全国保険医団体連合会
全国保険医団体連合会(ぜんこくほけんいだんたいれんごうかい、略称 保団連(ほだんれん))は、日本の保険診療医であることを加盟資格とした任意団体。
全国保険医団体連合会 | |
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正式名称 | 全国保険医団体連合会 |
略称 | 保団連 |
所在地 |
東京都渋谷区代々木二丁目5-5新宿農協会館 |
代表 | 竹田智雄(会長)[1] |
設立年月日 | 1969年1月26日 |
関連団体 | 全国労働組合総連合(全労連)、中央社会保障推進協議会 |
ウェブサイト |
hodanren |
各都道府県の保険医協会(保険診療を行う医師らの任意団体)に自主加盟する保険医[注釈 1]で構成された民主団体である[1][2][3][4][5][6]。
概要
編集1961年に国民皆保険制度が導入されると、一部の都府県に保険医協会・保険医会が設立された。そして、1969年1月26日に、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、福岡の一都二府三県の六協会(6団体)・個人会員あわせて10,116名で全国保険医団体連合会(初代会長・中野信夫)が結成された[7]。
1958年に「自民党政府の軍拡競争への加担が(日本の)社会保障の後退と失業問題の深刻化をまねいている」として設立された中央社会保障推進協議会(中央社保協[8])に、日本共産党の指導と援助で結成されたナショナルセンターである全国労働組合総連合(全労連[9])などと共に加盟している[10]。保団連は、全日本民主医療機関連合会(全日本民医連)、日本医療福祉生活協同組合連合会(医療福祉生協連)、日本医療労働組合連合会(医労連)、新日本医師協会(新医協)と連携し、5団体で医療団体連絡会議(医団連)を結成している。
保団連を構成する「保険医協会(保険医会)」は、保険医療のみを行う医師・歯科医師らが任意で加盟する団体である。各都道府県ごとに保険医協会が設立されており、全体で101,405名の開業医が加入している(医科64,772名、組織率65.1% 歯科36,633名、組織率57.7%、2006年2月1日現在)。
なお、ドイツにも「保険医協会」(Kassenarztliche Vereinigung)と翻訳できる組織が存在するが、これは公法上の社団法人で疾病金庫から給付金を交付される公的機関であり、ドイツの保険医は自動的に加盟させられる強制加入団体である。これに対し、日本の保団連・保険医協会は任意団体であり、保険医の加盟は義務ではない。
政治活動や主張
編集全労連の定期大会祝電メッセージを寄せている[11]。2014年の政治資金収支報告書によると、2014年沖縄県知事選挙の前に翁長雄志の政治資金団体へ日本共産党沖縄県委員会から約37万円、全国保険医団体連合会会員から約340万円分の「パーティ券購入」による政治献金がされている[12]。
2015年には機関誌「月刊保団連」にて、日本の集団的自衛権に反対し、「『(日本国憲法)第九条』の国」から 「日米安全保障条約(安保)」体制に基づいて、米国に従属し、米国と共に世界中で侵略戦争をする「『安保』の国」に改めようとしている」とした[13]。
2017年3月6日に保団連内の「非核平和部長」の名で保団連として共謀罪への反対を表明[14]。
2018年には保団連として、原発ゼロのアピールを採択した[15]。
2019年1月に保団連50周年にて、日吉雄太衆院議員(自由党)、住江憲勇保団連会長、小池晃日本共産党書記局長、初鹿明博衆院議員(立憲民主党)が壇上へ上がり、野党共闘による安倍政権打倒への賛意を示した。そして、日本共産党の小池書記局長が、保団連の取組について、「市民と野党の共闘の時代に大きな役割を発揮しつつある」と賛美した[1]。
関連項目
編集- 日本医師会
- 日本歯科医師会
- 社会保険診療報酬支払基金
- 全日本民主医療機関連合会
- 全国商工団体連合会 - 保団連とともに「全国中小業者団体連絡会」(全中連)を構成。日本共産党の支持団体[16]。
- 全国労働組合総連合(全労連)- 保団連と共闘している[17]、日本共産党支持のナショナルセンター[18]。
- れいわ新選組 青森保険医協会所属の佐原若子が衆議院議員として所属している。
- 全日本民主医療機関連合会(民医連)- 全労連と共闘している医療機関関係者の労組[17]。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c “保団連、副会長の竹田氏が会長に就任”. m3.com. 2024年2月17日閲覧。
- ^ “日本共産党第22回大会にメッセージ・祝電をよせた団体・個人”. www.jcp.or.jp. 2023年6月13日閲覧。
- ^ “第18回定期大会祝電・メッセージ一覧”. www.zenroren.gr.jp. 全労連. 2023年6月13日閲覧。
- ^ https://shahokyo.jp/author/shahokyowp (2014年5月8日). “中央社保協とは”. 中央社保協. 2023年6月13日閲覧。
- ^ “静岡民医連とは?”. 静岡県民主医療機関連合会. 2023年7月20日閲覧。
- ^ 「週刋東洋経済 第5246~5250号」p 64, 1994年
- ^ “保険医協会・保団連とは”. 全国保険医団体連合会. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “詳細”. oisr-org.ws.hosei.ac.jp. 法政大学. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “(2)連合との共闘及び勢力拡大を模索する全労連”. 警察庁. 2023年6月21日閲覧。
- ^ “中央社保協とは”. 中央社保協 (2014年5月8日). 2023年6月13日閲覧。
- ^ “第18回定期大会祝電・メッセージ一覧”. www.zenroren.gr.jp. 2024年6月7日閲覧。
- ^ 外連(けれん)の島・沖縄――基地と補助金のタブー p54 篠原章 2017年
- ^ “月刊保団連 8月号”. hodanren.doc-net.or.jp. 2023年6月22日閲覧。
- ^ https://hodanren.doc-net.or.jp/news/teigen/170306_seimei_kybz.html
- ^ “原発ゼロ目指しアピール採択─保団連”. Dentwave.com(デントウェーブドットコム). 2023年6月13日閲覧。
- ^ 中村智彦 (2014年6月). “地域商工団体としての商工会の課題” . 神戸国際大学. pp. 21-22
- ^ a b 資料労働運動史 58巻 p52 2003年
- ^ “連合ってなに?(上智大学教授:中野晃一)”. POST. 2023年6月21日閲覧。
外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
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