桐野洋雄
1932-, 俳優。
来歴・人物
編集ポンジュースの生みの親として知られる桐野忠兵衛の一族であったとされ、父親は愛媛の県会議員を務めていた[4]。
早稲田大学文学部演劇科在学中の1952年、俳優座養成所に四期生として入所し(同期に仲代達矢、中谷一郎、佐藤慶、佐藤充[4]ら)、劇団三期会を経て、1958年に東宝と専属契約[4]。東宝の同期には夏木陽介がおり、契約も2人で同時に行ったという[4]。
社長シリーズやクレージーキャッツの映画の常連であったほか、アクション映画の悪役から、特撮映画の自衛官[2]まで、さまざまなジャンルの作品に個性派の脇役として多数出演。代表作に、『若い娘たち』の学生・橋本、『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』の精悍な防衛隊員、『100発100中 黄金の眼』のハッサン兄弟(一人二役)などがあり、テレビドラマ『ウルトラマン』の第31話「来たのは誰だ」でゴトウ隊員(正体は吸血植物ケロニア)を演じている[4]。
1970年に芸能界を引退。その後は実業家に転向し、東京都の代官山でテーラーを経営していた[6]。
2011年から映像コンテンツ権利処理機構の不明権利者一覧に掲載されており、その消息がつかめていない[7]。
出演作品
編集映画
編集- 日本の悲劇(1953年、松竹)
- 日蝕の夏(1956年、東宝)
- 変身人間シリーズ
- 女探偵物語 女性SOS(1958年、東宝)
- 若い娘たち(1958年、東宝)
- 大怪獣バラン(1958年、東宝) - 河田豊[8][2]
- 上役・下役・ご同役(1959年、東宝)
- 戦国群盗伝 (1959年)
- 暗黒街の顔役(1959年、東宝)
- 野獣死すべし(1959年、東宝)
- 愚連隊シリーズ
- 日本誕生(1959年、東宝) - 大和の兵[9]
- 宇宙大戦争(1959年、東宝) - 岡田隊員[8][2]
- ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960年、東宝) - 三根中尉[8]
- 暗黒街の弾痕(1961年、東宝)
- 用心棒(1961年、黒澤プロ・東宝)
- 若大将シリーズ(東宝)
- 世界大戦争(1961年、東宝) - 東京ミサイル防衛司令部将校[1][3]
- 暗黒街撃滅命令(1961年、東宝)
- 妖星ゴラス(1962年、東宝) - 真鍋副長[1][3]
- ゴジラシリーズ(東宝)
- 暗黒街の牙(1962年、東宝)
- 太平洋の翼(1963年、東宝) - 中佐参謀[8]
- クレージー作戦シリーズ(渡辺プロ・東宝)
- クレージー作戦 先手必勝(1963年)
- 無責任遊侠伝(1964年)
- 大冒険(1965年) - 隊員A[10]
- クレージーの無責任清水港(1966年) - 桶屋の鬼吉
- クレージーだよ奇想天外(1966年) - 人相の悪い男
- クレージー大作戦(1966年)
- クレージー黄金作戦(1967年) - 山口
- クレージーの怪盗ジバコ(1967年) - ケーリンジャー
- クレージーのぶちゃむくれ大発見(1969年)
- クレージーの大爆発(1969年)
- 海底軍艦(1963年、東宝) - 技師[8]
- 国際秘密警察シリーズ(東宝)
- 国際秘密警察 虎の牙(1964年)
- 国際秘密警察 火薬の樽(1964年)
- 宇宙大怪獣ドゴラ(1964年、東宝) - ダイヤ強盗団手下A[8]
- 侍(1965年、三船プロ・東宝)
- 暗黒街全滅作戦(1965年、東宝)
- 太平洋奇跡の作戦 キスカ(1965年、東宝) - イ-七号先任将校[8]
- フランケンシュタイン対地底怪獣(1965年、東宝) - 岡部警部[8]
- 社長シリーズ(東宝)
- フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966年、東宝) - 風間二佐[8][5]
- キングコングの逆襲(1967年、東宝) - フーの手下D[1]
- 東宝8.15シリーズ(東宝)
- 日本のいちばん長い日(1967年)
- 連合艦隊司令長官 山本五十六(1968年) - 通信参謀[8]
- 100発100中 黄金の眼(1968年、東宝)
- クレージー映画(渡辺プロ・東宝)
- 日本一の断絶男(1969年) - 特訓屋・杉本
- クレージーの殴り込み清水港(1970年) - 桶屋の鬼吉
テレビドラマ
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g 東宝特撮映画全史 1983, p. 529, 「怪獣・SF映画俳優名鑑」
- ^ a b c d e f g h ゴジラ大百科 1993, p. 118, 構成・文 岩田雅幸「決定保存版 怪獣映画の名優名鑑」
- ^ a b c d e f モスラ映画大全 2011, p. 51, 「脇役俳優辞典17」
- ^ a b c d e f 別冊映画秘宝編集部 編「夏木陽介(構成・文 友井健人)」『ゴジラとともに 東宝特撮VIPインタビュー集』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年9月21日、85頁。ISBN 978-4-8003-1050-7。
- ^ a b c d e 野村宏平、冬門稔弐「11月24日」『ゴジラ365日』洋泉社〈映画秘宝COLLECTION〉、2016年11月23日、333頁。ISBN 978-4-8003-1074-3。
- ^ 中村深海『永遠の東宝映画俳優』くまがい書房、2014年、[要ページ番号]頁。ISBN 978-4990703516。[[[Wikipedia:出典を明記する#出典の示し方|要ページ番号]]][[Category:出典のページ番号が要望されている記事]]頁&rft.pub=くまがい書房&rft.isbn=978-4990703516&rfr_id=info:sid/ja.wikipedia.org:桐野洋雄">
- ^ “放送番組出演者の方々|一般社団法人 映像コンテンツ権利処理機構aRma”. www.arma.or.jp. 2023年7月4日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 東宝特撮映画全史 1983, pp. 536–537, 「主要特撮作品配役リスト」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 39, 「『日本誕生』作品解説/俳優名鑑」
- ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 99, 「『大冒険』作品解説/俳優名鑑」
出典(リンク)
編集参考文献
編集- 東宝映画(友の会会誌)1967年6月号 25頁「東宝映画スター名鑑3」
- 『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
- 『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
- 『別冊映画秘宝 モスラ映画大全』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月11日。ISBN 978-4-86248-761-2。
- 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。