佐伯梅友
佐伯 梅友(さえき うめとも、1899年1月13日 - 1994年10月12日)は、日本の国語学者。学位は、文学博士(東京教育大学・1954年)。東京教育大学教授・大東文化大学教授・同学長を歴任。
人物情報 | |
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生誕 |
1899年1月13日 日本・埼玉県比企郡小川町 |
死没 |
1994年10月12日(95歳没) 日本 |
国籍 | 日本 |
出身校 | 京都帝国大学 |
学問 | |
時代 | 昭和 |
研究分野 | 国語学 |
研究機関 |
京都府立医科大学 東京文理科大学 東京教育大学 大東文化大学 |
学位 | 文学博士 |
主な受賞歴 | 勲三等旭日中綬章 |
経歴
編集埼玉県比企郡小川町生まれ。1922年に東京高等師範学校[1]を卒業。その後、女子学習院助教授を務めた[1]のち、1926年に京都帝国大学文学部文学科に入学[2]。国語学を専攻し、卒業論文「萬葉集の助詞について」をまとめて[3]、1928年に卒業[4]。
その後、成蹊学園勤務[5]を経て、1931年京都府立医科大学予科教授になり[6]、国語漢文を担当する[7]。1942年に東京文理科大学助教授になる[8]。1954年「上代国語法研究」で東京教育大学文学博士。戦後、東京教育大学教授、1961年大東文化大学教授、1969年学長。1975年、勲三等旭日中綬章受章。
著書
編集単著
編集- 萬葉語研究 文學社 1938
- 國語史要 武蔵野書院 1949
- 國語要講 武蔵野書院 1949
- 奈良時代の國語 三省堂出版 1950
- 国語概説 秀英出版 1959
- 万葉語研究 有朋堂 1963
- 上代国語法研究 大東文化大学東洋研究所 1966
- 佐伯文法 形成過程とその特質 森野宗明編 三省堂 1980
- 古文読解のための文法 三省堂 1988/ちくま学芸文庫 2019
編著・校訂
編集- 新校萬葉集 澤瀉久孝共編 楽浪書院 1937
- 古今相聞往來歌 校註萬葉集 巻第11、12 東京武蔵野書院 1940
- 万葉集 全5巻 藤森朋夫、石井庄司共編 朝日新聞社 1947 - 1955(日本古典全書)
- 中等文法 口語・文語 全2巻[9] 三省堂編集所編(編集委員長。編集委員 金田一京助、竹田復) 三省堂 1948
- 堤中納言物語 大日本雄弁會講談社 1949(新註国文学叢書)
- 源氏物語新抄 武蔵野書院 1950
- 国文解釈の方法と技術 池田亀鑑、吉田精一共編 改訂版 至文堂 1954
- 堤中納言物語新釈 藤森朋夫共編 明治書院 1956
- 現代漢字辞典 小学館 1956
- 角川漢和辞典 石井庄司共編 角川書店 1956 2版
- 古文解釈のための古典文法要講 福島邦道共編 武蔵野書院 1959
- 新選国語辞典 金田一京助共編 小学館 1959
- 和泉式部集全釈 村上治、小松登美共編 東宝書房 1959
- 新解漢字辞典 小学館 1963
- かげろふ日記総索引 伊牟田経久共編 風間書房 1963
- 反対語辞典 集英社 1963
- 新校かげろふ日記 伊牟田経久共編 風間書房 1964
- 講談社古語辞典 馬淵和夫共編 講談社 1969 のち学術文庫
- 基礎古語辞典 桐原徳重共編 教育出版 1975
- 例解古語辞典 三省堂 1980
- 古今和歌集 岩波文庫 1981
- 徒然草 創英社 1986(全対訳日本古典新書)
- 源氏物語講読 武蔵野書院 1991-92
記念論集
編集- 国語学論集 佐伯梅友博士古稀記念国語学論集刊行会 表現社 1969
- 国語学論集 佐伯梅友博士喜寿記念国語学論集刊行会 表現社 1976
脚注
編集- ^ a b 東京高等師範学校 編『東京高等師範学校第一臨時教員養成所一覧 自大正13年4月至大正14年3月』東京高等師範学校、1925年3月10日、588頁。NDLJP:958687/324。
- ^ 『官報』第4128号、大正15年5月29日、p.748.NDLJP:2956855/5
- ^ 京都文學会(編)「彙報 昭和二年度文學部卒業論文題目」『藝文』第19巻第6号、1928年、440頁、NCID AN00072621。
- ^ 『官報』第394号、昭和3年4月24日、p.615.NDLJP:2956855/5
- ^ 『東京文理科大学・東京高等師範学校・第一臨時教員養成所一覧 昭和5年度』東京文理科大学、1930年9月30日、313頁。NDLJP:1437915/218。
- ^ 『官報』第号、昭和6年4月14日、p.368. NDLJP:2957752/5
- ^ 『京都府立医科大学一覧 昭和10年11月』京都府立医科大学、1935年11月5日、241頁。NDLJP:1278968/159。
- ^ 『官報』第4615号、昭和17年6月1日、p.17. NDLJP:2961117/9
- ^ 同名の文部省編著の教科書とは異なる検定教科書。この教科書では、「文節」のことを「文素」としていたが、改訂の過程で「文節」に改めている。(教師用参考書の挟み込み資料参照)