中日新聞杯

日本の中央競馬の重賞競走

中日新聞杯(ちゅうにちしんぶんはい)は、日本中央競馬会(JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬重賞競走GIII)である。

中日新聞杯
第59回中日新聞杯(2023年12月9日)
優勝馬:ヤマニンサルバム
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 中京競馬場
創設 1965年2月14日
2024年の情報
距離 芝2000m
格付け GIII
賞金 1着賞金4300万円
出走条件 サラ系3歳以上(国際)(特指)
負担重量 ハンデキャップ
出典 [1][2]
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寄贈賞を提供する中日新聞社は、愛知・東京・石川・静岡に本社を置く新聞社[3]

正賞は中日新聞社賞[1][2]

概要

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1965年に「中日杯(ちゅうにちはい)」の名称で創設された、5歳(現4歳)以上の馬による重賞競走[4]。翌年から現名称となった[4]

創設時は中京競馬場に芝コースがなかったため砂コースの1800mで行われていた[3]が、中京競馬場に芝コースが新設された1970年より、芝1800mに変更[4]。2006年から芝2000mで行われている[4]。施行時期は1999年までは春季競馬で行われ、2000年から2011年までは暮れの中京開催で行われ、2012年から2016年までは春季競馬で行われていたが[5]、2017年より中距離競走体系の整備に伴い再び暮れの中京開催での施行となる[6]

本競走は1981年より内国産種牡馬奨励策の一環として、愛知杯(1972年から2003年まで)・カブトヤマ記念(1974年から2003年まで)とともに「父内国産馬限定」の競走条件で行われていた[7]が、2008年から外国産馬の出走が可能になった[8]地方競馬所属馬は2000年から2011年まで出走可能となったものの、2012年から2016年までは出走できなくなっていた[9]が、2017年から再び出走可能となった。2009年から国際競走となり、外国馬も出走可能になった[10]

競走条件

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以下の内容は、2024年現在[1][2]のもの。

出走資格:サラ系3歳以上

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(2頭まで)
  • 外国調教馬(9頭まで、優先出走)

負担重量:ハンデキャップ

賞金

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2024年の1着賞金は4300万円で、以下2着1700万円、3着1100万円、4着650万円、5着430万円[1][2]

歴史

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  • 1965年 - 5歳以上の馬による重賞競走として「中日杯」の名称で創設、中京競馬場の砂1800mで施行[4]
  • 1966年 - 競走名を「中日新聞杯」に変更[4]
  • 1981年 - 父内国産馬限定競走となる(2007年まで)[4]
  • 1984年 - グレード制施行によりGIII[注 1]に格付け[7]
  • 2000年 - 特別指定交流競走となり、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる(2011年まで)[7]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIIに変更[11]
  • 2008年 - 混合競走に変更、外国産馬が出走可能になる[8]
  • 2009年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が9頭まで出走可能となる[10]
    • 格付表記をGIII(国際格付)に変更[10]
  • 2017年 - 特別指定交流競走に再び指定され、地方競馬所属馬が2頭まで出走可能となる。

歴代優勝馬

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コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第1回が「中日杯」、第2回以降は「中日新聞杯」[4]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1965年2月14日 中京 砂1800m バリモスニセイ 牡4 1:53.5 諏訪真 諏訪佐市 小杉咲枝
第2回 1966年2月13日 中京 砂1800m アオバ 牡4 1:53.6 小林常泰 森末之助 清水友太郎
第3回 1967年3月12日 中京 砂1800m ゲンカイ 牡4 1:53.5 松永高徳 柄崎義信 松岡登
第4回 1968年3月3日 中京 砂1800m トミマサ 牡4 1:54.4 野村彰彦 久保道雄 勢戸信夫
第5回 1969年1月26日 中京 砂1800m ハクセンショウ 牡5 1:52.0 稲部和久 尾形藤吉 柏誠四郎
第6回 1970年11月22日 中京 1800m スピーデーワンダー 牡4 1:48.9 梅田守 梅内慶蔵 石坂達也
第7回 1971年2月7日 中京 1800m シャダイセンター 牝4 1:49.6 沢峰次 松山吉三郎 吉田善哉
第8回 1972年2月13日 中京 1800m ニホンピロムーテー 牡4 1:51.0 福永洋一 服部正利 小林保
第9回 1973年2月4日 中京 1800m キョウエイアタック 牡4 1:49.7 南井克巳 石栗龍雄 松岡正雄
第10回 1974年2月3日 中京 1800m グットキラメキ 牡5 1:49.2 福永甲 内藤繁春 阪口揚造
第11回 1975年2月2日 中京 1800m サンポウ 牡5 1:48.5 安田富男 加藤朝治郎 山清産業(株)
第12回 1976年2月1日 中京 1800m スリーヨーク 牡5 1:48.3 出口隆義 諏訪佐市 永井商事(株)
第13回 1977年2月6日 中京 1800m キングラナーク 牡4 1:48.6 岩元市三 布施正 小柴タマヲ
第14回 1978年1月22日 中京 ダート1700m リキタイコー 牡4 1:45.8 飯田明弘 服部正利 水上力夫
第15回 1979年1月21日 中京 1800m スリーファイヤー 牝5 1:49.6 岩元市三 布施正 永井永一
第16回 1980年1月27日 中京 1800m サンライダー 牡4 1:48.9 柴田政見 柴田不二男 朝見巌
第17回 1981年2月15日 中京 1800m ウエスタンジョージ 牡5 1:47.8 加用正 北橋修二 西川商事(株)
第18回 1982年3月7日 中京 1800m タツユウチカラ 牡5 1:49.7 外枦保重秋 二分久男 鞆岡達雄
第19回 1983年1月23日 中京 1800m フジマドンナ 牝7 1:49.4 竹原啓二 松山康久 藤野隆四郎
第20回 1984年1月22日 中京 ダート1700m アスコットエイト 牡4 1:44.0 五十嵐忠男 清水久雄 淀牧場(株)
第21回 1985年2月17日 中京 1800m キクノペガサス 牝4 1:48.2 南井克巳 宇田明彦 佐々木秋芳
第22回 1986年2月16日 中京 1800m ハクリョウベル 牡5 1:49.9 西橋昇 谷八郎 杉谷枡夫
第23回 1987年3月8日 中京 1800m ウインドストース 牡4 1:48.1 加藤和宏 二本柳俊夫 福島徳佑
第24回 1988年3月6日 中京 1800m トキノオリエント 牡4 1:48.0 上野清章 吉永猛 佐橋五十雄
第25回 1989年3月5日 中京 1800m トウショウアロー 牝4 1:47.8 加用正 瀬戸口勉 伊藤昭次
第26回 1990年3月4日 中京 1800m ドウカンジョー 牝6 1:48.1 内田浩一 池江泰郎 新井興業(株)
第27回 1991年3月3日 小倉 1800m ショウリテンユウ 牡7 1:48.2 西浦勝一 山内研二 奥村幸男
第28回 1992年3月8日 中京 1800m フジヤマケンザン 牡4 1:47.3 小島貞博 戸山為夫 藤本龍也
第29回 1993年3月7日 小倉 1800m ネーハイビクトリー 牡5 1:49.4 村本善之 新川恵 (株)大丸企業
第30回 1994年3月5日 小倉 1800m ヤマニンフォックス 牡6 1:49.5 山田和広 坪正直 土井肇
第31回 1995年3月4日 中京 1800m ゴーゴーゼット 牡4 1:47.2 武豊 新井仁 林儀信
第32回 1996年3月2日 中京 1800m ファンドリショウリ 牡5 1:48.3 宝来城多郎 布施正 水戸富雄
第33回 1997年3月1日 中京 1800m ファンドリショウリ 牡6 1:48.7 宝来城多郎 田中章博 水戸富雄
第34回 1998年2月28日 中京 1800m ツルマルガイセン 牡4 1:48.2 高橋亮 橋口弘次郎 鶴田任男
第35回 1999年3月7日 中京 1800m シンカイウン 牡7 1:49.6 内田浩一 二分久男 林幸雄
第36回 2000年12月9日 中京 1800m トウショウアンドレ 牡4 1:46.4 角田晃一 渡辺栄 トウショウ産業(株)
第37回 2001年12月8日 中京 1800m グランパドドゥ 牝4 1:48.0 中舘英二 長浜博之 (有)サンデーレーシング
第38回 2002年12月7日 中京 1800m マイソールサウンド 牡3 1:47.9 本田優 西浦勝一 佐野清
第39回 2003年12月13日 中京 1800m プリサイスマシーン 牡4 1:47.6 後藤浩輝 萩原清 池谷誠一
第40回 2004年12月11日 中京 1800m プリサイスマシーン 牡5 1:46.3 後藤浩輝 萩原清 池谷誠一
第41回 2005年12月10日 中京 1800m グランリーオ 牡5 1:46.4 柴山雄一 笹倉武久 田中晴夫
第42回 2006年12月3日 中京 2000m トーホウアラン 牡3 1:57.8 C.ルメール 藤原英昭 東豊物産(株)
第43回 2007年12月2日 中京 2000m サンライズマックス 牡3 1:58.5 M.デムーロ 増本豊 松岡隆雄
第44回 2008年12月13日 中京 2000m ヤマニンキングリー 牡3 1:59.5 M.デムーロ 河内洋 土井肇
第45回 2009年12月12日 中京 2000m アーネストリー 牡4 1:57.4 佐藤哲三 佐々木晶三 前田幸治
第46回 2010年12月11日 小倉 2000m トゥザグローリー 牡3 1:58.7 M.デムーロ 池江泰郎 (有)キャロットファーム
第47回 2011年12月10日 小倉 2000m コスモファントム 牡4 1:59.6 大野拓弥 宮徹 (有)ビッグレッドファーム
第48回 2012年3月4日 中京 2000m スマートギア 牡7 2:02.2 松山弘平 佐山優 大川徹
第49回 2013年3月9日 中京 2000m サトノアポロ 牡5 1:59.6 蛯名正義 国枝栄 里見治
第50回 2014年3月15日 中京 2000m マーティンボロ 牡5 2:01.7 D.バルジュー 友道康夫 吉田和美
第51回 2015年3月14日 中京 2000m ディサイファ 牡6 2:01.2 四位洋文 小島太 H.H.シェイク・モハメド
第52回 2016年3月12日 中京 2000m サトノノブレス 牡6 2:01.3 川田将雅 池江泰寿 里見治
第53回 2017年12月9日 中京 2000m メートルダール 牡4 1:59.3 C.デムーロ 戸田博文 (有)キャロットファーム
第54回 2018年12月8日 中京 2000m ギベオン 牡3 1:59.3 C.デムーロ 藤原英昭 (有)社台レースホース
第55回 2019年12月7日 中京 2000m サトノガーネット 牝4 1:59.2 坂井瑠星 矢作芳人 (株)サトミホースカンパニー
第56回 2020年12月12日 中京 2000m ボッケリーニ 牡4 2:00.1 松山弘平 池江泰寿 金子真人ホールディングス(株)
第57回 2021年12月11日 中京 2000m ショウナンバルディ 牡5 1:59.8 岩田康誠 松下武士 国本哲秀
第58回 2022年12月10日 中京 2000m キラーアビリティ 牡3 1:59.4 団野大成 斉藤崇史 (有)キャロットファーム
第59回 2023年12月9日 中京 2000m ヤマニンサルバム 牡4 1:58.8 三浦皇成 中村直也 土井肇
第60回 2024年12月7日 中京 2000m デシエルト 牡5 1:58.4 岩田康誠 安田翔伍 (株)ラ・メール

脚注・出典

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参考文献

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  • 「中日新聞杯(GIII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【古馬関西編】』日本中央競馬会、1419-1481頁。 

注釈

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  1. ^ 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。

出典

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  1. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 38 (2020年). 2021年12月12日閲覧。
  2. ^ a b c d 令和3年第6回中京競馬番組” (PDF). 日本中央競馬会. 2021年12月12日閲覧。
  3. ^ a b 2021年度第6回中京競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 2. 2021年12月12日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h 歴史・コース:中日新聞杯 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2021年12月12日閲覧。
  5. ^ レースについて:中日新聞杯 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2016年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月7日閲覧。
  6. ^ 2017年度開催日割および重賞競走について日本中央競馬会、2016年10月17日閲覧
  7. ^ a b c 中央競馬全重賞競走成績集【古馬関西編】
  8. ^ a b 第3回 中京競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 3891-3892 (2008年). 2016年3月7日閲覧。(索引番号:35011)
  9. ^ 2012年の成績表参照。
  10. ^ a b c 第4回 中京競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 3891-3892 (2009年). 2016年3月7日閲覧。(索引番号:35011)
  11. ^ 第3回 中京競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 3842-3844 (2007年). 2016年3月7日閲覧。(索引番号:35011)

各回競走結果の出典

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外部リンク

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