池野 恋(いけの こい、本名:玉山智恵美[1] 1959年4月16日 - )は、日本漫画家岩手県稗貫郡石鳥谷町(現:花巻市石鳥谷町)出身・在住[1]。代表作の『ときめきトゥナイト』はシリーズ累計で3000万部を超えるヒット作[2]、他に『ナースエンジェルりりかSOS』など。1980年代から90年代にかけて少女漫画雑誌『りぼん』を代表する漫画家の一人として活躍[3]、2000年代からは作品発表の場を主に『Cookie』に移して活動している[4]血液型B型

池野 恋
生誕 (1959-04-16) 1959年4月16日(65歳)
日本の旗 日本岩手県石鳥谷町(現:花巻市
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家
活動期間 1979年-
ジャンル 少女漫画
代表作ときめきトゥナイト
ナースエンジェルりりかSOS
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来歴

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祖父の影響で絵を描くことが好きになり、小学校1年生のときに手塚治虫の『ジャングル大帝』を読んで漫画の面白さに衝撃を受ける[5]1972年、町立石鳥谷中学校に進学、2年生のときにコックリさんに似た大明神様という占いで「十九歳で漫画家デビューする」という答えが出たことを友達から聞き、意識する[6]1975年県立花巻南高校に進学[7]。高校2年のとき、漫画仲間の従姉妹が使っていた「樋口愛」というペンネームをもじってダジャレで「池野恋」というペンネームを決める[7]。高校を卒業後は盛岡にある専門学校に1年間通い、簿記和文タイプを習得する[8]。専門学校の夏休みのときに8月31日締め切りの『りぼん』新人賞の募集要項をみて、はじめて漫画の投稿をしたところ準入選となり、1978年12月刊の『りぼん お正月大増刊』に掲載された「HAPPY END ものがたり」で19歳で漫画家としてデビューする[9]。受賞の知らせを受けたときには既に就職が内定しており、1979年4月に岩手県連共済にタイピストとして就職、漫画家と兼業することを決める[10]。しかし漫画のほうが忙しくなり、県連共済は3年勤めたところで辞めて漫画専業となる[11]

1982年、初の長編『ときめきトゥナイト』の連載を開始、ほぼ同時にテレビアニメ化もされ大ヒットとなる[12]1986年お見合い結婚をし、翌年に子供が生まれたことを機に『ときめきトゥナイト』第1部の連載を終了する[13]。その後、第2部、第3部と続き、1994年まで続く長期連載となった[14][15]

1995年からは秋元康原作による『ナースエンジェルりりかSOS』の連載を開始、テレビアニメ化もされた[16]

2000年代からは作品発表の場を主に『Cookie』に移して活動している[4]2002年からは『ときめきトゥナイト』のセルフカバー作品『ときめきミッドナイト』の連載を開始[17]2009年に完結した[18]

2022年には『ときめきトゥナイト』の連載開始から40周年を迎え、2023年夏に新宿高島屋で「ときめきトゥナイト展」の開催が決定した[19]

漫画以外では、エフエム岩手のキャラクター「けんたくん」、岩手県警察で使用されていた雉の「ケイ太郎君」、地域安全イメージキャラクターの「安全のぞみちゃん」のデザインを担当した[20]

略歴

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作品リスト

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  • HAPPY ENDものがたり(『りぼんお正月大増刊号』1979年)
  • 土曜の午後は頬づえついて
  • テレパシーにご用心!(『りぼん』1979年11月号)
  • となりのワン・パターン(『りぼん』1980年3月号)
  • ちょっとおとぎ話(『りぼん』1980年7月号)
  • 舞ちゃんノン・ストップ(『りぼん』1981年1月号 - 1981年3月号)
  • おじゃま虫1/2(『りぼん』1981年6月号)
  • めちゃんこ教室(1982年)
  • ときめきトゥナイト (『りぼん』1982年7月号 - 1994年10月号)
  • オ・サ・ムING(1985年)
  • リング・リング
  • ヒロインになりたい(『りぼん』1991年1月号 - 1991年3月号)
  • きまぐれタイム・マシン
  • 夢見るタマゴ(『りぼんオリジナル』1993年8月号)
  • ナースエンジェルりりかSOS(原作:秋元康、『りぼん』1995年1月号 - 1996年6月号)
  • おしえて菜花(『りぼん』1996年12月号 - 1998年3月号)
  • うそつきなシーズン(『りぼんオリジナル』1998年 - 1999年)
  • 真夏のドア(『りぼん夏休みおたのしみ増刊号』1998年)
  • ときめきトゥナイト―星のゆくえ―(2000年)
  • レディ・エンジェル(『りぼんオリジナル』2000年2月号)
  • 真冬のチャイム
  • ミスティボーイ 2001年、ISBN 4088563239
  • ときめきミッドナイト(『Cookie』『Cookie BOX』2002年 - 2009年)
  • ifの額縁(『Cookie』2010年9月号 - ?)
  • いつもときめいて〜ときめきトゥナイト番外編〜(『Cookie』2009年9月号)
  • いつもときめいて〜ときめきミッドナイト番外編〜(『Cookie』2009年10月号)
  • 風のおくりもの(『コミックいわて』2011年)
  • わかむらさき(原作:黒方薫、『Cookie』)
  • ときめきトゥナイト 真壁俊の事情(描き下ろし、2013年8月9日)
  • ときめきトゥナイト 江藤望里の駆け落ち(描き下ろし、2015年4月24日)
  • ときめきトゥナイト 江藤蘭世の宝箱(描き下ろし、2019年7月18日)
  • ときめきまんが道 池野恋40周年本(2019年、上下巻、エッセイコミック)
  • ブラッディ・ブライド-吸血鬼の婚活-(『Cookie』2020年5月号[21] - 2021年1月号[注釈 1]
  • ときめきトゥナイト それから(『Cookie』2021年7月号[22] - 連載中

画集

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  • 『ときめきトゥナイトロマンチックアルバム』 2000年10月、集英社・愛蔵版コミックス、ISBN 4-08-782128-5

その他

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  • けもの (青羊)2ndアルバム『めたもるシティ』(2017年7月19日、ヴィレッジレコーズ) - ジャケットイラスト

単行本

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注記がないものはすべて集英社刊

脚注

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注釈

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  1. ^ 「第1部完」となっている。

出典

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  1. ^ a b 「家」の履歴書 2022, p. 180.
  2. ^ 池野恋×有働由美子「『ときめきトゥナイト』のモデルは?」”. 文藝春秋digital (2022年9月21日). 2023年1月10日閲覧。
  3. ^ 一条ゆかり、池野恋、柊あおい…、250万人の乙女が熱狂した、『りぼん』黄金時代”. ダ・ヴィンチweb. KADOKAWA CORPORATION (2014年8月15日). 2023年1月9日閲覧。
  4. ^ a b 池野恋 63歳の漫画家は岩手で5時起き、4世代で同居”. 日経xwoman (2022年6月10日). 2023年1月9日閲覧。
  5. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 183-185.
  6. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 186-187.
  7. ^ a b 「家」の履歴書 2022, p. 187.
  8. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 187-189.
  9. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 188.
  10. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 189.
  11. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 189-190.
  12. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 190.
  13. ^ 「家」の履歴書 2022, p. 191.
  14. ^ 漫画『ときめきトゥナイト』続編、5月開始 第3部後の世界描くストーリー”. ORICON NEWS (2021年3月26日). 2023年1月9日閲覧。
  15. ^ 中川真知子 (2021年10月21日). “『ときめきトゥナイト』市橋なるみはなぜ第2部のヒロインに? その重要な役割を考察”. Real Sound. 2023年1月9日閲覧。
  16. ^ アイドルプロデュースだけじゃない! 少女漫画の原作も担当していた秋元康”. エキサイトニュース (2016年10月9日). 2023年1月9日閲覧。
  17. ^ 『ときめきミッドナイト』から考える、ヒット作続編商法という難しさ”. サイゾーウーマン (2011年8月13日). 2023年1月10日閲覧。
  18. ^ 池野恋「ときめきミッドナイト」完結記念インタビュー”. ナタリー (2009年3月16日). 2023年1月10日閲覧。
  19. ^ 池野恋による名作漫画「ときめきトゥナイト」初の展覧会が開催、直筆原画を公開”. fashionsnap.com (2022年12月20日). 2023年1月9日閲覧。
  20. ^ 池野恋”. TOWER RECORDS ONLINE (2014年4月4日). 2023年1月9日閲覧。
  21. ^ 池野恋の新作は吸血鬼もの、運命の花嫁探すコンビが恋に疲れたOLと出会う”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2020年3月26日). 2020年3月28日閲覧。
  22. ^ 「ときめきトゥナイト」アラフォー蘭世がヒロインの新シリーズ開幕、全話無料公開も”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2021年5月26日). 2021年5月29日閲覧。

参考文献

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  • 週刊文春 編『少女漫画家「家」の履歴書』文藝春秋〈文春新書〉、2022年2月20日。 

関連項目

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