ソマリア・シリング
ソマリア・シリング(ソマリ語: Shilin soomaali、英語: Somali Shilling)は、ソマリアの通貨の単位である。通貨コードはSOS。1ソマリア・シリングは約0.19円である。
ソマリア・シリング | |
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Shilin soomaali(ソマリ語) شلن صومالي(アラビア語) | |
1000シリング札 | |
ISO 4217 コード | SOS |
中央銀行 | ソマリア中央銀行 |
ウェブサイト | somalbanca |
使用 国・地域 | ソマリア |
通貨記号 | So.Sh. |
硬貨 | 100So.Sh. |
紙幣 | 500So.Sh., 1000So.Sh. |
概要
編集モハメド・シアド・バーレ政権下のソマリアでは、大量に紙幣を印刷したためにソマリア・シリングの価値が低下し、インフレーションを引き起こした[1]。ソマリア内戦を経て無政府状態に陥った後は、中央銀行の消滅に伴い1991年を最後にソマリア・シリングの発行は停止され、米ドルやエチオピア・ブル、ケニア・シリングなどが流通した[2]。しかし、発行停止となった事でかえってソマリア・シリングのインフレ率が低く抑えられ、周辺国の通貨より強くなるという現象が発生した[3]ことなどから、発行停止から20年以上経過した現在でも流通している。「1996年」を発行年とする[2]海外の業者が印刷した偽札が大量に持ち込まれたケースもあるが、通常の取引においては1991年以前に発行された紙幣しか使用されない[4]。
新紙幣の発行が予定され、スーダン国内において印刷されていたとみられているが、2023年、同国での紛争の際に10000、20000、50000シリング紙幣がハルツームの路上に散乱し、正式な発行より前に紙幣が流出することとなった。[5]
米外交専門誌のフォーリン・ポリシー(電子版)2007年6月12日版では、北朝鮮のウォン、ベネズエラのベネズエラ・ボリバル、イラクのイラク・ディナール、ジンバブエのジンバブエ・ドルとともに世界で最も価値が低い通貨に選定された[6]。
脚注
編集関連項目
編集- ソマリランド・シリング ソマリアから独立宣言したソマリランド共和国の通貨。
参考文献
編集- 高野秀行『謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア』本の雑誌社 ISBN 978-4-86011-238-7