クレイ郡 (アーカンソー州)
クレイ郡(英: Clay County)は、アメリカ合衆国アーカンソー州の北東隅に位置する郡である。2010年国勢調査での人口は16,083人であり、2000年の17,609人から8.7%減少した[1]。郡庁所在地は2つあり、西部はコーニング市(人口3,377人[2])であり[3]、東部はピゴット市(人口3,849人[4])である。アルコールの販売が禁止されるか、あるいは制限される禁酒郡である。
アーカンソー州クレイ郡 | |
---|---|
設立 | 1873年3月24日 |
郡庁所在地 | コーニング(西部) ピゴット(東部) |
面積 - 総面積 - 陸 - 水 |
1,661 km2 (641.42 mi2) 1,656 km2 (639.30 mi2) 5 km2 (2.12 mi2), 0.33% |
人口 - (2010年) - 密度 |
16,083人 9.7人/km2 (25人/mi2) |
標準時 | 中部: UTC-6/-5 |
歴史
編集クレイ郡は1873年3月24日に州内67番目の郡として設立され(バクスター郡と同日)、郡名は当時アーカンソー州上院議員ジョン・M・クレイトンに因んで「クレイトン郡」と名付けられた。クレイトンの兄弟は当時アメリカ合衆国上院議員だったパウェル・クレイトンだった[5]。資料によってはパウェル・クレイトンに因む命名とするものがある[6]。
2年後の1875年12月6日[7]、アーカンソー州議会によって郡名が短く「クレイ」だけとなった。資料に拠っては伝説的政治家ヘンリー・クレイに因むものとするが、別の資料ではやはりジョン・M・クレイトンに因んだとしている[8]。いずれにしても、ジョン・M・クレイトンがアーカンソー州知事を務め、クレイ郡がまだグリーン郡の一部だった1868年にクレイトンが戒厳令を宣言し、選挙を延期させたことで、郡内にクレイトンに対する不信感が尾を引いていたことが、改名の理由とされている[5]。
最初の郡庁所在地は1873年に設立されたコーニングであり[9]、セントルイス・アイアンマウンテン・アンド・サザン鉄道が開通し、郡内では最初の法人化された町となった。しかし、ブラック川やキャッシュ川の東に住む人々は、洪水の季節にコーニングまで来るのが難しくなるので、1877年に郡庁所在地はボイズビルに移された。このことで今度は川の西側に住む住人にとっては問題となり、1881年、コーニングが西側の郡庁所在地、ボイズビルが東側の郡庁所在地となった。1882年、セントルイス・アーカンソー・アンド・テキサス鉄道が開通し、グリーンウェイ、レクター、ピゴットなどの町が成長した。1887年、東部の郡庁所在地がピゴットに移され、以降2つの郡庁所在地体制が継続している。郡政委員会など郡の重要な機能はピゴットとコーニング交替で開催している。
1972年4月6日、バート・グリサムに令状を執行しようとした保安官ダグラス・ベイティ[10]と2人の副保安官グレン・レイ・アーチャー[11]およびトロイ・キー[12]が射撃戦で死亡した。ベイティの後任にウィリアム・オマス・ポンド[13]が就任したが、ポンドも1973年6月8日の自動車事故で死んだ。
地理
編集アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は641.42平方マイル (1,661.3 km2)であり、このうち陸地639.30平方マイル (1,655.8 km2)、水域は2.12平方マイル (5.5 km2)で水域率は0.33%である[14]。
主要高規格道路
編集- アメリカ国道49号線
- アメリカ国道62号線
- アメリカ国道67号線
- アーカンソー州道90号線
- アーカンソー州道119号線
- アーカンソー州道139号線
隣接する郡
編集- バトラー郡 (ミズーリ州) - 北
- ダンクリン郡 (ミズーリ州) - 東
- グリーン郡 - 南
- ランドルフ郡 - 西
- リプリー郡 (ミズーリ州) - 北西
人口動態
編集人口推移 | |||
---|---|---|---|
年 | 人口 | %± | |
1880 | 7,213 | — | |
1890 | 12,200 | 69.1% | |
1900 | 15,886 | 30.2% | |
1910 | 23,690 | 49.1% | |
1920 | 27,276 | 15.1% | |
1930 | 27,278 | 0.0% | |
1940 | 28,386 | 4.1% | |
1950 | 26,674 | −6.0% | |
1960 | 21,258 | −20.3% | |
1970 | 18,771 | −11.7% | |
1980 | 20,616 | 9.8% | |
1990 | 18,107 | −12.2% | |
2000 | 17,609 | −2.8% | |
2010 | 16,083 | −8.7% | |
[15][16][17] |
基礎データ
人種別人口構成
年齢別人口構成
|
世帯と家族(対世帯数)
収入編集収入と家計 |
経済
編集クレイ郡の経済は農業が基盤である。郡内の農家は多様な作物を栽培している。米の生産量が多いが、綿花、大豆、トウモロコシ、干し草、ミロの生産量も多い。製造業はピゴット、コーニング、レクターなどの都市に一握りの工場があるだけである。
都市と町
編集
|
|
郡区
編集アーカンソー州の郡はさらに郡区に小区分されている。各郡区には未編入領域と、編入済み自治体がある。現代の郡区にはその維持目的が限られたものになっている。アメリカ合衆国国勢調査局は郡区を元に人口を集計している。また系図調査など歴史的な目的には価値がある。1つ以上の郡区に入っている町や都市は統計調査に基づいて扱われる。クレイ郡の郡区は下記リストの17区であり、その中に含まれる町や都市を括弧書きしている[19][20]。
- ベネット・レモンズ(マクドウガル)
- ブラドショー・ヘイウッド(グリーンウェイ)
- ブラウン・カーペンター(サクセス)
- キャッシュ・ウィルソン(ノーベル)
- チョークブラフ・リドル(セントフランシスの一部)
- クラーク(ピーチオーチャード)
- クリーブランド・ノースキルゴア(コーニングの一部)
- イーストオークブラフ・ブルーケイン(レクターの一部)
- グレッグホーン・サウスキルゴア(コーニングの一部)
- ジョンソン
- ノブ
- ネルソン(ダットー)
- ノースセントフランシス(ピゴットの一部)
- ペイン・スウェイン(ニモンズ)
- ポラード(ポラード)
- サウスセントフランシス(ピゴットの一部)
- ウェストオークブラフ(レクターの一部)
脚注
編集- ^ Quickfacts.census.gov - Clay County - accessed 2011-12-06.
- ^ American FactFinder - Corning, Arkansas - accessed 2011-12-06.
- ^ Find a County, National Association of Counties 2011年6月7日閲覧。
- ^ American FactFinder - Piggott, Arkansas - accessed 2011-12-06.
- ^ a b Clay County (Encyclopedia of Arkansas)
- ^ Brief History of Clay County, Arkansas (CouchGenWeb.com)
- ^ Stout, Scot (2012年3月7日). “Early History of the County Seats and Courthouses of Clay County, Arkansas”. ARGenWeb: Arkansas Genealogy Resources Online. The ARGenWeb Project. 2012年5月8日閲覧。
- ^ Clay County (Local.Arkansas.gov) ("Senator James M. Clayton", probably referring to John M. Clayton)
- ^ http://www.argenweb.net/clay/
- ^ Douglas Batey
- ^ Glen Ray Archer
- ^ Troy Key
- ^ William Thomas Pond
- ^ “Census 2000 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2011年2月13日閲覧。
- ^ http://www.census.gov/population/www/censusdata/cencounts/files/ar190090.txt
- ^ http://factfinder2.census.gov
- ^ http://mapserver.lib.virginia.edu/
- ^ Based on 2000 United States Census data
- ^ 2011 Boundary and Annexation Survey (BAS): Clay County, AR (PDF) (Map). US Census Bureau. 2011年8月6日閲覧。
- ^ http://www.census.gov/geo/www/maps/DC10_GUBlkMap/cousub/dc10blk_st05_cousub.html#C