ヨーロッパカーリング選手権
ヨーロッパカーリング選手権(ヨーロッパカーリングせんしゅけん、英語: European Curling Championships)は、世界カーリング連盟(WCF)が主催するカーリングの欧州選手権。4人制の男子および女子の競技が1975年から毎年12月頃に同会場で開催される[1]。2012年まで、ヨーロッパカーリング連盟(ECF)の主催で開催された[2]。
ヨーロッパカーリング選手権 | |
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概要 | |
主催 | 世界カーリング連盟 |
協賛 | Le Gruyère AOP Switzerland |
開始年 | 1975年 |
前回優勝 (2022年) | |
男子 | スコットランド |
女子 | デンマーク |
出場資格
編集ヨーロッパゾーンの国・地域が出場可能。出場する場合は国内の選考会を兼ねた大会等で代表を決めなくてはならない。2005年に行われた大会で出場した国・地域は男子29、女子24。
なお、イギリスとアイルランドについては、イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドカーリング協会(アイルランド・北アイルランド)と地域別に別れて代表を送っている。
試合形式
編集2018年シーズン以降
編集A、B、Cの3つのディビジョンに分けられている
ディビジョンA
編集男女ともに10チームで争われる。ラウンドロビンで上位4チームを決め、1位対4位、2位対3位の準決勝に続き、3位決定戦、決勝戦が行われる。
下位2チームが翌年ディビジョンBへ降格する。
ディビジョンB
編集男子は16チーム、女子は16チームで争われる。女子のフォーマットはディビジョンAと同じ。
男子は、8チーム2グループに分けラウンドロビンを行う。各組1位は準決勝に進む。A組2位対B組3位、A組3位対B組2位プレーオフを行い、勝者が準決勝へ進む。
男子は降格プレーオフも行われ、各組8位同士が対戦し、敗者は降格し、勝者は各組7位同士の対戦の敗者と戦い、その対戦で負けたチームは降格する。
上位2チームは、翌年ディビジョンAに昇格し、下位2チームはディビジョンCへ降格する。
ディビジョンC
編集前年度ディビジョンBに降格したチームと、ディビジョンA、Bに属しないのエントリーチームで争われる。
大会参加チーム数と使用可能シート数により、WCFがフォーマットを変更する。2021年以降はディビジョンAと同じ形式で開催されている。
上位2チームは、翌年ディビジョンBへ昇格する。
世界選手権の代表決定
編集パンコンチネンタルカーリング選手権の開催に伴って、男女ともにディビジョンAの上位7チームが世界選手権の参加権を獲得する。開催国が含まれる場合は、開催国を除く、上位6チームとなる。ただし、前年の世界選手権の結果によって13番目の参加チームを決定しヨーロッパとヨーロッパ以外で比較し、ヨーロッパがよいときはこの大会の出場枠は1つ増える。
2018年は男女ともにディビジョンAの上位7チームが世界選手権の出場権を得、8位、9位のチームは世界最終予選への参加権を得た。
2019年は男子ディビジョンAの上位8チーム、女子はディビジョンAの上位7チームが正解選手権の出場権を得、男子の9位、10位の2チーム、女子の8位、9位の2チームは世界最終予選への参加権を得た。
2021年は、2019年の出場に加えて、男子のディビジョンBの上位3チーム、女子のディビジョンBの上位2チームも世界最終予選ヘの参加権を得た。
2017年シーズン以前
編集本大会はAとBの2つのグループに分けられている。
グループA
編集グループAは男女ともに10ヶ国からなる。試合形式は男女共通。
- 予選
- ラウンドロビントーナメント(総当りリーグ戦)により上位4ヶ国と下位2ヶ国を決定する。予選全日程を終了した時点で決定できない場合はタイブレークで順位を決定して進出国を決める。
- 決勝
- 決勝トーナメントは以下の順序で行われる。
- 予選1-4位同士と予選2-3位同士の準決勝。
- 準決勝の敗者同士 による3位決定戦。3位と4位が決定。
- 準決勝の勝者同士 による決勝。1位と2位が決定。
グループB
編集BグループはAグループに属する国以外の参加国から成る。試合形式は男女共通。
- 予選
- 均等に2つのグループ(仮にaとbとする)に分け、ラウンドロビントーナメント(総当りリーグ戦)により各組上位2ヶ国を決定する。予選全日程を終了した時点で勝敗数が並び上位国を決定できない場合はタイブレークで順位を決定して進出国を決める。3位以下のチームは勝敗数が同一でも順位は同じとなる。
- 決勝
- 決勝トーナメントは以下の順序で行われる。
- aグループ予選1位とbグループ予選2位同士とaグループ予選2位とbグループ予選1位同士の準決勝。
- 準決勝の敗者同士 による3位決定戦。3位と4位が決定。
- 準決勝の勝者同士 による決勝。1位と2位が決定。
その他
編集- グループの入れ替え
- Aグループの9位と10位は次のシーズンにBグループに降級、逆にBグループの1位と2位がAグループに昇級する。
- 世界選手権の代表決定
- Aグループの最終順位1~7位は自動的に世界選手権の出場権を獲得。
- Aグループの8位はBグループの1位と2戦先勝制の試合を行い、勝った国が世界選手権の出場権を獲得する。
歴代大会
編集男子
編集女子
編集メダル獲得数
編集2022年大会の終了時点におけるメダル獲得数。
男子
編集順位 | 国/地域 | 金 | 銀 | 銅 | 計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | スコットランド (SCO) | 15 | 7 | 8 | 30 |
2 | スウェーデン (SWE) | 12 | 15 | 5 | 32 |
3 | スイス (SUI) | 8 | 7 | 11 | 26 |
4 | ドイツ (GER) | 6 | 1 | 3 | 10 |
5 | ノルウェー (NOR) | 5 | 12 | 11 | 28 |
6 | フィンランド (FIN) | 1 | 0 | 2 | 3 |
7 | デンマーク (DEN) | 0 | 5 | 5 | 10 |
8 | イタリア (ITA) | 0 | 0 | 4 | 4 |
9 | チェコ (CZE) | 0 | 0 | 1 | 1 |
計 (国/地域数: 9) | 47 | 47 | 50 | 144 |
女子
編集順位 | 国/地域 | 金 | 銀 | 銅 | 計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | スウェーデン (SWE) | 21 | 12 | 4 | 37 |
2 | ドイツ (GER) | 8 | 1 | 6 | 15 |
3 | スイス (SUI) | 6 | 11 | 13 | 30 |
4 | スコットランド (SCO) | 4 | 12 | 8 | 24 |
5 | ロシア (RUS) | 4 | 1 | 1 | 6 |
6 | ノルウェー (NOR) | 2 | 4 | 7 | 13 |
7 | デンマーク (DEN) | 2 | 3 | 8 | 13 |
8 | イタリア (ITA) | 0 | 2 | 1 | 3 |
9 | フランス (FRA) | 0 | 1 | 0 | 1 |
10 | イングランド (ENG) | 0 | 0 | 1 | 1 |
フィンランド (FIN) | 0 | 0 | 1 | 1 | |
計 (国/地域数: 11) | 47 | 47 | 50 | 144 |
総計
編集順位 | 国/地域 | 金 | 銀 | 銅 | 計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | スウェーデン (SWE) | 33 | 27 | 9 | 69 |
2 | スコットランド (SCO) | 19 | 19 | 16 | 54 |
3 | スイス (SUI) | 14 | 18 | 24 | 56 |
4 | ドイツ (GER) | 14 | 2 | 9 | 25 |
5 | ノルウェー (NOR) | 7 | 16 | 18 | 41 |
6 | ロシア (RUS) | 4 | 1 | 1 | 6 |
7 | デンマーク (DEN) | 2 | 8 | 13 | 23 |
8 | フィンランド (FIN) | 1 | 0 | 3 | 4 |
9 | イタリア (ITA) | 0 | 2 | 5 | 7 |
10 | フランス (FRA) | 0 | 1 | 0 | 1 |
11 | イングランド (ENG) | 0 | 0 | 1 | 1 |
チェコ (CZE) | 0 | 0 | 1 | 1 | |
計 (国/地域数: 12) | 94 | 94 | 100 | 288 |
出典
編集- ^ “Results & Statistics” (英語). World Curling Federation (2021年). 2021年12月19日閲覧。
- ^ “European Curling Federation” (英語). European Curling Federation (2013年). 2013年6月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月19日閲覧。
- ^ “European Curling Championships 2012” (英語). World Curling Federation (2012年). 2013年4月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月19日閲覧。
- ^ “Le Gruyère European Curling Championships 2013” (英語). World Curling Federation (2013年). 2018年2月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月19日閲覧。
- ^ a b “Five 2020–2021 season world qualification events cancelled” (英語). 世界カーリング連盟 (2020年9月1日). 2020年9月1日閲覧。
- ^ “Le Gruyère AOP European Curling Championships 2019” (英語). World Curling Federation (2021年). 2021年12月19日閲覧。
- ^ “Scotland win Le Gruyère AOP European Curling Championships 2022 men’s title” (英語). 世界カーリング連盟 (2022年11月26日). 2022年12月5日閲覧。
- ^ “Denmark win Le Gruyère AOP European Curling Championships 2022 women’s title” (英語). 世界カーリング連盟 (2022年11月26日). 2022年12月5日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- ヨーロッパカーリング連盟 [リンク切れ]
- 世界カーリング連盟
- European Curling Championships - 世界カーリング連盟データベース