もがみ (護衛艦・初代)
海上自衛隊の護衛艦、いすず型護衛艦の2番艦
もがみ(ローマ字:JDS Mogami, DE-212、TV-3505)は、海上自衛隊の護衛艦。いすず型護衛艦の2番艦。艦名は最上川に由来し、この名を受け継いだ日本の艦艇としては、旧海軍の通報艦「最上」、最上型重巡洋艦「最上」に続き3代目にあたる。
もがみ | |
---|---|
基本情報 | |
建造所 | 三菱造船 長崎造船所 |
運用者 | 海上自衛隊 |
艦種 | 護衛艦(DE)→練習艦(TV) |
級名 | いすず型 |
艦歴 | |
計画 | 昭和34年度計画 |
発注 | 1959年 |
起工 | 1960年8月4日 |
進水 | 1961年3月7日 |
就役 |
1961年10月28日 1987年7月1日(練習艦に種別変更) |
除籍 | 1991年6月20日 |
要目 | |
排水量 | 基準 1,490トン / 満載 1,790トン |
全長 | 94.0m |
最大幅 | 10.4m |
深さ | 7.0m |
吃水 | 3.5m |
主機 | 三菱 9UET52/65ディーゼルエンジン × 2基 |
出力 | 16,000PS |
推進器 | スクリュープロペラ × 2軸 |
速力 | 最大速 25ノット |
燃料 | 249トン |
航続距離 | 16ノットで6,000海里 |
乗員 | 183名 |
兵装 |
68式50口径3インチ連装速射砲 × 2基 65式533mm4連装魚雷発射管 × 1基 Mk.108 対潜ロケット発射機 × 1基(1962年装備) →71式ボフォース・ロケット発射機 × 1基(1974年換装) Mk.2 短魚雷落射機 × 2基 →68式3連装短魚雷発射管 × 2基(1974年換装) 55式爆雷投射機(Y砲)× 1基(1966年撤去) 54式爆雷投下軌条 × 1条(1966年撤去) |
FCS |
Mk.63 砲射撃指揮装置 SFCS-1水中攻撃指揮装置 |
レーダー |
OPS-2 対空 OPS-16 対水上 |
ソナー |
SQS-11 捜索用 SQR-4 深度測定用 SQA-4 距離深度測定用 OQA-1A 可変深度式(1966年装備) |
電子戦・ 対抗手段 | NOLR-1B ESM |
艦歴
編集「もがみ」は、第1次防衛力整備計画に基づく昭和34年度計画乙型警備艦1212号艦として、三菱造船長崎造船所で1960年8月4日に起工され、1961年3月7日に進水、1961年10月28日に就役し、舞鶴地方隊に直轄艦として編入された。 Mk.63射撃指揮装置及びMk.108対潜ロケット発射機は米国からの供与が遅れたため、未装備のまま就役、1962年に装備された。
1961年12月20日、舞鶴地方隊隷下に第31護衛隊が新編され「いすず」とともに編入された。
1962年10月1日、第31護衛隊が第3護衛隊群隷下に編成替え。
1966年7月から10月にかけて改装工事が実施され、艦尾の爆雷投下軌条及び爆雷投射機が撤去され、VDS(可変深度式ソナー)が装備された。
1969年10月1日、第31護衛隊が再び舞鶴地方隊隷下に編成替え。
1974年3月、改装工事が実施され、Mk.108対潜ロケット発射機及びMk.2短魚雷落射機が撤去され、71式ボフォース・ロケット発射機及び68式3連装短魚雷発射管が装備された。
1987年7月1日、練習艦に種別変更され、艦籍番号がTV-3505に変更。練習艦隊第1練習隊に編入され、定係港が呉に転籍。 なお、練習艦への改造工事は同年3月2日から6月11日にかけて行われ長魚雷発射管及びVDSが撤去され、実習員講堂が新設された。
参考文献
編集- 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
- 『世界の艦船 増刊第56集 海上自衛隊護衛艦史 1953-2000』(海人社、2000年)
- 『世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)