ラウリ・マルカネン

フィンランドのバスケットボール選手 (1997 - )

ラウリ・エリアス・マルカネンLauri Elias Markkanen, 1997年5月22日 - )は、フィンランドウーシマー県ヴァンター出身のプロバスケットボール選手。NBAユタ・ジャズに所属している。ポジションはパワーフォワード

ラウリ・マルカネン
Lauri Markkanen
クリーブランド・キャバリアーズでのマルカネン
(2021年)
ユタ・ジャズ  No.23
ポジション SF / PF
所属リーグ NBA
基本情報
国籍  フィンランド
生年月日 (1997-05-22) 1997年5月22日(27歳)
出身地 ウーシマー県ヴァンター
身長 213cm (7 ft 0 in)
体重 109kg (240 lb)
ウィングスパン 212cm  (6 ft 12 in)
キャリア情報
大学 アリゾナ大学
NBAドラフト 2017年 / 1巡目 / 全体7位[1]
プロ選手期間 2014年–現在
経歴
2014–2016HBAマースキー
20172021シカゴ・ブルズ
2021–2022クリーブランド・キャバリアーズ
2022ユタ・ジャズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ フィンランドの旗 フィンランド

来歴

編集

生い立ち

編集

フィンランドのプロバスケットボール選手だったペッカ・マルッカネン、リーッカ・マルッカネン(旧姓:エッロネン)夫妻の子として、ヴァンターで生まれた。そして小さい頃は地域のチームHoNsUでプレイし、2014年から2016年の間はヘルシンキ・バスケットボールアカデミーの男子チーム(HBA-Märsky)で活躍した。

カレッジ

編集

NBA選手を目指す為に渡米したマルカネンは2015年10月17日、NCAAディヴィジョン1に属するアリゾナ大学の男子バスケットボールチーム「ワイルド・キャッツ」に加入する事を口頭で合意し、同年11月11日に書面で正式に契約を交わした。当時、ESPN.comはマルカネンの事をアメリカ国内ならばTOP25位に入れる選手であり、「何人かのコーチは、彼は大学には1年だけの在籍でNBAドラフト候補になれる逸材だと言っている」と報じている。背番号はマイク・ビビー以来の10番を付けた。 2017年1月10日、SB Nationは「今まで見てきたカレッジバスケットボールの中で、最も優れたシューティング7フッターだ」と評価した。 同じ月、マルカネンはpac-12カンファレンスの週間最優秀選手とオスカー・ロバートソン週間最優秀選手に、同時に選出された。

また、シーズンが開始する前からシーズンが終わるまでの間に、オスカー・ロバートソン賞やカール・マローン賞など、様々な賞の受賞候補として名前を挙げられた。

2017年1月12日、マルカネンはライバル校であるアリゾナ州立大学を相手に18本のシュート試投数のうち12本を決めて30点を奪い、キャリアハイを記録した。それ以外にも13リバウンド(キャリアハイ)を3度記録するなど、シーズンを通して優秀な選手である事を証明した。

2017年3月6日、マルカネンはオールアメリカン3rdチームに選出された。また、同時にPac-12カンファレンス内のオール1stチームと、Pac-12カンファレンス内の大学1年生の1stチームにも選出されている。

上記のような活躍を残したことで、ESPN.comが報じていた通りにマルカネンは1年のみ大学に在籍して、2017年のNBAドラフト候補となる事を宣言した。

シカゴ・ブルズ

編集

2017年のNBAドラフトにおいてミネソタ・ティンバーウルブズから全体7位で指名された後、ドラフト会議当日にジミー・バトラーザック・ラヴィーンなどが絡んだ大型トレードが成立し、交渉権がシカゴ・ブルズへ移動[1]。7月5日に正式にブルズと契約した[2]。ルーキーシーズンとなった2017-18シーズン開幕戦のトロント・ラプターズ戦でいきなり先発起用され、17得点、8リバウンドを記録し、NBAデビューを飾った[3]。2018年1月10日に行われたニューヨーク・ニックス戦でキャリア・ハイとなる33得点を記録、試合はダブルオーバータイムの末、ブルズが122-119で勝利した[4]。2018年1月28日に行われたミルウォーキー・バックス戦で17得点を記録、これで通算721得点となりハンノ・モットーラが保持していた715得点を更新し、フィンランド出身選手の最多得点記録となった[5]。 

クリーブランド・キャバリアーズ

編集

2021年8月28日に3チーム間のサイン・アンド・トレードクリーブランド・キャバリアーズへ移籍し、キャバリアーズと4年総額6700万ドルの契約を結んだ[6]

ユタ・ジャズ

編集

2022年9月3日にドノバン・ミッチェルとのトレードで、コリン・セクストンオチャイ・アバジ、3つのドラフト1巡目指名権、2つのドラフト1巡目指名交換権と共にユタ・ジャズへ移籍した[7]。ジャズではエースとして飛躍し、2023年のNBAオールスターゲームではスターターに選ばれた。


個人成績

編集
略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

レギュラーシーズン

編集
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2017–18 CHI 68 68 29.7 .434 .362 .843 7.5 1.2 .6 .6 15.2
2018–19 52 51 32.3 .430 .361 .872 9.0 1.4 .7 .6 18.7
2019–20 50 50 29.8 .425 .344 .824 6.3 1.5 .8 .5 14.7
2020–21 51 26 25.8 .480 .402 .826 5.3 .9 .5 .3 13.6
2021–22 CLE 61 61 30.8 .445 .358 .868 5.7 1.3 .7 .5 14.8
2022–23 UTA 66 66 34.4 .499 .391 .875 8.6 1.9 .6 .6 25.6
2023–24 55 55 33.1 .480 .399 .899 8.2 2.0 .9 .5 23.2
通算 403 377 31.0 .459 .375 .866 7.3 1.5 .7 .5 18.1
オールスター 1 1 25.9 .462 .167 --- 7.0 .0 .0 .0 13.0

カレッジ

編集
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2016–17 アリゾナ 37 37 30.8 .492 .423 .835 7.2 .9 .4 .5 15.6

フィンランド代表

編集

2015年にU-18FIBAヨーロッパ選手権に、フィンランド代表として招集され、試合平均18.2点の好成績を残した。

翌年2016年のU-20のFIBAヨーロッパ選手権にもフィンランド代表選手として招集され、決勝トーナメントで試合平均24.9点を記録して得点王とオール・トーナメント・チームに輝いている。

人物

編集
  • 兄が2人いて、そのうちの1人はプロサッカー選手であるエーロ・マルカネンである。
  • 両親は共にバスケットボール選手としてフィンランド代表選手として選出された事があり、親子2代でフィンランド代表として国際大会に出場している。
  • 2018年2月2日、第一子が誕生した[8]

脚注

編集
  1. ^ ウルブズとブルズがジミー・バトラーを含むトレード成立を発表 NBA JAPAN
  2. ^ Bulls sign Lauri Markkanen
  3. ^ Bulls rookie Lauri Markkanen made debut in the NBA with 17 points and 8 rebounds
  4. ^ Chris Barnewall (January 11, 2018). “Lauri Markkanen's eight 3-pointers are the most by a 7-footer since Dirk Nowitzki” (英語). cbssports.com. CBS Sports. January 13, 2018閲覧。
  5. ^ Joonas Kuisma (2018年1月29日). “Möttölä ei menettänyt yöuniaan, kun Markkanen meni ohi pistetilastossa – "Tämän kauden vähiten yllättävä ennätys Laurilta"” (フィンランド語). yle.fi. フィンランド国営放送. 2018年2月14日閲覧。
  6. ^ Cavaliers Acquire Lauri Markkanen” (英語). Cleveland Cavaliers. 2021年8月29日閲覧。
  7. ^ Cavs Acquire Three-Time All-Star Donovan Mitchell” (英語). www.nba.com. 2022年9月4日閲覧。
  8. ^ Dominic Baciocco (2018年2月2日). “Class of 2036? Former Arizona Wildcat Lauri Markkanen welcomes first child ahead of NBA All-Star weekend” (英語). tucson.com. Arizona Daily Star. 2018年2月14日閲覧。

外部リンク

編集