ダイオウスカシガイ
(ラパス貝から転送)
ダイオウスカシガイ(学名: Fissurella maxima)は、スカシガイ科に分類される海貝である。通称はラパス貝(ラパスがい)[1]、ラパ貝(ラパがい)[2]。
ダイオウスカシガイ | |||||||||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Fissurella maxima Sowerby, 1834 | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
ダイオウスカシガイ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Giant keyhole limpet |
分布
編集形態
編集生態
編集人間との関係
編集アワビ[5]やトコブシ[1]の代用品として、茹でられた剥き身がチリから輸出されている[3]。
茹で身の調理加工食品が原因とされる食中毒様事例や、即時型の食物アレルギーが報告されている[3][5]。考えられるアレルギーの原因には、免疫応答の実験に使われる程に強い作用のあるスカシガイヘモシアニンがある[5][6]。呈する症状には皮膚の発赤、結膜の充血、鼻詰まり、腹痛、下痢、嘔吐、蕁麻疹、喘鳴、呼吸困難、意識障害が見られる[3][4][5][7][8]。中には呼吸困難から呼吸不全となって気管挿管を行い人工呼吸器で救命した例がある他[8]、血清学的には未確認ではあるが死亡例もある[4]。
ハワイ州で1986年に、57例のダイオウスカシガイ由来と思われる中毒事件が報道された[4]。その結果、同州ではダイオウスカシガイの発売が禁止とされた[9]。
脚注
編集- ^ a b 十字 et al. 1990, p. 1515.
- ^ “ノムラダイニング「和洋二段重」” (PDF). 生活協同組合ユーコープ (2012年12月4日). 2022年10月18日閲覧。
- ^ a b c d e 土井 & 佐藤 1999, p. 25.
- ^ a b c d 前田 et al. 1991, p. 1415.
- ^ a b c d “その"アワビ"は大丈夫? 危険な「ラパス貝」”. Medical Tribune. メディカルトリビューン (2011年10月21日). 2022年10月18日閲覧。
- ^ 十字 et al. 1990, p. 1516.
- ^ 十字 et al. 1990, pp. 1515–1516.
- ^ a b 前田 et al. 1991, p. 1417.
- ^ 高橋 et al. 1988, p. 643.
参考文献
編集- 十字文子、高嶋宏哉、須甲松伸、土肥真、高石敏明、奥平博一、伊藤幸治、宮本昭正「巻貝が関与した食餌依存性運動誘発アナフィラキシー(Food-Dependent Exercise Induced Anaphylaxis)と思われる一症例」『アレルギー』第39巻第11号、一般社団法人 日本アレルギー学会、1990年11月30日、1515-1522頁、NAID 110002416559。
- 土井佳代、佐藤修二「ラパス貝の苦い話」『JSM Mycotoxins』第48号、日本マイコトキシン学会、1999年1月31日、25-27頁、NAID 10026889508。
- 前田昇三、森川昭廣、加藤政彦、茂木洋一、重田誠、徳山研一、黒梅恭芳、成富由司 ほか「ラパス貝(Grand Keyhole Limpet)による即時型アレルギーの11例」『アレルギー』第40巻第11号、一般社団法人 日本アレルギー学会、1991年11月30日、1415-1420頁、NAID 110002417474。
- 高橋孝、森川昭広、加藤政彦、徳山研一、田島公夫、黒梅恭芳「ダイオウスカシガイによる即時型アレルギーの4例」『アレルギー』第37巻第8号、一般社団法人 日本アレルギー学会、1988年8月30日、643頁、NAID 110002415645。