櫛形山 (山梨県)
櫛形山(くしがたやま)は、山梨県の赤石山脈の「前衛峰」にあたる山。標高2,052m。日本二百名山のひとつに選定されている。山域の大部分が山梨県県有林。
櫛形山 | |
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東から望む 山名の由来となった櫛の形に見える 浅原橋より撮影 | |
標高 | 2,052 m |
所在地 |
山梨県南アルプス市 南巨摩郡富士川町 |
位置 | 北緯35度35分12秒 東経138度22分9秒 / 北緯35.58667度 東経138.36917度 |
山系 | 赤石山脈 |
プロジェクト 山 |
概要
編集甲府盆地の西南側、富士川の西側に位置する。南北に長く丸い頂稜部をもつ山容は和櫛の形に似ており、山名もそれに由来するものと考えられる。富士川から2,000mの頂上まで伸びあがる山容は大きく、甲府盆地からは容易にその姿が望まれる。
植生は中腹までの天然林にクリ、イヌブナ、カエデ、ツガ、クロベ、カツラなど多様な樹種が、稜線ではコメツガ、シラビソ、カラマツなどが見られる[1]。
頂稜には、北から唐松岳(1,856.4m)、裸山(2,002.8m)、奥仙重(2,051.7m)などの峰が3-4kmにもわたって連なっており、比較的平坦な地形が広がっている。国土地理院の地形図で確認できる最高点は頂稜の南端に近い奥仙重だが、その北500mほどにあるピーク(地形図では2,050m以上2,060m未満)が一般に最高点とされており、そこに櫛形山の最高点を示す標柱(2053.5mと記されている)が立っている。また、池ノ茶屋林道終点にある登山案内図には、櫛形山山頂の標高が2053mと記されている。
裸山の北にはアヤメ平という湿地があり、櫛形山はこのアヤメ平を中心に群生するアヤメの山として知られてきた。しかし、近年ではシカの食害のため、アヤメの数はかつてに比べて減ったといわれる。なお、シカの食害だけでなく、それ以外の要因も重なっているとする説もある。
登山ルート
編集東側の富士川町から、北尾根、中尾根、南尾根の登山道がつけられている。いずれも麓の集落から2時間半ほどで頂稜部に達する。
近年では、池ノ茶屋林道を利用して、車で山頂の南西側、標高1,860m地点の駐車場まで上がってから登る人も多い。
ギャラリー
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池ノ茶屋林道終点付近の登山道
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奥仙重付近の登山道
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裸山付近の登山道
脚注
編集- ^ 仲田貴三『日本の森121』p114 日本森林インストラクター協会 2013年2月23日
関連項目
編集- 櫛形山(曖昧さ回避のためのページ)
外部リンク
編集- 櫛形山 -富士川町
- 櫛形山のInstagram