ビューチフルドリーマーカップ
ビューチフルドリーマーカップ[1]は、岩手県競馬組合が施行する地方競馬の重賞競走である。正式名称は「スポーツニッポン杯 ビューチフルドリーマーカップ」、スポーツニッポン新聞社が優勝杯を提供している。
ビューチフルドリーマーカップ | |
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ビューチフルドリーマー | |
開催国 | 日本 |
主催者 | 岩手県競馬組合 |
競馬場 | 盛岡競馬場 |
創設 | 1975年(2000年に重賞へ格上げ) |
2024年の情報 | |
距離 | ダート2000m |
格付け | M1 |
賞金 |
1着賞金600万円 |
出走条件 | サラブレッド系3歳以上牝馬オープン・地方競馬全国交流 |
負担重量 | 定量(3歳53kg、4歳以上55kg) |
出典 | [1] |
岩手県の小岩井農場に輸入された繁殖牝馬ビューチフルドリーマーを記念して創設された競走である[2]。同馬の馬名に中点はないが、2014年までの競走名は「ビューチフル・ドリーマーカップ」と中点を入れて表記されていたため、一部の資料では中点ありの表記が残存しているものもある[3](後述)。
概要
編集創設は1975年であるが、長らく特別競走として行われ、2000年に重賞に格上げされている。重賞格上げ後の出走条件は2000年から東日本地区、2002年から東日本と九州地区、2005年から地方競馬全国交流となっている。いずれもサラブレッド系3歳以上牝馬。2007年は馬インフルエンザの影響により岩手所属馬のみで行われた。
2010年からはGRANDAME-JAPAN・古馬シーズンに指定された。また、2019年現在JBCレディスクラシックの指定競走となっている。
2011年は東日本大震災の影響で水沢競馬が中止されたため、盛岡競馬場ダート2000mで施行された。
2016年に岩手競馬で重賞格付け制度が開始され、M1に格付けされた。
2020年までは水沢競馬場ダート1900mで施行されていた。近年は、2021年・2022年・2024年は盛岡競馬場ダート2000m、2023年は水沢競馬場ダート2000mで施行されている[4]。
本競走はスタリオンシリーズ競走に指定されている。
条件・賞金等(2024年)
編集競走名称の変遷
編集1975年に競走が新設された際は「ビューティフルドリーマーカップ」と表記されていた。ところが翌1976年から一般紙面で「B・ドリーマーカップ」という略称が用いられ始め、その時期を境として「ビューチフル・ドリーマーカップ」という名称で、中黒(・)を用いた表記が広まり始め、岩手競馬側でも中黒入りの名称を正式名称として用いてきた。しかし、「馬の名前に中黒が入るのはおかしい」と本来の名称に戻すべきであるとの意見があり、2015年の競走では中黒のない「ビューチフルドリーマーカップ」という表記に戻された経緯がある[2]。
競馬ライターの横川典視が過去の競走記事を当たった分析では、競走名を掲載した折に「ビューチフル」を「B」と省略する際に省略記号の(.)が適用された。そこから転じて中黒と判断され、中黒入りの競走名称が広まったのではないか、と分析している[2]。
歴代優勝馬
編集2000年以降。
回数 | 施行日 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | 所属 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 馬主 |
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第26回 | 2000年9月24日 | 水沢 | D1900m | ラフレシアダンサー | 牝5 | 水沢 | 2分02秒8 | 菅原雅文 | 佐々木恒 | 吉田榮子 |
第27回 | 2001年9月30日 | 盛岡 | D1800m | カネサイジョオー | 牝6 | 水沢 | 1分57秒0 | 村上忍 | 小野寺三男 | 齋藤きえ子 |
第28回 | 2002年9月29日 | 盛岡 | D1800m | セイントリーフ | 牝4 | 水沢 | 1分55秒0 | 菅原勲 | 鈴木七郎 | 内海正章 |
第29回 | 2003年9月29日 | 盛岡 | D1800m | サクラティアラ | 牝5 | 盛岡 | 1分55秒3 | 沢田盛夫利 | 葛西勝幸 | 櫻井和子 |
第30回 | 2004年10月10日 | 盛岡 | D1800m | ハイフレンドトーレ | 牝5 | 水沢 | 1分53秒1 | 村上忍 | 佐藤浩一 | 高橋顯輔 |
第31回 | 2005年10月9日 | 盛岡 | D1800m | ドリームチャッター | 牝3 | 北海道 | 1分53秒6 | 岩橋勇二 | 成田春男 | 平田一雄 |
第32回 | 2006年10月8日 | 盛岡 | D1800m | サイレントエクセル | 牝3 | 水沢 | 1分52秒5R | 板垣吉則 | 千葉博 | 道地房男 |
第33回 | 2007年8月26日 | 水沢 | D1900m | サイレントエクセル | 牝4 | 水沢 | 2分02秒3 | 板垣吉則 | 千葉博 | 道地房男 |
第34回 | 2008年8月31日 | 水沢 | D1900m | ジュリア | 牝5 | 盛岡 | 2分00秒4 | 齋藤雄一 | 小西重征 | 組)SEEDS |
第35回 | 2009年8月30日 | 水沢 | D1900m | クインオブクイン | 牝7 | 水沢 | 2分01秒6 | 村上忍 | 櫻田康二 | 中部建材(株) |
第36回 | 2010年8月30日 | 水沢 | D1900m | マイネベリンダ | 牝5 | 盛岡 | 2分01秒6 | 齋藤雄一 | 小西重征 | 新井昭二 |
第37回 | 2011年8月29日 | 盛岡 | D2000m | マチカネオイカゼ | 牝6 | 北海道 | 2分07秒9 | 井上俊彦 | 林和弘 | 林正夫 |
第38回 | 2012年9月3日 | 水沢 | D1900m | サクラサクラサクラ | 牝6 | 北海道 | 2分01秒4 | 吉田稔 | 田中淳司 | 野島春男 |
第39回 | 2013年9月2日 | 水沢 | D1900m | シャイニングサヤカ | 牝6 | 北海道 | R1分58秒8 | 岩橋勇二 | 田中淳司 | 伏木田達之 |
第40回 | 2014年9月1日 | 水沢 | D1900m | アスカリーブル | 牝5 | 船橋 | 2分03秒5 | 吉原寛人 | 出川克己 | 坂本敏浩 |
第41回 | 2015年8月31日 | 水沢 | D1900m | サンバビーン | 牝5 | 北海道 | 2分02秒4 | 岩橋勇二 | 田中淳司 | 岡田隆寛 |
第42回 | 2016年8月28日 | 水沢 | D1900m | ジュエルクイーン | 牝4 | 北海道 | 2分02秒1 | 吉原寛人 | 田中正二 | 杉山忠国 |
第43回 | 2017年8月27日 | 水沢 | D1900m | ジュエルクイーン | 牝5 | 北海道 | 2分04秒7 | 吉原寛人 | 田中正二 | 杉山忠国 |
第44回 | 2018年8月26日 | 水沢 | D1900m | ジュエルクイーン | 牝6 | 北海道 | 2分02秒8 | 五十嵐冬樹 | 田中正二 | 杉山忠国 |
第45回 | 2019年8月25日 | 水沢 | D1900m | クレイジーアクセル | 牝4 | 大井 | 2分01秒8 | 吉原寛人 | 渡邉和雄 | 市原高一 |
第46回 | 2020年8月30日 | 水沢 | D1900m | アッキー | 牝7 | 川崎 | 2分02秒4 | 高松亮 | 林隆之 | 佐久間拓士 |
第47回 | 2021年8月29日 | 盛岡 | D2000m | ラインカリーナ | 牝5 | 浦和 | 2分06秒8 | 山本聡哉 | 小澤宏次 | 大澤繁昌 |
第48回 | 2022年8月28日 | 盛岡 | D2000m | サルサディオーネ | 牝8 | 小林 | 2分04秒7 | 矢野貴之 | 堀千亜樹 | 菅原広隆 |
第49回 | 2023年8月27日 | 水沢 | D2000m | ノーブルシルエット | 牝5 | 大井 | 2分07秒8 | 笹川翼 | 佐野謙二 | 吉木伸彦 |
第50回 | 2024年9月1日 | 盛岡 | D2000m | ミニアチュール | 牝4 | 水沢 | 2分06秒1 | 佐々木志音 | 佐藤祐司 | 平賀敏男 |
出典
編集- ^ a b c d e “令和6年度第7回 盛岡競馬競走番組表(概定)” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. 2024年8月30日閲覧。
- ^ a b c 横川典視 (2015年9月10日). “ビューチフルドリーマーカップ 消えた中黒のナゾ?”. 楽天競馬. 2016年2月25日閲覧。
- ^ “web Furlong 2014【グランダム・ジャパン特集】第40回 ビューチフル・ドリーマーカップ”. 地方競馬全国協会. 2015年9月5日閲覧。
- ^ 2023シーズン岩手競馬開催日程のおしらせ~ 新シーズンは2023年4月2日(日)開幕! ~ - 岩手県競馬組合、2023年2月14日配信・閲覧
- ^ “令和6年度番組編成要領及び諸規程集” (PDF). 岩手競馬オフィシャルページ. p. 12. 2024年8月30日閲覧。