ブルカノ式噴火(ブルカノしきふんか 英語: Vulcanian eruption)とは、火山噴火様式のひとつである。ブルカノ式噴火は安山岩マグマを噴出する火山に多く見られる。爆発的な噴火を伴い、火山灰、火山弾などを噴出するとともに、粘り気の強い溶岩が流出する。日本では浅間山阿蘇山桜島などの噴火がこれに該当する[1]

ブルカノ式噴火: 1 噴煙柱, 2 火山礫, 3 溶岩泉, 4 降灰, 5 火山弾, 6 溶岩流, 7 溶岩と火山灰の層, 8 地層, 9 岩床, 10 火道, 11 マグマ溜り, 12 岩脈

由来

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名前の由来は、火山学ジュゼッペ・メルカリが、イタリアブルカノ火山噴火(1888–1890年)の際に「vulcanian」と使用したことから。

特徴

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50%以上が新鮮でない物質の大量の噴石、大抵102 - 106トンが排出される[2]。噴火間隔は、1分以下から約一日まで変化する。溶岩流もブルカノ式噴火につきものである[3][4]。ガス噴出段階では、散発的な大砲の様な爆発が特徴的である[5]。これらのガスの爆発は超音速に達し、衝撃波を発生させる[6]

脚注

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  1. ^ 吉田武義・西村太志・中村美千彦『火山学』共立出版〈現代地球科学入門シリーズ〉,2017年,pp.132-133
  2. ^ Murai, I. & Hosoya, Y., 1964, Earthquake Research Institute Tokyo Bulletin, 42, 203–36
  3. ^ Melson, W.G. & Saenz, R., 1973, Bulletin of Volcanology, 37, 416–37
  4. ^ Stith, J.L. et al., 1977, Geophysical Research Letters,4, 259–62
  5. ^ Minakami, T., 1950, Bulletin of Volcanology, 10, 59–87
  6. ^ Nairn, I.A. & Self, S.J., 1978, Journal of Volcanology and Geothermal Research, 3, 39–60