キーストン・ブレドマン
キーストン・ブレドマン(Keston Bledman、1988年3月8日 ‐ )は、トリニダード・トバゴの陸上競技選手。専門は短距離走の100mで、自己ベストの9秒86はリチャード・トンプソン(9秒82)に次ぐトリニダード・トバゴ歴代2位タイ。100mではオリンピックと世界選手権を通じて準決勝進出が最高成績だが、4×100mリレーでは2008年北京オリンピックで金メダル[1]、2012年ロンドンオリンピックで銀メダルを獲得している(2009年ベルリン世界選手権でも銀メダルを獲得しているが、この時は予選だけの出場に終わっている)。
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選手情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | キーストン・ブレドマン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | Keston Bledman | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | トリニダード・トバゴ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
競技 | 陸上競技(短距離走) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種目 | 100m | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1988年3月8日(36歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出身地 | サンフェルナンド | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 183cm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 75kg | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
成績 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オリンピック |
100m:準決勝1組4着(2012年) 4x100mR:1位(2008年), 2位(2012年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
世界選手権 |
100m:準決勝3組3着(2013年) 4x100mR:6位(2011年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
地域大会決勝 |
英連邦競技大会 4x100mR:3位(2014年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最高世界ランク | 100m:6位(2012年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自己ベスト | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
60m | 6秒62(2012年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
100m | 9秒86(2012, 2015年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
200m | 20秒73(2008年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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編集 |
経歴
編集2007年
編集8月の大阪世界選手権男子100mに出場し、19歳でシニアの世界大会デビューを果たしたが、2次予選で敗退した。
2008年
編集8月の北京オリンピック男子4×100mリレーに出場し、1走を務めて金メダル獲得に貢献した。オリンピックのリレー種目におけるトリニダード・トバゴのメダル獲得は、銅メダルを獲得した1964年東京オリンピック男子4×400mリレー以来、男女通じて44年ぶり2度目の快挙だった。当初は、このレースでジャマイカチームが金メダルを獲得したがネスタ・カーターのドーピング検体の再検査で禁止薬物の陽性反応を示したため、国際オリンピック委員会は2017年1月25日にジャマイカチームを失格処分にし[2]、トリニダード・トバゴの繰り上がり金メダル獲得となった。
2009年
編集8月のベルリン世界選手権男子4×100mリレーに出場。予選で3走を務めて決勝進出に貢献したが、決勝の出場はなかった。決勝のトリニダード・トバゴは37秒62のトリニダード・トバゴ記録を樹立して銀メダルを獲得した。
2011年
編集6月4日のアディダスグランプリ男子100mで9秒93( 0.7m/s)をマーク。アト・ボルドン、マルク・バーンズ、ダレル・ブラウン、リチャード・トンプソンに次ぐ、トリニダード・トバゴ史上5人目となる10秒の壁を突破した選手となった[3][4]。8月の大邱世界選手権では、男子100mで初の準決勝進出を果たした。準決勝では組2着までに入るか、組3着以下でもタイムで拾われる2枠までに入れば決勝に進出できたが、結果は10秒14の組5着に終わり決勝進出を逃した。組4着のダニエル・ベイリーとは同タイム着差ありだったため、わずかの差で決勝進出を逃したことになる[5]。
2012年
編集6月23日のトリニダード・トバゴ選手権男子100mで9秒86をマーク。2011年8月13日にリチャード・トンプソンが更新するまでアト・ボルドンが保持していたトリニダード・トバゴ記録に並んだ[6]。8月のロンドンオリンピックでは、自身初の個人種目出場となった男子100mで準決勝に進出した。しかし、準決勝では10秒04の組4着に終わり、タイムで拾われて決勝に進出した全体8位のリチャード・トンプソンとは0秒02差で決勝進出を逃した[7]。男子4×100mリレーでは1走を務めて4位に入ったが、3位に入ったカナダがレーン侵害で失格になったため[8]、順位が一つ繰り上がって銅メダルを獲得した。更に大会から3年経った2015年に、2位に入ったアメリカ代表リレーメンバー(タイソン・ゲイ)のドーピング処分により、順位が繰り上がり銀メダルを獲得した[9]。
2015年
編集8月の北京世界選手権に出場したが、 脚の付け根を痛めていた影響で男子100mは10秒75 (-0.3)で予選敗退し、初めて最初のラウンドを突破できずに終わった[10]。男子4×100mリレーは昨年の世界リレーで2位になり出場権を獲得していたが、トリニダード・トバゴはリレーメンバーに負傷者が相次いだため出場しなかった[11]。
2016年
編集8月のリオデジャネイロオリンピックには男子100mと4×100mリレーに出場したが、100mは予選で10秒20( 0.2)の組5着に終わり、準決勝に進出するには0秒001及ばなかった[12]。1走を務めた男子4×100mリレーは予選を37秒96の組3着(全体6位)で突破したが、決勝はレーン侵害のため失格に終わった(当初は38秒09の7位)[13]。
自己ベスト
編集記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、 は追い風、-は向かい風を意味する。
種目 | 記録 | 年月日 | 場所 | 備考 |
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屋外 | ||||
100m | 9秒86 ( 1.1) 9秒86 ( 1.4) |
2015年6月27日 2012年6月23日 |
ポートオブスペイン | トリニダード・トバゴ歴代2位タイ |
200m | 20秒73 (-0.7) | 2008年8月3日 | ラッペーンランタ | |
室内 | ||||
55m | 6秒18 | 2012年2月11日 | ニューヨーク | |
60m | 6秒62 | 2012年2月11日 | ニューヨーク |
主要大会成績
編集備考欄の記録は当時のもの
年 | 大会 | 場所 | 種目 | 結果 | 記録 | 備考 |
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2005 | カリフタゲームズ (en) (U20) | バコレット | 100m | 8位 | 10秒79 ( 1.7) | |
4x100mR | 優勝 | 41秒05 (2走) | ||||
世界ユース選手権 | マラケシュ | 100m | 3位 | 10秒55 ( 0.8) | ||
メドレーR | 2位 | 1分52秒51 (2走) | ||||
パンアメリカンジュニア選手権 (en) |
ウィンザー | 100m | 7位 | 10秒64 ( 0.7) | ||
4x100mR | 4位 | 40秒81 (2走) | ||||
2006 | カリフタゲームズ (en) (U20) | レザビーム | 100m | 2位 | 10秒57 (0.0) | |
中米カリブジュニア選手権 (en) | ポートオブスペイン | 100m | 2位 | 10秒39 ( 1.5) | ||
4x100mR | 4位 | 40秒80 (4走) | ||||
世界ジュニア選手権 | 北京 | 100m | 7位 | 10秒47 (-0.5) | ||
200m | 予選 | 25秒57 (-0.6) | 全体54位 | |||
2007 | カリフタゲームズ (en) (U20) | プロビデンシアリス | 100m | 2位 | 10秒41 ( 1.2) | |
パンアメリカンジュニア選手権 (en) |
サンパウロ | 100m | 優勝 | 10秒32 (-1.1) | ||
4x100mR | 2位 | 40秒11 (4走) | ||||
パンアメリカン競技大会 (en) | リオデジャネイロ | 100m | 準決勝 | 10秒34 ( 0.1) | ||
4x100mR | 4位 | 39秒23 (4走) | ||||
世界選手権 | 大阪 | 100m | 2次予選 | 10秒33 (-0.5) | 全体22位 | |
2008 | 中米カリブ選手権 (en) | カリ | 100m | 準決勝 | 10秒38 ( 0.7) | |
4x100mR | 優勝 | 38秒54 (1走) | ||||
オリンピック | 北京 | 4x100mR | 1位 | 38秒06 (1走) | ||
2009 | 中米カリブ選手権 (en) | ハバナ | 100m | 6位 | 10秒29 ( 0.1) | |
4x100mR | 優勝 | 38秒73 (4走) | ||||
世界選手権 | ベルリン | 4x100mR | 予選 | 38秒47 (3走) | 決勝進出[14] | |
2010 | 北中米カリブU23選手権 (en) | ミラマー | 100m | 4位 | 10秒19 ( 1.7) | |
中米カリブ競技大会 (en) | マヤグエス | 100m | 7位 | 10秒32 ( 0.7) | ||
4x100mR | 優勝 | 38秒24 (4走) | 大会記録 | |||
2011 | 中米カリブ選手権 (en) | マヤグエス | 100m | 優勝 | 10秒05 (-0.5) | |
4x100mR | 2位 | 38秒89 (4走) | ||||
世界選手権 | 大邱 | 100m | 準決勝 | 10秒14 (-0.4) | 全体8位 | |
4x100mR | 6位 | 39秒01 (1走) | ||||
2012 | オリンピック | ロンドン | 100m | 準決勝 | 10秒04 ( 0.7) | 全体9位 |
4x100mR | 2位 | 38秒12 (1走) | 2015年に3位から繰り上がり | |||
2013 | 世界選手権 | モスクワ | 100m | 準決勝 | 10秒08 ( 0.1) | 全体11位 |
4x100mR | 7位 | 38秒57 (2走) | ||||
2014 | 世界リレー (en) | ナッソー | 4x100mR | 2位 | 38秒04 (1走) | |
英連邦競技大会 (en) | グラスゴー | 100m | 準決勝 | 10秒24 (0.0) | ||
4x100mR | 3位 | 38秒10 (1走) | ||||
2015 | 世界リレー (en) | ナッソー | 4x100mR | 7位 | 38秒92 (1走) | |
パンアメリカン競技大会 (en) | トロント | 100m | 4位 | 10秒12 ( 1.1) | ||
4x100mR | 3位 | 38秒69 (2走) | ||||
世界選手権 | 北京 | 100m | 予選 | 10秒75 (-0.3) | 全体50位 | |
2016 | オリンピック | リオデジャネイロ | 100m | 予選 | 10秒20 ( 0.2) | 全体22位 |
4x100mR | 決勝 | DQ (1走) | ||||
2017 | 世界リレー (en) | ナッソー | 4x100mR | 予選 | 39秒44 (1走) | B決勝進出[15] |
世界選手権 | ロンドン | 100m | 予選 | 10秒26 ( 0.9) | 全体29位 | |
4x100mR | 予選 | 38秒61 (1走) | 全体9位 | |||
2018 | 世界室内選手権 | バーミンガム | 60m | 予選 | 6秒79 | |
英連邦競技大会 (en) | ゴールドコースト | 100m | 準決勝 | 10秒30 ( 0.3) | ||
4x100mR | 予選 | DQ (1走) |
脚注
編集- ^ 当初、優勝はジャマイカチームであったが、オリンピック後のドーピング再検査でネスタ・カーターに禁止薬物の陽性反応が出たため、IOCは2017年1月、ジャマイカチームを失格処分とし、繰り上げ金メダルとなった。
- ^ “男子400リレーのジャマイカ失格=日本は銀に繰り上がり-北京五輪ドーピング再検”. 時事通信. (2017年1月26日) 2017年1月26日閲覧。
- ^ “2011 already a record-breaking year for the men’s 100 metres - Updated”. 国際陸上競技連盟 (2011年6月10日). 2015年1月1日閲覧。
- ^ “Four golds for Trinidad and Tobago - CAC Champs, Day 1”. 国際陸上競技連盟 (2011年7月16日). 2015年1月1日閲覧。
- ^ “第13回世界選手権男子100m準決勝サマリー”. 国際陸上競技連盟. 2015年1月1日閲覧。
- ^ “Bledman wins Trinidad and Tobago title in 9.86”. 国際陸上競技連盟 (2012年6月25日). 2015年1月1日閲覧。
- ^ “第30回オリンピック男子100m準決勝サマリー”. 国際陸上競技連盟. 2015年1月1日閲覧。
- ^ “London 2012: Canada disqualified in men’s 4x100 relay”. The Star (2012年8月11日). 2015年1月1日閲覧。
- ^ “ロンドン五輪男子400mリレー、繰り上がりの仏代表に銅メダル授与”. フランス通信社 (2015年7月5日). 2015年7月16日閲覧。
- ^ “Gordon, Bledman in pain at world championships”. The Trinidad Guardian (2015年8月23日). 2015年8月30日閲覧。
- ^ “Double blow for T&T relay bid”. Jamaica Observer (2015年8月22日). 2016年2月3日閲覧。
- ^ “Thompson, Bledman, Sorrillo exit 100”. Trinidad Express (2016年8月13日). 2016年8月27日閲覧。
- ^ “T&T men's 100m relay team disqualified after finishing 7th in Olympic final”. Loop Barbados (2016年8月19日). 2016年8月27日閲覧。
- ^ 予選のみ出場。決勝のトリニダード・トバゴは37秒62で銀メダルを獲得。
- ^ 予選のみ出場。B決勝のトリニダード・トバゴは39秒04で1位。
外部リンク
編集- キーストン・ブレドマン - ワールドアスレティックスのプロフィール
- キーストン・ブレドマン - Olympedia
- キーストン・ブレドマン - National Sporting Archives of Trinidad and Tobagoのプロフィール
- 2014年大会、2018年大会 - 英連邦競技大会のプロフィール
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