オランダ語連合
オランダ語連合(オランダごれんごう、蘭: Nederlandse Taalunie, NTU)は、オランダ語の標準化・規則・規制に関する国際機関である。
Nederlandse Taalunie オランダ語連合 | |
---|---|
オランダ語連合の加盟国 (赤) | |
本部 |
オランダ/ハーグ ベルギー/ ブリュッセル |
公用語 | (標準)オランダ語 |
加盟国 | |
指導者 | |
• 事務総長 | クリス・ヴァン・デ・ポール |
設立 | |
• 条約 | 1980 年 9 月 9 日 |
人口 | |
• 2022年の推計 | ~25 million |
ウェブサイト taalunie |
通称の「グリーン・ブックレット(蘭: Groene Boekje・英: Green Booklet)」で知られる、スペリング標準化の文法書であるオランダ語世界総覧を、加盟国が普及したことで最も知られており、世界中におけるオランダ語の課程や学習を支援している。
加盟国など
編集→「オランダ語 § 使用されている国と地域」、「オランダ語圏」、「ネーデルラント」、「オランダ海上帝国」、「オランダの歴史」、「オランダ西インド会社」、「オランダ東インド会社」、および「インドネシアとスリナムの関係」も参照
1980年9月9日、オランダ王国(オランダないしヨーロッパ・オランダを代表)、ベルギー(フランデレン地域ないしフラマン語共同体を代表)の2ヶ国で結ばれた条約によって設立され、スリナムが2004年から準加盟している。
設立された当初は、オランダ王国については、ヨーロッパ・オランダにのみ条約が適用されていたが、2013年11月27日からオランダ領カリブ(カリブ・オランダ)にも適用されている。
主な非加盟国など
編集→「ブレダの和約」;「ウェストミンスター条約 (1674年)」;「ロンドン条約 (1814年)」;「英蘭協約」;「英蘭ゴールド・コースト条約 (1867年)」;「英蘭条約 (1870-1871年)」;および「日蘭関係」も参照
2020年の時点では、広義のオランダ語圏の内、以下は、オランダ語連合に含まれていない。
- オランダ王国の残るエリアである、アルバ、キュラソー、シント・マールテンについては、条約が適用されていない。
- 旧オランダ海上帝国の中で最大の人口を有するインドネシア(旧オランダ領東インド・旧オランダ領ニューギニア)、2番目の人口を有する南アフリカ(旧ケープ植民地)の2ヶ国は、オランダ語連合に参加していない[注 1]が、オランダ語連合の「特別パートナー」と位置付けられている。
- 南アメリカ北東部のギアナ地方は、ほぼ全域がオランダ植民地だった時代があるが、英仏へ分割され、旧イギリス領ギアナだった現在のガイアナや、現在のフランス領ギアナなどは、参加していない[注 2]。
- 早い時期にオランダの植民地からイギリスやフランス等の植民地へ移った、以下の国々・地域も参加していない。
- 北アメリカの旧ニューネーデルラント(現在のメリーランド州~ニューイングランド一帯)・旧ニューアムステルダム(現在のニューヨーク)
- 旧オランダ領ゴールド・コースト(現在のガーナ)
- 旧オランダ領モーリシャス(現在のモーリシャス) - オランダ総督だったオラニエ公マウリッツにちなみ、命名された。
- 旧オランダ領セイロン(現在のスリランカ)
- 旧オランダ領マラッカ(現在のマレーシアのマラッカ州)
- 旧オランダ領フォルモサ(現在の台湾)
- 鎖国の時代においても出島に置かれたオランダ商館を通じて長崎貿易を続け、オランダを漢字表記した「阿蘭陀」から「蘭学(蘭学者・蘭学塾)」や「蘭方医学」、「蘭癖」等の語句が定着した日本も、参加していない。
脚注
編集注釈
編集- ^ その点、類似の組織である以下などとは、大きく異なる。
- ポルトガル語諸国共同体(旧ポルトガル海上帝国の大半を網羅)
- イベロアメリカ首脳会議(旧スペイン帝国の大半を網羅)
- フランコフォニー国際機関(旧フランス植民地帝国の大半を網羅)
- コモンウェルス・オブ・ネイションズ(旧イギリス帝国の大半を網羅)
- ^ 先述の通り、旧オランダ領スリナムだった現在のスリナムのみが、オランダ語連合に準加盟している。
出典
編集関連項目
編集- オランダ人
- アフリカーンス語 - アフリカーナー - ボーア諸共和国
- アダム・コックスランド - ナタール共和国 - トランスヴァール共和国 - オレンジ自由国 - ゴッシェン国 - ステラランド共和国 - 新共和国 (南アフリカ) - アピントニア共和国 - クライン自由国