ラッセル・オレス・ブラニアンRussell Oles Branyan , 1975年12月19日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州ワーナーロビンズ出身の元プロ野球選手内野手)。

ラッセル・ブラニアン
Russell Branyan
ロサンゼルス・エンゼルス時代
(2011年7月23日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州ワーナーロビンズ
生年月日 (1975-12-19) 1975年12月19日(49歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
227 lb =約103 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 一塁手三塁手外野手
プロ入り 1994年 MLBドラフト7巡目
初出場 1998年9月26日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

苗字の日本語表記はブランヤンブラニヤンブラニャンなどとされることもある。

経歴

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1994年、MLBドラフト7巡目でクリーブランド・インディアンスから指名を受け、6月9日に契約した。

1998年9月26日ミネソタ・ツインズ戦に「8番・サード」で先発出場しメジャーデビューを果たした。1998年はこの1試合の出場に終わった。

1999年は11試合に出場し、打率.211(38打数8安打)、1本塁打、6打点という成績を記録した。メジャー初本塁打とメジャー初打点を記録するなど、少なからず収穫のあったシーズンとなった。一方で守備面では、11試合中8試合でサードの守備に就いて守備率.960、1失策という数字を残した。

2000年は、完全にメジャーに定着し、67試合の出場で16本塁打、長打率.544という成績を記録した。12.06打席に1本の割合で本塁打を放った。しかし一方で、ミート力の悪さも眼に見える形で現れ始め、打率は.238だった。2000年以降もメジャーに定着し、コンスタントに試合に出場する。

2002年シンシナティ・レッズに移籍した。

2004年ミルウォーキー・ブルワーズに移籍し、少ない出場機会ながら毎年10本前後のホームランを放った。

2006年は開幕前にブルワーズから放出され、タンパベイ・デビルレイズとマイナーリーグ契約を結んだ。春季キャンプ中にマイナーへ降格するが直後に怪我人が出たため、メジャーに昇格した。本来三塁手であったがこの年は主に右翼手としてプレーした。8月24日エバン・ミーク、デイル・セイヤーとの交換トレードでサンディエゴ・パドレスへ移籍した。

2007年7月28日にパドレスから解雇された。8月6日に古巣のクリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結ぶが、3Aで1試合に出場したのみで、8月9日フィラデルフィア・フィリーズへトレードされた。8月14日にはメジャーに復帰し、その試合で決勝2点本塁打を放った。8月28日に戦力外となり8月31日にはセントルイス・カージナルスへトレードされた。シーズン後にはフリーエージェントとなった。

2008年2月20日は古巣のブルワーズとマイナー契約を結び、5月25日にメジャー復帰を果たした。昇格してからの20試合で10本塁打し、大きくチームに貢献したが、その後は急激に失速した。8月にはマイナー落ちしてしまい、シーズン終盤に昇格したものの、規定によりポストシーズンのロースターには入れなかった。12月3日、シアトル・マリナーズと1年契約を結んだ。

2009年は7月まで打率3割台を保ったが、後半は打率1割台と低迷し、ヘルニアにより8月29日以降は不出場となった。しかし自己最多の31本塁打、76打点を記録した。ブラニアンは、「この年で毎試合スタメンで出られるようになったのが本当に嬉しい。」と語っている。

2010年、古巣のインディアンスと1年契約を結んだが[1]6月26日にマイナー選手2人とのトレードでマリナーズに復帰した。移籍後は打率.215と低迷したものの、57試合の出場で15本塁打を放ち、8月21日ニューヨーク・ヤンキース戦では新ヤンキー・スタジアムの右翼アッパーデッキにホームランを打ち込んだ最初の選手となった。

2011年2月にアリゾナ・ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結ぶ。スプリング・トレーニングに招待選手として参加し、22試合の出場で打率.429、5本塁打、OPS1.260の成績を残し開幕メジャー入りを果たす。しかし開幕後は31試合の出場で打率.210、1本塁打、OPS.629と低迷し、5月21日に解雇され、5月26日にロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムと契約を結んだ。

2012年2月にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結んだ[2]が、8月10日に放出された。

2013年は無所属のままシーズンを終えた。

2014年からメキシカンリーグティファナ・ブルズでプレーした。8月29日に古巣のクリーブランド・インディアンスとマイナー契約を結んだ[3]。2015年以降のプレー記録はない。

2015年11月、元妻の住居に就寝中を見計らって忍び込み、物品を盗み出した上に室内空調の温度設定を下げる嫌がらせを行ったとして逮捕されていたことが報じられた[4]

2020年10月には、交際していた女性に暴力を振るったとして同年9月に逮捕され、さらにストーキング行為と保釈条件違反のため10月に再逮捕されていたことが報じられた[5]

打撃面での特徴

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通算本塁打は194本であり、これはメジャーリーグ歴代で359位(※)に過ぎない[6]。しかしブラニアンは15.12打数に1本の割合で本塁打を放っていた[7]。これは通算3000打席以上のメジャーリーグ選手の中で歴代16位(※)の数字であり[7]マイク・シュミット(15.24打数に1本)やケン・グリフィー・ジュニア(15.56打数に1本)などの野球殿堂入りした強打者を上回る[7]

また頻繁に三振する打者でもあった。ブラニアンの通算三振率(三振数を打席数で割ったもの)は.329であるが、これは通算3000打席以上の選手で見ると、2位のクリス・デービス(.325※)、3位のロブ・ディアー(.312)、4位のジャロッド・サルタラマッキア(.308※)、5位のマーク・レイノルズ(.308※)らを上回り歴代1位の数字である[8]。通算2000打席に基準を下げても、マイク・ズニーノ(.342※)、クリス・カーター(.333※)に次いでブラニアンは歴代3位に当たる[9]。これら三振率上位の選手のうち、デービスレイノルズカーターはいずれもシーズン200三振以上を喫してリーグの最多三振打者となったことがあり、またディアーはアメリカンリーグのシーズン三振記録を20年以上も保持していた。ブラニアンはシーズンごとの三振数では目立たないものの、実は史上屈指のペースで三振を重ねていたことがわかる。

(※印の数字は2018年シーズン終了時点)。

詳細情報

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年度別打撃成績

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O
P
S
1998 CLE 1 4 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 .000 .000 .000 .000
1999 11 42 38 4 8 2 0 1 13 6 0 0 0 0 3 0 1 19 0 .211 .286 .342 .628
2000 67 220 193 32 46 7 2 16 105 38 0 0 0 1 22 1 4 76 2 .238 .327 .544 .871
2001 113 361 315 48 73 16 2 20 153 54 1 1 0 5 38 1 3 132 2 .232 .316 .486 .802
2002 50 161 180 16 33 4 0 8 61 17 1 2 0 2 17 0 0 65 3 .205 .278 .379 .657
CIN 84 255 217 34 53 9 1 16 112 39 3 1 0 2 34 3 2 86 2 .244 .349 .516 .865
'02計 134 435 378 50 86 13 1 24 173 56 4 3 0 4 51 3 2 151 5 .228 .320 .458 .778
2003 74 205 176 22 38 12 0 9 77 26 0 0 0 1 27 0 1 69 1 .216 .322 .438 .760
2004 MIL 51 182 158 21 37 11 1 11 83 27 1 0 0 2 20 0 2 68 1 .234 .324 .525 .849
2005 85 242 202 23 52 11 0 12 99 31 1 0 1 0 39 10 0 80 3 .257 .378 .490 .868
2006 TB 64 193 169 23 34 10 0 12 80 27 2 0 1 2 19 0 2 62 1 .201 .286 .473 .759
SD 27 89 72 14 21 1 0 6 40 9 0 0 0 1 15 1 1 27 0 .292 .416 .556 .972
'06計 91 282 241 37 55 11 0 18 120 36 2 0 1 3 34 1 3 89 1 .228 .327 .498 .825
2007 61 146 122 16 24 5 1 7 52 19 1 0 0 1 21 1 2 48 1 .197 .322 .426 .748
PHI 7 9 9 2 2 0 0 2 8 5 0 0 0 0 0 0 0 6 0 .222 .222 .889 1.111
STL 21 39 32 4 6 0 0 1 9 2 0 0 0 0 7 0 0 15 1 .188 .333 .281 .614
'07計 89 194 163 22 32 5 1 10 69 26 1 0 0 1 28 1 2 69 2 .196 .320 .423 .743
2008 MIL 50 152 132 24 33 8 0 12 77 20 1 0 0 1 19 4 0 42 0 .250 .342 .583 .925
2009 SEA 116 505 431 64 108 21 1 31 224 76 2 0 1 6 58 6 9 149 6 .251 .347 .520 .867
2010 CLE 52 190 171 24 45 9 0 10 84 24 0 0 1 1 16 1 1 49 2 .263 .328 .491 .819
SEA 57 238 205 23 44 10 0 15 123 33 1 0 0 1 30 2 2 82 4 .215 .319 .483 .802
'10計 109 428 376 47 89 19 0 25 183 57 1 0 1 2 46 3 3 131 6 .237 .323 .487 .810
2011 ARI 31 69 62 4 13 5 0 1 21 2 0 0 0 0 7 0 0 20 0 .210 .290 .339 .629
LAA 37 77 65 7 12 2 0 4 26 12 2 0 0 1 11 0 0 21 2 .185 .299 .400 .699
'11計 68 146 127 11 25 7 0 5 47 14 2 0 0 1 18 0 0 41 2 .197 .295 .370 .665
MLB:14年 1059 3398 2934 405 682 143 8 194 1423 467 16 4 4 27 403 30 30 1118 31 .232 .329 .485 .814

背番号

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  • 66 (1998年)
  • 33 (1999年 - 2001年、2002年 - 2003年、2007年、2011年)
  • 28 (2002年)
  • 31 (2004年 - 2005年)
  • 29 (2006年)
  • 34 (2006年 - 2007年)
  • 4 (2007年)
  • 14 (2008年)
  • 30 (2009年 - 2010年)
  • 39 (2011年)

脚注

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  1. ^ Branyan accepts Indians' deal” (英語). MLB.com. 2010年2月22日閲覧。
  2. ^ http://www.nypost.com/p/blogs/yankeesblog/yankees_sign_branyan_to_minor_league_1CfRprdVhirHmlECYgZVnM#axzz2Fyv8xapD Yankees sign Branyan to minor-league deal
  3. ^ Indians sign Russell Branyan to minor deal
  4. ^ Bernie Augustine (2015年11月18日). “Russell Branyan broke into ex-wife’s home and turned the heat down”. New York Daily News. 2021年9月8日閲覧。
  5. ^ Josh Breslow (2020年10月17日). “Former MLB player arrested for stalking in Williamson County”. WKRN.com. 2021年9月7日閲覧。
  6. ^ Career Leaders & Records for Home Runs, Baseball-reference.com, 2019年1月14日閲覧.
  7. ^ a b c Career Leaders & Records for AB per HR, Baseball-reference.com, 2019年1月14日閲覧.
  8. ^ 通算三振率(3000打席以上), Fangraphs.com, 2019年1月14日閲覧.
  9. ^ 通算三振率(2000打席以上), Fangraphs.com, 2019年1月14日閲覧.

関連項目

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外部リンク

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