セック (北欧神話)
セックまたはソック(古ノルド語: Þökk)は、北欧神話の女巨人で、実は変身したロキであるといわれている。殺害されたバルドルのために泣くことを彼女ひとりが拒否したため、バルドルはヘルヘイムに留まることを余儀なくされた。Þökk (Thökk) は「感謝、お礼」を意味する[1]。
『スノッリのエッダ』第一部『ギュルヴィたぶらかし』によると[2]、バルドルが殺されたあと、ヘルモーズは馬でヘルヘイムに向かった。死者の国の統治者であるヘルは、「世界中のすべてのものが彼のために涙を流すならばバルドルは生者の国に戻ってもよい」とヘルモーズに言った。これを聞いたアース神族は、世界中に使者を送り、あらゆるものに、バルドルのために泣いてくれるように頼んだ。そしてすべてのものがバルドルのために涙を流した。しかし、
脚注
編集参考文献
編集- V.G.ネッケル他編『エッダ 古代北欧歌謡集』谷口幸男訳、新潮社、1973年、ISBN 978-4-10-313701-6。
- Orchard, Andy (1997). Dictionary of Norse Myth and Legend. Cassell. ISBN 978-0-304-34520-5.