山下健太
山下 健太(やました けんた、1995年8月3日 – )は、千葉県出身のレーシングドライバー。愛称は「ヤマケン」[1]。
山下 健太 | |
---|---|
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
生年月日 | 1995年8月3日(29歳) |
出身地 | 千葉県千葉市 |
スーパーフォーミュラ(SF)およびSUPER GTでの経歴 | |
デビュー |
2017(SF) 2015(SUPER GT) |
所属 |
KONDO RACING(SF) TGR TEAM au TOM'S(SUPER GT) |
車番 |
3(SF) 36(SUPER GT) |
過去所属 | Porsche Team KTR,VivaC team TSUCHIYA,LEXUS TEAM WedsSport BANDOH,LEXUS TEAM LeMans WAKO'S,TGR TEAM ENEOS ROOKIE(SUPER GT) |
出走回数 |
58(SF) 63(SUPER GT) |
優勝回数 |
1(SF) 5(SUPER GT) |
ポールポジション |
1(SF) 3(SUPER GT) |
過去参加シリーズ | |
2012 2013 2014-2016 |
スーパーFJもてぎ選手権 フォーミュラチャレンジ・ジャパン 全日本F3選手権 |
選手権タイトル | |
2012 2013 2016 2019 |
スーパーFJもてぎ選手権 フォーミュラチャレンジ・ジャパン 全日本F3選手権 SUPER GT(GT500) |
人物
編集身長175cm、体重63kg、血液型AB型、獅子座[2]。
幼少期からレーシングカートに乗り、小学5年生から本格的にレース参戦。東海大学付属浦安高等学校から東海大学工学部動力機械工学科に進学し、学生時代から全日本F3選手権をはじめとして数々のタイトルを獲得してきた[3]。2017年にスーパーフォーミュラとSUPER GTにフル参戦デビュー。
先輩ドライバーやファンからは“天然キャラ”として愛されている。
座右の銘は「石の上にも三年」。
餃子、うなぎ、牛タンが好きな食べ物のトップ3で、とくに『餃子の王将』をこよなく愛している[1]。
2016年マカオグランプリのグリッド上で、公式の放送による英語のインタビューをされたとき、「アイキャントスピークイングリッシュ」とだけ返した。このため「英語が苦手」とイジられることが多い。
経歴
編集2011年の全日本カート選手権での成績によって日本自動車連盟(JAF)から限定A級ライセンスが発給される。
2012年にはスーパーFJもてぎ選手権に参戦。出場した全4レースで優勝、チャンピオンに。加えてフォーミュラトヨタ・レーシングスクール(FTRS)を受講。
2013年はスカラシップでフォーミュラチャレンジ・ジャパン(FCJ)に参戦、最終戦で3連続ポールトゥーウィン、逆転でシリーズチャンピオン獲得。
2014年 - トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)の支援で、TEAM TOM'Sから全日本F3選手権に参戦。優勝2回、シリーズランキング2位。第61回マカオグランプリ(FIA FORMULA 3 INTERNATIONAL CUP)に初出場し日本人最上位の9位。初挑戦のマカオを全セッションノークラッシュで走り切り入賞を果たした。
2015年 - TEAM TOM'Sから全日本F3選手権に参戦。優勝5回、シリーズランキング2位。マカオグランプリへも2年目の挑戦をし、全セッションノークラッシュだったが、苦戦を強いられ15位で決勝レースを終える。SUPER GT GT300クラスにもPorsche Team KTR Excellence Motorsportから参戦し、シリーズ20位。
2016年 - TEAM TOM'Sから全日本F3選手権に参戦。B-MAX RACING TEAMのヤン・マーデンボローとチャンピオン争いを繰り広げる。最後の3レースを前にした時点ではマーデンボローにポイントで先行されていたが、残り3戦を全勝して、マーデンボローを大逆転。参戦3年目にして悲願のシリーズチャンピオンを獲得した[4]。この年もマカオグランプリへ参戦。新たなチャレンジとしてスリーボンド・ウィズ・Tスポーツ(ThreeBond with T-Sport)から参戦し、走り出しから最終日の決勝レースまで安定した速さを見せ、最終的に4位となった。SUPER GTにはGT300クラスVivaC team TSUCHIYAに第6戦鈴鹿1000kmの第3ドライバーとして抜擢され、決勝の第2・第5スティントを任された。チームは序盤からポイント圏内を走行していたが、終盤に起きたマシントラブルのためポイント獲得はならなかった[5]。11月に行われた スーパーフォーミュラ合同テスト・ルーキードライバーテストにKONDO RACINGから参加[6]。スーパーフォーミュラ初走行となった。
2017年はKONDO RACINGからスーパーフォーミュラに初参戦。岡山ではルーキーながらポールポジションを獲得し、才能の片鱗を見せた。SUPER GT(GT300クラス)にはTeam TSUCHIYAから2年ぶりにフル参戦している。また第2戦の富士500kmではFIA 世界耐久選手権に参戦のためSUPER GTを欠場した国本雄資に代わりTEAM WedsSport BANDOHでGT500クラスにスポット参戦した[7]。
2018年も引き続きKONDO RACINGでスーパーフォーミュラに参戦。鈴鹿で3位表彰台に上ったのみであったものの、KONDOのチームタイトル獲得に貢献した。SUPER GTではTEAM WedsSport BANDOHでGT500クラスにフル参戦する。チームメイトは国本雄資。
2019年はトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラムの一環として、新たに発足した“TGR WECチャンジドライバー”の第一号として、WECのLMP2クラスにハイクラス・レーシングからフル参戦することとなった。GT500は籍をチームルマンに移し、大嶋和也とコンビを組んだ。大嶋が的確なコメントでセッティングを決め、山下が自慢の速さで圧倒するという役割分担が功を奏し、タイで優勝を挙げると続く富士でもピット戦略の成功で2連勝を飾った[8]。ポイントリーダーで迎えた最終戦では大嶋がオープニングで大幅に順位を落とすも、代わった山下が果敢な走りでTOM'Sの関口雄飛を交錯しつつも攻略し、GT500シリーズチャンピオンを獲得した[9]。またスーパーフォーミュラでは岡山で念願の初優勝を飾った[10]。
レース戦績
編集全日本フォーミュラ3選手権
編集年 | チーム | エンジン | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014年 | PETRONAS TEAM TOM'S | トヨタ | SUZ1 1 |
SUZ2 3 |
TRM1 2 |
TRM2 2 |
TRM3 2 |
OKA1 5 |
OKA2 1 |
FSW1 2 |
FSW2 2 |
TRM1 3 |
TRM2 6 |
SUG1 6 |
SUG2 2 |
FSW1 3 |
FSW2 2 |
2位 | 90 | |||
2015年 | SUZ1 Ret |
SUZ2 3 |
TRM1 2 |
TRM2 1 |
TRM3 1 |
OKA1 8 |
OKA2 1 |
FSW1 1 |
FSW2 3 |
OKA1 2 |
OKA2 2 |
FSW1 5 |
FSW2 1 |
TRM1 3 |
TRM2 2 |
SUG1 4 |
SUG2 3 |
2位 | 113 | |||
2016年 | ZENT TEAM TOM'S | SUZ1 1 |
SUZ2 1 |
FSW1 5 |
FSW2 2 |
OKA1 1 |
OKA2 6 |
SUZ1 Ret |
SUZ2 2 |
FSW1 6 |
FSW2 4 |
TRM1 5 |
TRM2 2 |
OKA1 1 |
OKA2 5 |
SUG1 1 |
SUG2 1 |
SUG3 1 |
1位 | 113 |
スーパーフォーミュラ
編集年 | チーム | シャシー | エンジン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 順位 | ポイント | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017年 | KONDO RACING | ダラーラ・SF14 | トヨタ | SUZ 14 |
OKA1 7 |
OKA2 6 |
FSW Ret |
TRM 6 |
AUT 13 |
SUG 11 |
SUZ1 DNQ |
SUZ2 DNQ |
11位 | 6.5 | |||
2018年 | SUZ 9 |
AUT C |
SUG 8 |
FSW 18 |
TRM 6 |
OKA 6 |
SUZ 3 |
9位 | 11.5 | ||||||||
2019年 | ダラーラ・SF19 | トヨタ | SUZ 3 |
AUT 7 |
SUG 6 |
FSW 17 |
TRM 13 |
OKA 1 |
SUZ 9 |
5位 | 21 | ||||||
2020年 | TRM 2 |
OKA | SUG 6 |
AUT 5 |
SUZ 9 |
SUZ 6 |
FSW 10 |
7位 | 34 | ||||||||
2021年 | FSW 12 |
SUZ 12 |
AUT 11 |
SUG 14 |
TRM 15 |
OKA 8 |
SUZ 6 |
8位 | 8 | ||||||||
2022年 | FSW 11 |
FSW 4 |
SUZ 16 |
AUT 12 |
SUG Ret |
FSW 7 |
MOT 6 |
MOT NC |
SUZ 14 |
SUZ 13 |
15位 | 19 | |||||
2023年 | ダラーラ・SF23 | FSW Ret |
FSW 3 |
SUZ 5 |
AUT 4 |
SUG 8 |
FSW 17 |
MOT 9 |
SUZ 11 |
SUZ 9 |
8位 | 32 | |||||
2024年 | SUZ 2 |
AUT 7 |
SUG 6 |
FSW 13 |
MOT 2 |
FSW 10 |
FSW 8 |
SUZ 8 |
SUZ 9 |
7位 | 48.5 |
SUPER GT
編集年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015年 | Porsche Team KTR | ポルシェ・911 GT3 R | GT300 | OKA 14 |
FSW 12 |
CHA 8 |
FSW Ret |
SUZ 18 |
SUG 17 |
AUT 8 |
TRM 14 |
20位 | 6 |
2016年 | VivaC team TSUCHIYA | トヨタ・86 MC | GT300 | OKA | FSW | SUG | FSW | SUZ 22 |
CHA | TRM | TRM | NC | 0 |
2017年 | GT300 | OKA 4 |
AUT 1 |
SUG 3 |
FSW 29 |
SUZ 18 |
CHA 15 |
TRM 5 |
5位 | 48 | |||
LEXUS TEAM WedsSport BANDOH | レクサス・LC500 | GT500 | FSW 10 |
20位 | 1 | ||||||||
2018年 | GT500 | OKA 9 |
FSW 12 |
SUZ 13 |
CHA 3 |
FSW 10 |
SUG Ret |
AUT 3 |
TRM 5 |
11位 | 32 | ||
2019年 | LEXUS TEAM LeMans WAKO'S | GT500 | OKA 13 |
FSW 8 |
SUZ 3 |
CHA 1 |
FSW 1 |
AUT 6 |
SUG 6 |
TRM 2 |
1位 | 85 | |
2020年 | TGR TEAM SARD | トヨタ・スープラ | GT500 | FSW 5 |
FSW | SUZ | TRM | FSW | SUZ | 16位 | 21 | ||
TGR TEAM KeePer TOM'S | TRM 6 |
FSW 2 | |||||||||||
2021年 | TGR TEAM ENEOS ROOKIE | GT500 | OKA 1 |
FSW 2 |
SUZ 12 |
TRM 13 |
SUG 12 |
AUT 11 |
TRM 6 |
FSW 3 |
5位 | 52 | |
2022年 | GT500 | OKA 1 |
FSW 7 |
SUZ 8 |
FSW 7 |
SUZ 14 |
SUG 11 |
AUT 4 |
MOT 3 |
5位 | 49 | ||
2023年 | GT500 | OKA 4 |
FSW 4 |
SUZ 6 |
FSW 11 |
SUZ 3 |
SUG 6 |
AUT 8 |
MOT 6 |
7位 | 45 | ||
2024年 | TGR TEAM au TOM'S | GT500 | OKA 1 |
FSW 4 |
SUZ 5 |
FSW | SUZ | SUG | AUT | MOT | 1位* | 37* |
FIA 世界耐久選手権
編集年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019-20年 | ハイクラス・レーシング | オレカ・07 | LMP2 | SIL 7 |
FUJ 4 |
SHA 6 |
BHR 7 |
COA 7 |
SPA 7 |
LMN Ret |
BHR | 13位 | 47 |
(key)
脚注
編集- ^ a b “【5分で学ぶ】スーパーフォーミュラ・ドライバー名鑑2020!”. Red Bull. 2020年11月12日閲覧。
- ^ “Profile”. 山下健太オフィシャルウェブサイト. 2020年11月12日閲覧。
- ^ 全日本F3選手権2016シリーズチャンピオン!!現役学生が全日本F3選手権で優勝
- ^ 2016年の全日本F3王者は山下健太…ゲーム出身の強敵マーデンボローとの接戦を制す
- ^ 2016 Rd6 鈴鹿 レースレポート,VivaC team TSUCHIYA,2016年8月28日
- ^ ルーキードライバー囲み会見 メーカーテスト・ルーキードライバーテスト - 日本レースプロモーション・2016年11月29日
- ^ 水瀬きいの突撃インタビュー! Vol.10 不思議な魅力を放つ存在!? 山下健太選手
- ^ スーパーGT:WAKO’Sの2連勝支えたレース勘と大嶋和也のセッティング能力
- ^ 大嶋&山下組「喜んでくれる」亡き恩人贈る初総合V
- ^ 戦略を決めた山下健太が嬉しいSF初優勝! 2位に一貴、3位にニューウェイ【スーパーフォーミュラ第6戦岡山決勝】
外部リンク
編集- 山下健太オフィシャルウェブサイト
- 山下健太/Kenta Yamashita (@kentayamashitaa) - X(旧Twitter)
- Kenta Yamashita (@kentayamashita_) - Instagram
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