MPi69は、オーストリアステアー社が設計・製造する短機関銃である[1]

MPi69
概要
製造国  オーストリア[1]
設計・製造 ステアー[1]
性能
口径 9mm[1]
銃身長 262mm[1]
ライフリング 6条右回り[1]
使用弾薬 9x19mmパラベラム弾[1]
装弾数 25/32発[1]
作動方式 ブローバック、オープンボルト[1]
全長 702/465mm[1]
重量 3050g[1]
発射速度 550発/分[1]
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概要

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オープンボルト方式の短機関銃で、外観はイスラエル製のUZI短機関銃と非常に似ているが、異なる点も多数あり、UZIよりも単純な火器となっている[2]。レシーバーはプレス加工されたスチール板で、トリガー機構を収めたグリップ・フレームとレシーバーカバーはモールド成形されたナイロン製である[1][2][3]。全長を短く設計するためL字型ボルトを採用しており、マガジンはグリップ内に装着する[1][2]。コッキングレバーはスリングスイベルを兼用しており、スリングを引くことでコッキングすることができる[1][2][3]

射撃モードの選択は、グリップ上部に配置されたクロスボルト式のセレクターとトリガーの引き具合による複合方式を採用している[3]。セレクターが左位置にある場合は、トリガーを軽く引くことでセミオート射撃、引き切ることでフルオート射撃を行うことができる。セレクターが中間位置にある場合はセミオート射撃のみ行うことができ、セレクターが右位置にある場合は射撃できない安全状態となる[3]

1969年にオーストリア軍に制式採用された[1]

派生型

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MPi81
1981年に発表された改良型[4]。コッキングレバーとスリングスイベルの兼用を廃止し、左側面上部に独立したコッキングレバーを配置した。それ以外の構造はMPi69とよく似ており、ほとんどの部品は共用できる[4]
派生型として、装甲車両のガンポート(銃眼)から射撃するため、長い銃身を備えたファイアリング・ポート・モデルがある[4][5]

運用国

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出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 床井雅美『最新サブ・マシンガン図鑑』徳間書店、2000年7月15日、86頁。ISBN 4-19-891342-0 
  2. ^ a b c d 『週刊ワールド・ウェポン 世界の兵器 完全データ・ファイル 35号』デアゴスティーニ、2003年5月27日、8頁。 
  3. ^ a b c d Steyr MPi 69 submachine gun”. Modern Firearms. 2024年8月27日閲覧。
  4. ^ a b c 床井 雅美『最新サブ・マシンガン図鑑』徳間書店、2000年7月15日、87頁。ISBN 4-19-891342-0 
  5. ^ Ian McCollum (2022年7月25日). “A Special MPi-81 for an Infantry Fighting Vehicle”. forgottenweapons.com. 2024年12月17日閲覧。
  6. ^ a b c 床井 雅美『最新サブ・マシンガン図鑑』徳間書店、2000年7月15日、332-341頁。ISBN 4-19-891342-0 

関連項目

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