プレプレ(Kple Kple, Kplè Kplè, Kplé Kplé, Kplé-Kplé, Kplekple)とは、コートジボワールバウレ人により製作された仮面で、ゴリという伝統的な行事に用いられる複数種の仮面の中の一つである。

意匠

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この仮面には様々なデザインのものが存在するが、いずれにも共通する要素として2本の、平面的な顔面、2つのを剥き出しにしたが挙げられる。太陽バッファロー[1]あるいはヤギ[2]などの若い動物を象徴するものであり、により性別が区別される[注 1]が、後述するゴリの流れ全体の中では男性的なモチーフとして扱われる[3]

用途・役割

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この仮面は葬式娯楽の目的で催されるゴリGoli, Goly)という舞踏の際に用いられる四種類の仮面のうち、最初に登場するものである。ラフィアヤシの葉でできた衣裳に全身を包んだ二人の若い男性の踊り手が被り、荒々しい踊りを披露する。その後、動物の頭部を模したゴリグレン(Goli glen または Goli Gulin)、角の生えたパンプレ(Kpan Pre)、人間の顔を模したパン(Kpan)の順でそれぞれ二人組となった踊り手が後に続く[3][4]。この様にプレプレは他の立派な登場人物を引き立てるための前座としての性格が目立ち、ゴリを社会の縮図と見立てた場合、最下層の未熟な成員を表す役割も担っている[2]。しかし、年少男子を表すという点は共通するものの先述の順番以外でゴリが執り行われた事例も報告されている[5][注 2]

ポップカルチャーへの影響

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この仮面はゴリとは全く無関係なポップカルチャーにおいて何らかのモチーフとされている場合がある。たとえばハービー・ハンコックの『ヘッド・ハンターズ』のカバージャケットに描かれているハンコックの容姿に関して、頭部が「バウレの仮面の口の位置をアナログVUメーターにしたもの」と形容された例があり[6]、プレプレを参考とした可能性が窺われる[7]。また、ゲーム『ファイナルファンタジーXIV』にも武器アイテムとして「プレプレ」(Kple Kple)というものが登場する。

ギャラリー

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脚注

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注釈

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  1. ^ ただしその詳細については混乱が見られ、Werness (2003:119) では赤が雄で黒が雌とされているのに対し、Newton (2001:73) では全く正反対の説明がなされている。
  2. ^ この報告における具体的な登場順は次の通り。1番目: パンプレ、2番目: ゴリグレン、3番目: プレプレ、4番目: パン。

出典

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  1. ^ Segy (1976).
  2. ^ a b Alexander & Day (1991:C-26).
  3. ^ a b Werness (2003:119).
  4. ^ Cole (1985:58).
  5. ^ 小川 (1999:135).
  6. ^ Feld (1996:6).
  7. ^ Werness (2003:119) の挿絵も参照。

参考文献

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英語:

日本語:

  • 小川, 弘『アフリカのかたち POWER OF FORM―African Art in Japanese Collections』里文出版、1999年。ISBN 4-89806-104-4