マヨヒガ (ゲーム)
『マヨヒガ』は、2004年7月9日にフリーウェアとして公開されたRPGツクール2000製のアドベンチャーゲーム。関連作品である『オシチヤ』については後述する。
ジャンル | 「探索アドベンチャーゲーム」 |
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対応機種 | Microsoft Windows(7/95) |
開発元 | oumi(逢海、サークル名:小麦畑) |
人数 | 1人 |
メディア | ダウンロードゲーム |
発売日 | 2004年7月9日 |
最新版 | 1.2/ 2006年4月30日 |
エンジン | RPGツクール2000 |
その他 | フリーウェア |
マヨヒガ
編集概要
編集祭りがあった日の夜にさらわれた主人公の幼い少女が、妖怪の住む屋敷からの脱出を試みるというストーリーとなっている。ゲーム中に登場するアイテムは装備することによって効果を発揮する。そして「松ヤニ玉」は印のついた提灯の前で使用すると「影小僧」からヒントをもらうことができ、特定の場所ではイベントも発生する。なお本作には5種類のエンディングデモが用意されている。
作者oumi(逢海)は、題材として「調べ物しなくてもまあまあ前提知識がある民俗系」を選び、僅か10日間で完成させた作品であったと述べている[1]。
評価
編集ふりーむのレビュー記事では「RPGツクールを使った謎解きアドベンチャーだけに最初は少し違和感を感じた」としつつも、「ユニークなキャラが数多く存在し、緊迫した化け物屋敷の中でありながらも、どこか和やかな雰囲気で物語が進む点に好感が持てた」と評されている。また「目立ったシステムは無いものの、一つ一つの設定や"謎"がしっかりできて」いる点も評価されている[2]。
朝日新聞のコーナー「ソフ得」では「随所になかなかのセンスが光って」いると評価された[3]。このコーナーを担当した鐸木能光は「ストーリーの背景にある『教養』や哲学がかいま見られる」作品であり、「質の高いソフトが無料公開されている」ことに「同じ『娯楽作家』としては複雑な気持ちになる」と述べている[4]。
オシチヤ
編集ジャンル | 「探索アドベンチャーゲーム」 |
---|---|
対応機種 | Microsoft Windows(7/95) |
開発元 | oumi |
人数 | 1人 |
メディア | ダウンロードゲーム |
発売日 | 2006年6月8日 |
最新版 | 2.08/ 2013年10月5日 |
エンジン | RPGツクール2000 |
その他 |
フリーウェア 要RPGツクール2000 RTP コンテストパーク銅賞受賞作 |
『オシチヤ』は、コンテストパークWeb 2006 summer(2006年6月8日結果発表)において銅賞を受賞したRPGツクール2000製のアドベンチャーゲーム。
概要
編集作者oumiは「『マヨヒガ』に出すことができなかった大好きな妖怪たち」を登場させるために制作したとしており[5]、「妖怪好きが作ったので、ウロウロする妖怪を見て楽しんでくれるとうれしい」と述べている[6]。また「勢いで作った」とされる『マヨヒガ』とは「別切り口」による作品であって、それぞれ「扱っている要素」が異なるとも述べている[1]。
主人公の幼い「おんなのこ」が、すねこすりの助力を得て妖怪の住む屋敷から脱出するというストーリーになっている。「おんなのこ」とすねこすりはそれぞれが異なる能力を持っており、プレイヤーは操作キャラクターを切り替えながらゲームを進めてゆく。『マヨヒガ』と同じくアイテムは装備することによって効果を発揮する。そして本作には7種類のエンディングデモが用意されている。
なお『マヨヒガ』や『オシチヤ』におけるチュートリアルのステップアップ設計について、oumiは「当時はそんなに意識してなかった」としながらも「プレイヤーはテキストで説明されても読み流す」ため「プレイしている中で、自然とルールを覚えられる構造がいい」との考えを述べている[7]。
評価
編集コンテストパークでは「凝ったゲームシステムを持つ完成度の高い作品」と評価されて銅賞を受賞している。一方で「難解な謎解きイベントが多く、なかなかシナリオを進められないジレンマを強く感じてしまった」「もっとストーリー性の強い作品に仕上げてほしかった」「もしくは謎解きイベントをもっと物語と絡められたら、よかったかもしれない」とも評されている[6]。
またベクターの「新着ソフトレビュー」では、「最大の魅力は、やはりシステムを活かした『謎解き』だろう」と評価されており、「『すねこすり』をはじめとする、奇妙な妖怪たちによる独特の世界観も楽しい」と評されている。またゲーム中に登場する「妖怪図鑑」を埋める楽しみもあるともされている[5]。
Crowdrive Gamesでは、『マヨヒガ』と『オシチヤ』について「むかし話のような雰囲気の、すこし不思議な世界を覗くことができる」作品と評しており、民俗学に関心をもつ作者だからこそ作ることができたゲームであるとしている[8]。
脚注
編集- ^ a b 第8回 oumiさん・羅伊紀さん(「冠を持つ神の手」作者)「トイレが素敵なゲームは素晴らしいということですね」 フリゲれびゅわーず 2011年9月10日
- ^ マヨヒガ レビュー ふりーむ!
- ^ “ソフ得! マヨヒガ(作者・Oumi)作者のセンス光るゲーム”. 2006年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月11日閲覧。
- ^ 第156回 マヨヒガ 作者 逢海(oumi) More ソフ得! =ソフトの宝島=
- ^ a b オシチヤ - 新着ソフトレビュー ベクター 2006年7月22日
- ^ a b “コンテストパークWeb 2006 summer Bronze”. 2006年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年12月1日閲覧。
- ^ 名作フリーゲーム制作者が考える「ゲームの作り方」のコツとは? 小麦畑主宰 oumi氏インタビュー もぐらゲームス 2015年1月10日
- ^ 世界観の”題材”から見る「小麦畑」制作の4作品 Crowdrive Games 2015年2月4日