ベルリンのモダニズム集合住宅群

ベルリンのモダニズム集合住宅群」(ベルリンのモダニズムしゅうごうじゅうたくぐん)は、ユネスコ世界遺産リスト登録物件の一つで、ドイツの世界遺産としては、「ヴァイマルとデッサウのバウハウスとその関連遺産群」や「ツォルフェアアイン炭鉱業遺産群」の第12採掘坑などに続く、モダニズム建築の世界遺産である。

世界遺産 ベルリンのモダニズム
集合住宅群
ドイツ
グロースジードルング・ジーメンスシュタット
グロースジードルング・ジーメンスシュタット
英名 Berlin Modernism Housing Estates
仏名 Cités du modernisme de Berlin
面積 88.1 ha (緩衝地域 225 ha)
登録区分 文化遺産
登録基準 (2), (4)
登録年 2008年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
使用方法表示

世界遺産登録の対象になっているのは、ベルリンにある6つの集合住宅ジードルング)である。ガルテンシュタット・ファルケンベルクドイツ語版を除けば、それらの建築は1920年代後半から1930年代初頭、つまりヴァイマル共和国期のことである。集合住宅は公的な要請に基づいて建てられたものであり、社会権を世界で初めて制定したヴァイマル憲法に見られるような、当時の低所得者層に関する生活環境改善が背景にあった。

実際の設計や建築に当たったのは、バウハウスの初代校長ヴァルター・グロピウスのほか、 ブルーノ・タウトマルティン・ヴァグナーハンス・シャロウンといった当時の代表的な建築家たちであり、新しい建材やデザインによって衛生的で快適な住宅作りが進められた。

世界遺産登録に当たっては、ジードルングそれ自体の建築物としての評価はもとより、後に世界の集合住宅の様式にも影響を及ぼした点なども評価された。

登録基準

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この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (2) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。
  • (4) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

登録対象の一覧

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住宅地名 所在地 建設年代 設計者 建築家 画像
ガルテンシュタット・ファルケンベルクドイツ語版 トレプトウ=ケーペニック区ボーンスドルフ英語版 1913年- 1916年 ブルーノ・タウト ブルーノ・タウト
ハインリヒ・テッセノウ英語版
 
ジードルング・シラーパルクドイツ語版 ミッテ区ヴェディング英語版 1924年 - 1930年 ブルーノ・タウト ブルーノ・タウト
マックス・タウト英語版(再建)
ハンス・ホフマン(増築)
 
グロースジードルング・ブリッツドイツ語版 ノイケルン区ブリッツ英語版 1925年-1930年 ブルーノ・タウト ブルーノ・タウト
マルティン・ヴァグナー
 
ヴォーンシュタット・カール・レギーンドイツ語版 パンコウ区プレンツラウアー・ベルク 1928年-1930年 ブルーノ・タウト ブルーノ・タウト
フランツ・ヒリンガードイツ語版
 
ヴァイセ・シュタットドイツ語版 ライニッケンドルフ区 ライニッケンドルフ英語版 1929年-1931年 オットー・ルドルフ・サルフィスベルクドイツ語版
マルティン・ヴァグナー(総指揮)
オットー・ルドルフ・サルフィスベルク
ブルーノ・アーレンツドイツ語版
ヴィルヘルム・ビューニングドイツ語版
 
グロースジードルング・ジーメンスシュタットドイツ語版 シャルロッテンブルク=ヴィルマースドルフ区北シャルロッテンブルク英語版 1929年-1934年 ハンス・シャロウン
マルティン・ヴァグナー(総指揮)
ハンス・シャロウン
ヴァルター・グロピウス
オットー・バルトニングドイツ語版
フレッド・フォルバート英語版
フーゴー・ヘーリングドイツ語版
パウル・ルドルフ・ヘニングドイツ語版
 

関連項目

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