悪戯
悪戯(いたずら、あくぎ、prank, mischief, practical joke)とは、悪ふざけ、人を担ぐこと。度を超した悪戯を「悪ふざけ」という。相手を不快にさせた場合は「嫌がらせ」になる。また、女性に性的な刺激を与える行為も悪戯といえる。
子供のいたずら
編集子供たちは、発達の過程の中で、親や学校、地域社会のルールとして禁じられたいたずら、悪ふざけをしたりすることがある。時には、危険を伴ったりすることであっても、彼らは成長の中での自分の力試しとしてタブーに挑戦することがあった。
若者のいたずら
編集高校生、大学生レベルでの悪戯が目を引く。戦前の旧制高校生のストーム、今日では京都大学の毎年、春の恒例のいたずらになった折田先生像、アメリカではMITのハック[1]が有名。
悪ふざけの例
編集悪ふざけの失敗例として、日本の四条天皇のいたずらがある。仁治3年(1242年)、当時12歳の少年君主であった四条天皇は正月の祝いに参内する公卿や女官を転ばせて楽しもうと御所の廊下に滑石を撒いたが、誤って自らが転倒してしまい崩御した[1]。その結果、次代皇位継承者を巡る対立から深刻な政治空白(仁治三年の政変)が引き起こされることとなった。
大学の学生寮などでは、誕生日や卒業・学位取得のお祝いに、当人を着のみ着のまま学内の池に投げ込んだり、あるいは独身最後の夜のバチェラー・パーティーの出口でお米や花びらのシャワーを浴びせたりするものもあり、相手が真剣に怒れば失敗となる。
報道におけるいたずら
編集報道やマスメディアなどで「悪質ないたずら」と表現する場合は、多くの場合において他人の名誉を毀損したり、器物を損壊したり(落書きや、窓ガラスを割る行為など)、業務を妨害したり(脅迫電話や、電子掲示板及びSNSなどへの犯罪予告の書き込みなど)、場合によっては結果として人の生命・身体に危害が及びかねない行為(鉄道線路への置石行為や、道路にロープや針金を張る行為等)など、犯罪行為であることが多い。また、「誰々にいたずら」という表現は、通常わいせつ行為をぼかした表現である。これらはいずれも、本来の「いたずら」とは性格が大きく異なり、逮捕や補導される可能性がある。誰もが楽しめる「良質ないたずら」は、歳時記的な話題のトピックス以外では、通常報道されることはまれである。
悪戯をテーマにした作品
編集- ノンフィクション
- H.アレン・スミス『いたずらの天才』
- 児童文学
- 椋鳩十編『いたずらわんぱくものがたり』童心社
- ダイアナ・W・ジョーンズ『いたずらロバート』ほるぷ出版 1992年
- ハインリッヒ・ホフマン『もじゃもじゃペーター』
- ヴィルヘルム・ブッシュ『マックスとモーリッツ』
- マーク・トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』
- ルードヴィヒ・トーマ『悪童物語』
- なかえよしを『いたずらララちゃん』
- 小説
- 音楽
- フランツ・ヨセフ・ハイドン「ビックリ交響曲」
- プロコフィエフ「ピーターと狼」
- 映画
- 漫画