ラスカルスズカ

日本の競走馬、種牡馬 (1996-2020)

ラスカルスズカ(欧字名:Rascal Suzuka1996年4月17日 - 2020年8月8日)は、日本競走馬種牡馬[1][2]

ラスカルスズカ
2002年1月13日 京都競馬場
欧字表記 Rascal Suzuka
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1996年4月17日
死没 2020年8月8日(24歳没)
コマンダーインチーフ
ワキア
母の父 Miswaki
生国 日本の旗 日本北海道平取町
生産者 稲原牧場
馬主 永井啓弍
調教師 橋田満栗東
競走成績
生涯成績 16戦4勝
獲得賞金 2億4190万4000円
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半兄サイレンススズカ(父:サンデーサイレンス[1]とは違って長距離レースを得意とし、3000メートル級レースではGI・2戦を含む4戦1勝[2]、2着2回3着1回と安定した成績であった[2]

生涯

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1999年、デビューは遅く、4歳(現3歳)の6月にデビュー戦を迎え、サイレンススズカの主戦騎手でもあった武豊が騎乗し勝利を挙げた[3]。その後、デビュー戦から3連勝を挙げ、初の重賞挑戦となる神戸新聞杯に挑み、2番人気に支持され3着となり、菊花賞への優先出走権を獲得した[4]。迎えた菊花賞では、武豊が同年のダービー優勝馬のアドマイヤベガに騎乗するため蛯名正義に乗り替わりとなったが、アドマイヤベガを上回る3着となった[5]。続いて出走したジャパンカップに出走し、蛯名正義が同年のオークス優勝馬のウメノファイバーに騎乗するため柴田善臣への乗り替わりで4番人気に支持され、5着となった[6]

2000年、ラスカルスズカの鞍上には武豊が戻り、1月の万葉ステークスからの始動となった。万葉ステークスでは単勝1.1倍の1番人気に支持され、初のオープン勝ちを飾った[7]。続く阪神大賞典では昨年の菊花賞で先着を許したナリタトップロードやテイエムオペラオーとの再戦となり、馬券の人気も当馬を含めた3頭に集中した[8]。そんな中、2番人気に支持され、レースでは2着となった[8]。人気の集中した上位3頭の複勝馬券および3頭の組み合わせからなる拡大馬連(ワイド)馬券は、全て1.0倍の元返しであった[8]。続いて天皇賞(春)に出走し、3番人気で出走し、2着となった[9]金鯱賞では1番人気に支持されるも、メイショウドトウの前に3着に敗れ[10]宝塚記念では3番人気に支持されるも5着という結果だった[11]。しかしその後、右前浅屈腱炎を発症し休養することになった。

2001年、復帰戦となったキャピタルステークスでは、再び柴田善臣が騎乗し5番人気だったが6着という結果に終わり[12]、その後の有馬記念は回避した。

2002年日経新春杯では武豊が騎乗し1番人気に支持されるも6着という結果に終わり[13]京都記念を回避して出走した中山記念では、当日騎乗予定だった武豊が落馬負傷し、急遽田中勝春が騎乗し3番人気に支持され、3着となるも脚部不安により長期休養する[14]

2003年3月2日、1年ぶりの復帰戦となった中山記念では7番人気で7着に敗れた[15]。次走は初のダート戦となった3月30日のマーチステークスで9番人気で12着という結果に終わり[16]、その後右前脚浅屈腱炎を再発し引退した。

種牡馬時代

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引退翌年の2004年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションにて種牡馬となる。初年度は39頭に種付け、その後21頭が血統登録された[17]

2007年8月12日小倉競馬場で行われた2歳未勝利戦(ダート1000m)を産駒のサンレイアイシングが勝利した[18]。この勝利が産駒の中央競馬地方競馬を通じた初勝利となった。

2010年の種付けをもって種牡馬を引退した。

主な産駒

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種牡馬引退後

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北海道苫小牧市ノーザンホースパークにて乗用馬として活動[23][24]。その後、北海道岩内町の「ホーストラスト北海道」にて余生を過ごしていた。

2020年8月7日疝痛を発症、翌8日にその病状が悪化し死亡した[1]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[25]

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)

オッズ

(人気)

着順 タイム

(上がり3F)

着差 騎手 斤量

[kg]

1着馬(2着馬) 馬体重

[kg]

1999 6. 26 函館 4歳未勝利 芝1800m(良) 8 7 7 01.4 (1人) 01着 01:52.2 (36.0) -0.9 武豊 55 (マリーシャンタル) 474
7. 10 函館 北洋特別 500万下 芝2000m(良) 10 8 10 01.4 (1人) 01着 02:02.3 (35.8) -0.5 武豊 55 (ロードサクセサー) 470
8. 7 札幌 日高特別 900万下 芝2000m(稍) 8 5 5 01.4 (1人) 01着 02:01.7 (35.6) -0.1 武豊 55 (ロードクロノス) 474
9. 19 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2000m(良) 11 4 4 02.8 (2人) 03着 02:01.4 (35.6) 00.2 武豊 56 オースミブライト 478
11. 7 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 15 3 5 21.5 (4人) 03着 03:07.7 (33.9) 00.1 蛯名正義 57 ナリタトップロード 478
11. 28 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 14 4 6 10.6 (4人) 05着 02:26.5 (36.7) 01.0 柴田善臣 55 スペシャルウィーク 474
2000 1. 9 京都 万葉S OP 芝3000m(良) 10 8 10 01.1 (1人) 01着 03:13.3 (34.2) -0.2 武豊 54 トシザブイ 480
3. 19 阪神 阪神大賞典 GII 芝3000m(稍) 9 3 3 02.6 (2人) 02着 03:09.8 (35.5) 00.4 武豊 56 テイエムオペラオー 480
4. 30 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 12 2 2 04.0 (3人) 02着 03:17.7 (34.2) 00.1 武豊 58 テイエムオペラオー 478
5. 27 中京 金鯱賞 GII 芝2000m(稍) 11 7 8 01.3 (1人) 03着 01:58:8 (34.7) 00.3 武豊 57 メイショウドトウ 472
6. 25 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 11 7 8 08.6 (3人) 05着 02:14.3 (36.5) 00.5 武豊 58 テイエムオペラオー 470
2001 11. 25 東京 キャピタルS OP 芝1600m(良) 11 8 10 09.3 (5人) 06着 01:34.8 (35.7) 00.8 柴田善臣 56 プラウドウイングス 482
2002 1. 13 京都 日経新春杯 GII 芝2400m(良) 12 6 7 02.3 (1人) 06着 02:27.0 (35.0) 00.6 武豊 57 トップコマンダー 490
2. 24 中山 中山記念 GII 芝1800m(良) 14 5 7 05.4 (3人) 03着 01:45.5 (34.2) 00.1 田中勝春 57 トウカイポイント 488
2003 3. 2 中山 中山記念 GII 芝1800m(重) 12 6 7 21.3 (7人) 07着 01:49.1 (36.9) 01.5 中舘英二 57 ローエングリン 482
3. 30 中山 マーチS GIII ダ1800m(良) 16 7 13 19.6 (9人) 12着 01:54.9 (41.2) 02.9 後藤浩輝 56 スマートボーイ 480

血統表

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ラスカルスズカ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 リファール系ノーザンダンサー系
[§ 2]

*コマンダーインチーフ
Commander in Chief
1990 鹿毛
父の父
*ダンシングブレーヴ
Dancing Brave
1983 鹿毛
Lyphard Northern Dancer
Goofed
Navajo Princess Drone
Olmec
父の母
Slightly Dangerous
1979 鹿毛
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Where You Lead Raise a Native
Noblesse

*ワキア
Wakia
1987 鹿毛
Miswaki
1978 栗毛
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Hopespringseternal Buckpasser
Rose Bower
母の母
Rascal Rascal
1981 黒鹿毛 
Ack Ack Battle Joined
Fast Turn
Savage Bunny Never Bend
Tudor Jet
母系(F-No.) 9号族(FN:9-a) [§ 3]
5代内の近親交配 Raise a Native4×4=12.50%、Turn-to5×5=6.25%、Nashua5×5=6.25% [§ 4]
出典
  1. ^ JBISサーチ ラスカルスズカ 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  2. ^ netkeiba.com ラスカルスズカ 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  3. ^ JBISサーチ ラスカルスズカ 5代血統表2017年9月11日閲覧。
  4. ^ netkeiba.com ラスカルスズカ 5代血統表2017年9月11日閲覧。


  • 半兄のサイレンススズカは、宝塚記念の優勝馬。

脚注

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  1. ^ a b c ラスカルスズカ、疝痛で死す…24歳、サイレンススズカの半弟”. www.sponichi.co.jp. 2020年8月12日閲覧。
  2. ^ a b c ラスカルスズカ | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  3. ^ 4歳未勝利|1999年06月26日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  4. ^ 神戸新聞杯|1999年09月19日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  5. ^ 菊花賞|1999年11月07日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  6. ^ ジャパンカップ|1999年11月28日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  7. ^ 万葉ステークス|2000年01月09日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  8. ^ a b c 阪神大賞典|2000年03月19日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  9. ^ 天皇賞(春)|2000年04月30日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  10. ^ 金鯱賞|2000年05月27日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  11. ^ 宝塚記念|2000年06月25日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  12. ^ キャピタルステークス|2001年11月25日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  13. ^ 日経新春杯|2002年01月13日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  14. ^ 中山記念|2002年02月24日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  15. ^ 中山記念|2003年03月02日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  16. ^ マーチステークス|2003年03月30日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  17. ^ 世代・年次別(サラ系総合)|種牡馬情報|ラスカルスズカ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2024年9月23日閲覧。
  18. ^ 2歳未勝利|2007年08月12日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  19. ^ サンスポ杯阪神牝馬S|2009年04月11日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  20. ^ 読売マイラーズカップ|2013年04月21日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  21. ^ エプソムカップ|2013年06月09日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  22. ^ 毎日王冠|2014年10月12日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2020年8月12日閲覧。
  23. ^ ラスカルスズカが種牡馬を引退”. 競馬ブック. 2010年8月5日閲覧。
  24. ^ ノーザンホースパーク”. 2011年9月6日閲覧。
  25. ^ ラスカルスズカの競走成績 | 競走馬データ”. 2022年3月13日閲覧。

外部リンク

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