カペーロス
カペーロス(ギリシア語: καπέλος, ラテン文字表記:kapelos)は、古代ギリシア領域に存在した小売人。現在の小売商に近い。共同体内の市場であるアゴラで主に食物を扱った。紀元前6世紀の中頃まで、ハリカルナッソスでは、カペーロスは女性の職業だった。カペーロスと異なり共同体の外で交易を行う人々は、エンポロスと呼ばれた[1]。
プラトンの『国家』では、カペーロスについて、アゴラに居住し売買をして奉仕するものと定義されている[2]。また、アリストパネスの喜劇『アカルナイの人々』の主人公もカペーロスをモデルにしているという説がある[3]。
脚注
編集出典
編集- ^ ポランニー 1998, pp. 341–343.
- ^ ポランニー 1998, pp. 339–340.
- ^ ポランニー 1998, pp. 326–327.
参考文献
編集関連文献
編集- 前沢伸行 著「古代ギリシアの商業と国家」、樺山紘一, 他 編『岩波講座 世界歴史15 商人と市場』岩波書店、1999年。