マッティナータ (レオンカヴァッロ)

マッティナータ』(: Mattinata)は、ルッジェーロ・レオンカヴァッロ1904年に作詞・作曲した歌曲。『朝の歌』とも訳され、レオンカヴァッロの歌曲のうち最も有名な作品である。演奏時間はおよそ2分。

概要

編集

マッティナータとは、イタリア語で「敬愛する人物のために、その人物がいる建物の窓の下で明け方に奏される音楽」を意味し[1]、夕方に奏されるセレナータと対をなす。本作は、グラモフォン社(現HMV)の求めに応じて書かれ、エンリコ・カルーソに献呈されている。1904年4月8日エンリコ・カルーソーの独唱、作曲者自身のピアノ伴奏により最初の録音が行われた。テノール歌手のレパートリーの一つとして盛んに演奏される。ルチアーノ・パヴァロッティの愛唱曲であり、三大テノール公演でもよく歌われた。

歌詞

編集
イタリア語 日本語大意

L'aurora di bianco vestita
Già l'uscio dischiude al gran sol;
Di già con le rosee sue dita
Carezza de' fiori lo stuol!
Commosso da un fremito arcano
Intorno il creato già par;
E tu non ti desti, ed invano
Mi sto qui dolente a cantar.

Metti anche tu la veste bianca
E schiudi l'uscio al tuo cantor!
Ove non sei la luce manca;
Ove tu sei nasce l'amor.

Ove non sei la luce manca;
Ove tu sei nasce l'amor.

白い衣をまとった夜明けは
もう大いなる太陽に扉を開けて
バラ色の指で
花々を愛撫する!
あたりのものは皆
神秘的なさざめきに揺れているようだ
なのにあなたは目覚めない
私は空しく歌うばかり

あなたも白い衣をまとい
歌い手のため扉を開けてくれないか!
あなたのいない所に光は無く
あなたのいる所に愛は生まれる

あなたのいない所に光は無く
あなたのいる所に愛は生まれる

脚注

編集
  1. ^ 他に「朝の間、午前中」「昼間興行(マチネー)」の意味もある。

参考文献

編集

外部リンク

編集