オゴノリ
海藻の一種
オゴノリ(海髪[2]、於胡海苔、学名:Gracilaria vermiculophylla)は、潮間帯付近の岩場に生育する紅藻の一種。単にオゴ、ウゴなどとも呼ばれる。「おきゅうと」などの原料になるエゴノリとは別種。
オゴノリ | ||||||||||||||||||||||||
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オゴノリ
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Gracilaria vermiculophylla (Ohmi) Papenfuss[1] | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
Gracilaria asiatica, Gracilaria confervoides auct. japon., Gracilaria verrucosa auct. japon., Gracilariopsis vermiculophylla(オゴモドキ)[1] | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
オゴノリ | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Ogonori, ogo |
生態
編集紅藻オゴノリ類の一種である[3]。成長適温は20~25℃で、生育上限温度は36℃とされる[3]。
北米では外来種ではあるものの、地球温暖化などの影響で荒れ果てた脆弱な沿岸海域の回復に重要な役割を果たしていることが分かった[4]。
利用
編集歴史的に刺身のつまに用いられ、あるいはテングサなどとともに寒天の原料とされてきた[5]。ただし、海岸等で採取されたオゴノリは食中毒の危険性があり注意喚起が行われている[6]。日本では1980年に山形県で4人(1人死亡)、1982年に愛媛県で2人(1人死亡)、1993年に神奈川県で2人(1人死亡)に食中毒が発生している[7]。この食中毒原因物質はオゴノリに付着した有害藍藻が産生するプロスタグランジンとされる[7][8]。また、グアムでもカタオゴノリにより13人中3人が死亡する食中毒が発生している(グアムの事例の原因物質はポリカバノシドとされた)[7]。
なお、市販のオゴノリは有害な成分を除去するため加熱処理またはアルカリ処理がなされている[6]。
脚注
編集- ^ a b 吉田忠生・吉永一男 (2010) 日本産海藻目録(2010年改訂版), 藻類 Jpn.J.Phycol. (Sorui) 58:69-122, 2010
- ^ 木村修次・黒澤弘光『大修館現代漢和辞典』大修館出版、1996年12月10日発行(687ページ)
- ^ a b 「馬場将輔「オゴノリ類6種の成長と生残に及ぼす温度,光量,塩分の影響」」海生研研報,第20号,41-56,2015
- ^ “外来種は悪でない? 日本のオゴノリ、北米で生態系回復に一役”. AFP (2017年7月18日). 2018年5月26日閲覧。
- ^ a b 「中海エコ活動レポート」鳥取県西部総合事務所 2012年3月
- ^ a b 「海岸等で採取した海藻(オゴノリ)は、食べないでください!」東京都福祉保健局
- ^ a b c 「4.食中毒の豆知識(No.137「プロスタグランジンとオゴノリ食中毒」p.135)」東京都福祉保健局
- ^ 「食品の危害物質検査解析装置」東京海洋大学