カイン・パンジャン
カイン・パンジャン(kain pandjang)とは、インドネシアジャワ島の盛装に用いる腰布。縦約150センチ、横250センチほどの長方形の一枚布で、緻密なバティック(ろうけつ染め)が施された木綿平織地のジャワ更紗である。ジャワ島の王室内で発展した衣装で、材質は木綿一種だが柄などによって王族用、貴族用などの格付けがあった。
男女共に用いるが、現在は男性の着用は少ない[1]。
着装
編集- 布の片端にあらかじめ2センチから3センチほどの十本前後の襞が畳んでおく。
- 襞のない側の布端を、下から上に三角形に折り返し、後腰に当てる。
- 左から右に布を巻いていく。
- 襞が正面にきたところで、腰に幅17センチ、長さ122センチの密な平織りでできた帯(スタゲン)を巻いて留める。
男性は普通上半身は裸だが、女性はバジュ(badge、別名をカバヤkebaja)という前開きのレースまたは薄手のナイロン製ブラウスを身につける。バジュには前を止めるボタンやジッパーはないが、胸当てが縫いつけられており、二個一対の細い鎖で繋がれた金のブローチで前を留める。
雑記
編集脚注
編集関連項目
編集参考資料
編集- 田中千代『世界の民族衣装 装い方の知恵をさぐる』平凡社
- 田中薫 田中千代『カラーブックス世界のきもの』保育社