カプロン酸(カプロンさん、caproic acid)は直鎖飽和カルボン酸である。IUPAC系統名ではヘキサン酸 (hexanoic acid) となる。消防法に定める第4類危険物 第3石油類に該当する[3]

カプロン酸
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識別情報
CAS登録番号 142-62-1 チェック
PubChem 8892
ChemSpider 8552 チェック
UNII 1F8SN134MX チェック
EC番号 205-550-7
KEGG C01585 チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL14184 チェック
バイルシュタイン 773837
Gmelin参照 185066
特性
化学式 C6H12O2
モル質量 116.16 g mol−1
外観 Oily liquid[1]
匂い ヤギのような
密度 0.929 g/cm3[2]
融点

−3.4℃ [1]

沸点

205.8℃ [1]

への溶解度 1.082 g/100 mL[1]
溶解度 エタノール、ジエチルエーテルに溶ける
酸解離定数 pKa 4.88
磁化率 −78.55·10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 1.4170
粘度 3.1 mP
危険性
GHSピクトグラム 腐食性物質急性毒性(高毒性)
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H311, H314
Pフレーズ P260, P264, P280, P301 330 331, P302 352, P303 361 353, P304 340, P305 351 338, P310, P312, P321, P322, P361, P363
NFPA 704
1
3
0
引火点 103 °C (217 °F; 376 K) [2]
発火点 380 °C (716 °F; 653 K)
爆発限界 1.3 - 9.3%
半数致死量 LD50 3000 mg/kg (ラット, 経口)
関連する物質
関連物質 吉草酸エナント酸
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

性質

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融点 −3 °C沸点 205 °C の無色の液体。ヤギの体臭様のきわめて不快な臭いを有する。カプリ (capri) とはヤギ (Capra aegagrus) のことであり、ヤギの毛の油の分解物から得られたことによる。

存在

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酪酸などと共に、バターに含まれている。

出典

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  1. ^ a b c d The Merck Index: An Encyclopedia of Chemicals, Drugs, and Biologicals (11th ed.), Merck, (1989), ISBN 091191028X 
  2. ^ a b Record 労働安全衛生研究所(IFA)英語版発行のGESTIS物質データベース
  3. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
C5:
吉草酸
飽和脂肪酸 C7:
エナント酸