晋介らと克美荘での共同生活に参加する。こぐま社に15年間の勤務の後、独立[2]

椎名、目黒考二らが雑誌「本の雑誌」を創刊後は、その表紙・本文イラストを一手に引き受けている[4]

その細長い手足や目付きなどから、椎名誠目黒考二などの友人からは、ワニ目画伯と呼ばれている[5]

第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞[6]

登山を愛好し、ヨーロッパアルプスにも遠征経験がある[2][1]。しかし、彼は山を下りるときになるとイキイキとし始めるという。この事から、登山家ではなく下山家ではないか、という人がいる[7]スイスアイガーで凍った斜面を150メートルも滑落し大怪我を負ったことがあるが、九死に一生を得た[8]

伏見威蕃東理夫とカントリー・バンドを組んでいる。

著書

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エッセイ・画集

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  • 沢野ひとし『ワニ眼物語』本の雑誌社、1983年4月1日。ISBN 978-4938463014 
  • 沢野ひとし『太田トクヤ伝』本の雑誌社、1985年4月1日。ISBN 978-4938463052 
  • 沢野ひとし『沢野ひとしの少年少女絵物語』本の雑誌社、1986年9月1日。ISBN 978-4938463106 
    • 沢野ひとし『少年少女絵物語』角川文庫、1996年1月1日。ISBN 978-4041813058 (上記の改題)
  • 沢野ひとし『21世紀まで』情報センター出版局、1986年12月1日。ISBN 978-4795801233 
  • 沢野ひとし『新サラリーマン物語』若林出版企画、1988年3月1日。ISBN 978-4948718111 
    • 沢野ひとし『トコロテンの夏』角川文庫、1994年4月1日。ISBN 978-4041813034 (上記の改題)
  • 沢野ひとし『ワニ眼の朝ばしり』マガジンハウス、1988年10月1日。ISBN 978-4838700400 
    • 沢野ひとし『ワニ眼の朝ばしり』角川文庫、1993年7月1日。ISBN 978-4041813027 
    • 沢野ひとし『ワニ眼の朝ばしり』ちくま文庫、2002年6月1日。ISBN 978-4480037282 
  • 沢野ひとし『沢野ひとしの片手間仕事』本の雑誌社、1984年4月1日。ISBN 978-4938463021 
    • 沢野ひとし『沢野ひとしの片手間仕事』本の雑誌社、1989年4月1日。 
  • 沢野ひとし『てっぺんで月を見る―沢野ひとし・山の劇場』山と溪谷社、1989年10月1日。ISBN 978-4635170406 
    • 沢野ひとし『てっぺんで月を見る』角川文庫、1992年7月1日。ISBN 978-4041813010 
  • 沢野ひとし『黄色い信号機』本の雑誌社、1990年4月1日。ISBN 978-4938463175 
    • 沢野ひとし『黄色い信号機』角川文庫、2000年4月25日。ISBN 978-4041813119 
  • 沢野ひとし『放埒の人』本の雑誌社、1991年7月1日。ISBN 978-4938463229 
    • 沢野ひとし『花嫁の指輪』角川文庫、1998年10月1日。ISBN 978-4041813096 (上記の改題)
  • 沢野ひとし『カントリー極楽帳』東京書籍、1991年10月1日。ISBN 978-4487753505 
  • 沢野ひとし『休息の山』山と溪谷社、1994年8月1日。ISBN 978-4635170772 
    • 沢野ひとし『休息の山』角川文庫、1997年9月1日。ISBN 978-4041813072 
  • 沢野ひとし『センチメンタル』本の雑誌社、1994年2月1日。ISBN 978-4938463366 
  • 沢野ひとし『東京ラブシック・ブルース』マガジンハウス、1994年12月1日。ISBN 978-4838704194 
    • 沢野ひとし『東京ラブシック・ブルース』角川文庫、1998年7月1日。ISBN 978-4041813089 
  • 沢野ひとし『沢野ひとしのふらふら日記』本の雑誌社、1995年3月1日。ISBN 978-4938463458 
  • 沢野ひとし『画集・銀座のカラス』本の雑誌社、1995年9月1日。ISBN 978-4938463496 
  • 沢野ひとし『一枚の絵葉書』角川書店、1995年6月1日。ISBN 978-4048834087 
    • 沢野ひとし『一枚の絵葉書』角川文庫、1999年7月1日。ISBN 978-4041813102 
  • 沢野ひとし『哀しい人』本の雑誌社、1996年10月1日。ISBN 978-4938463571 
  • 沢野ひとし『やまの劇場』山と溪谷社、1999年9月1日。ISBN 978-4635171496 
  • 沢野ひとし『帰らぬ日々』角川書店、1999年7月1日。ISBN 978-4048731706 
  • 沢野ひとし『わがままな食卓』本の雑誌社、1999年2月1日。ISBN 978-4938463755 
  • 沢野ひとし『昼寝主義』本の雑誌社、2000年7月1日。ISBN 978-4938463922 
  • 沢野ひとし『鳥のいる空』集英社、2001年11月26日。ISBN 978-4087745627 
  • 沢野ひとし『みんななにがすき?(日本傑作絵本シリーズ)』福音館書店、2001年2月20日。ISBN 978-4834017373 
  • 沢野ひとし『紫陽花の頃』東京書籍、2001年2月1日。ISBN 978-4487796519 
  • 沢野ひとし『さわの文具店』小学館、2002年11月1日。ISBN 978-4093874014 
  • 沢野ひとし『少年画廊』本の雑誌社、2003年5月1日。ISBN 978-4860110222 
  • 沢野ひとし『花の雲』文藝春秋、2003年11月12日。ISBN 978-4163223803 
  • 沢野ひとし『北京の自転車おじさん』本の雑誌社、2005年11月9日。ISBN 978-4860110543 
  • 沢野ひとし『お寺散歩―もう一度あのお寺に行こう』新日本出版社、2005年1月1日。ISBN 978-4406031301 
  • 沢野ひとし『ありふれた思い出なんてないさ』新風舎、2007年5月1日。ISBN 978-4289023288 
  • 沢野ひとし『スケッチブック 沢野ひとし画集』本の雑誌社、2007年11月22日。ISBN 978-4860110765 
  • 沢野ひとし『へんな人間図鑑』ベストセラーズ、2008年6月14日。ISBN 978-4584130803 
  • 沢野ひとし『食べたり、書いたり、恋したり。』世界文化社、2019年9月6日。 
  • 沢野ひとし『ジジイの片づけ』集英社クリエイティブ、2020年10月5日。ISBN 978-4420310895 

共著・座談会

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  • 沢野ひとし編集『僕はやっぱり山と人が好き 沢野ひとし対談集』山と溪谷社、1987年9月1日。ISBN 978-4635170246 
  • 沢野ひとし、椎名誠『私広告』本の雑誌社、1993年4月1日。ISBN 978-4938463298 
  • 沢野ひとし、椎名誠、木村晋介目黒考二『沢野絵の謎』本の雑誌社、1997年12月1日。ISBN 978-4938463663 
  • 沢野ひとし、椎名誠、木村晋介、目黒考二『沢野字の謎』本の雑誌社、2000年10月1日。ISBN 978-4938463960 
  • 椎名誠、木村晋介、目黒考二、沢野ひとし『発作的座談会』本の雑誌社、1990年11月1日。ISBN 978-4938463199 
    • 椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、目黒考二『発作的座談会』角川文庫、1996年10月1日。ISBN 978-4041510124 
  • 椎名誠、木村晋介、目黒考二、沢野ひとし『いろはかるたの真実 発作的座談会』本の雑誌社、1996年4月1日。ISBN 978-4938463533 
    • 椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、目黒考二『発作的座談会2 いろはかるたの真実』角川文庫、2000年8月1日。ISBN 978-4041510155 
  • 椎名誠、木村晋介、目黒考二、沢野ひとし『超能力株式会社の未来 新発作的座談会』本の雑誌社、2000年6月1日。ISBN 978-4938463915 
  • 椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、目黒考二『帰ってきちゃった発作的座談会』角川文庫、2013年8月24日。ISBN 978-4041009635 

挿し絵

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注釈・出典

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  1. ^ a b c d e 『現代日本人名録2002』1巻p1433
  2. ^ a b c 作家の読書道:第2回 沢野 ひとしさんWEB本の雑誌
  3. ^ 椎名誠『自走式漂流記 1944-1996』新潮社、新潮文庫、1996年 p.345
  4. ^ 椎名誠『本の雑誌血風録』 朝日新聞社、2000年。
  5. ^ 椎名誠『あやしい探検隊アフリカ乱入』 山と溪谷社、1991年、p9
  6. ^ さし絵賞 講談社
  7. ^ 椎名誠『あやしい探検隊アフリカ乱入』 山と溪谷社、1991年、p158
  8. ^ 椎名誠『あやしい探検隊海で笑う』 新潮文庫、1994年、p135

外部リンク

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